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次のcero、Suchmos枠として最近プッシュされているNulbarich、どうなのよコレ…?

2016/10/25

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 みなさんはNulbarichというバンドをご存じだろうか?

 2016年8月にファーストアルバムをリリースしたばかりのニューカマーバンドなのだが、タワレコのプッシュ枠”タワレコメン”をはじめ、J-WAVEはガンガン特集出すし他のラジオ曲でもよく流れているし、Apple Musicでは今週のアーティストに選ばれていたりと、早速盛り上がりをみせている様子だ。みなさんもどこかで聴いたり見かけたことがあるんじゃないだろうか。

 さて、売り出し方はというとこんな感じでございます。近年稀に見るパワープレイ。

 かなりクオリティの高いソウル/ファンク系のブラックミュージックといった具合の音楽性で、Suchmos辺りからその辺の音楽に触れた人には次に触れるバンドとしてかなりグッドなバンドだと思う。Suchmosよりも洋楽に寄りのイメージか。

 ということで今回はCD店、メディア、ラジオ総揚げでプッシュされているバンド、Nulbarichについて掘り下げていきたいと思います。


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Nulbarichってどんなバンド?

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 この人たちが噂のNulbarich。見ての通り、覆面バンドだ。インタビューを見る限りでは本人ら的には覆面バンドではないらしいが、プロフィールでもMVでもメディアでも顔を出さないので実質覆面バンド。

 Nulbarichという聴きなれない名前はnull+but+richで「何も無いけど満たされている」という意味の造語らしい。ネットユーザー老人会の方は分かると思うが「ぬるぽ、ガ!」のぬるぽのnull。なんか急に親近感沸いてきたぞ。

 


Nulbarich - NEW ERA

 こちらがラジオでもガンガン掛かってる1stアルバムのリード曲”NEW ERA"。オシャレの塊のような一曲。

 このクオリティ、このサウンドでファーストアルバムでございます。とてもカッコいい。当たりバンドの匂いがプンプンする。

 このサウンドを例えるならマルーン5+ジャミロクワイ。今までありそうでなかったサウンドだが、これがまさか日本から出てくるとは思わなかった。誇らしい。

 演奏面もかなりハイレベル。日本人がブラックミュージックを取り入れた時にどうしても弱くなってしまうリズム面も難なくこなしてくる。ボーカルの声もとてもグッド、英語と日本語を混ぜて歌ってもダサくならない実力派ボーカリストと見た。

 そして個人的にこのバンドで注目して聴いて欲しいのが、キーボード・ピアノプレイ。とてもエロい。

 上のMVの途中に挿入されてる曲はアルバムの4曲目の"Spread Butter On My Bread"というネオソウル調の曲なのだが、特にこの曲のピアノプレイが素晴らしい。是非聴いてもらいたい。

 

感じる大人パワー


Nulbarich - Hometown

 あまりにベタ褒めしてしまうとかえって信憑性がなくなってしまいそうで怖いのだが、正直言って音楽性に関しては非の打ちどころがない。みんなもっと騒ぎ立てていい。これはカッコいい音楽だ。

 ただ、あまりに完璧だとケチをつけたくなるのが人間の性。というか音楽面以外の部分が気になりすぎる。先に結論を書くと大人パワーをすごく感じる。

 素性のわからないバンド、ということでどうしてもバイアスが掛かって見えてしまう面もあるとは思うが、ファーストをリリースしたばかりのバンドとしてはあまりにもプッシュされ過ぎているような気がするのだ。

 思えば同じく覆面バンドのMAN WITH A MISSIONが出てきた時もこんな感じだった。最初は「変な覆面つけたバンドが出てきたなあ」くらいだったのが途中から「最近物凄く色んな所で名前みるな…」になって気づいたら「日本のラウドシーンを代表する…」みたいな具合だった。コレ以上書くと黒服の怖い人が家に訪ねてきそうで怖いので、気になる人は自分でマンウィズのマスクの下について調べてください。

 

 とまあ何が言いたいかというと、そういうことだ。これは100%邪推だし、僕個人の感想として聴いてほしいのだが、最近のSuchmos周りのバンドの盛り上がり具合にビジネスチャンスを感じた大人たちが、そこにあやかろうと企画したバンド…そんな風に見えませんか?

 MVもベタベタにオシャレを狙ってる感じがするし。演奏面もあまり詳しくない人が聴いても”その道のプロ感”があるし、NEW ERAってタイトルも「サチモス好きな子たちはadidasとかニューエラとか大好きだから」みたいな所から来てる感じがヒシヒシとする。

 あとロゴがヤバい。デザイナーに「Suchmosっぽい感じで」って会社が頼んだ感がすごい。

 

Suchmos好きには売れないと思う

 冒頭に”オシャレ人向けのバンド音楽”と書いたがこのシーン、等身大感、言葉を選ばずに言うなら「若干の拙さがあって、そこの人間味がウケてる」側面がある。

 「手が届かないところにいるスーパースター」よりも「ちょっと手を伸ばしたら手が届きそうなところにいる(いるように見える)カッコいい・面白いことをしている人たち」がウケているのだ。

 ちょうどAKB関連が”クラスで2番目にカワイイ女の子”というコンセプトの若干顔にクセのある子達がウケたのと同じ具合だ。Suchmosだって人間味ありすぎてヤバいし、2ちゃんねるのスレでは「ドラムは確かに下手だが、演奏力じゃなくて人間として仲がいいかでメンバーが集まってるのが良い!」なんて言われてるくらいだ。

 近年のシティポップとその周辺のおしゃれバンド達の重要な要素の一つは”親近感”"DIY感"なのである。言い換えるなら「オシャレなニイちゃんたちが好きにやってる感」そういうところにカリスマ性を見出してるリスナーは少なくない。

 サチモスのようなバンドが受け入れられても洋楽にファンが流れ出さないのはそういう理由もあるはずだ。

 

 さてNulbarichというバンド、タワレコしかり各種メディアしかり、宣伝具合を見る限りでは売り込み先は完全に”オシャレ人向けのバンド音楽枠”、つまりSuchmosの後釜のようだ。

 しかし先ほどの親近感に関しては、Nulbarichはどちらかというと前者側。単純に”顔が見える、人間性が見える”という部分においては覆面バンドという形態ではやはり親近感がわきづらいし、先ほどべた褒めした音楽性に関しては、逆に非の打ちどころがないところが彼らの存在を遠く感じさせてしまうんじゃないだろうか。。

 

ネガティブなことばかり書いてしまったけど…

 さて、Nulbarichはいかがでしょうかみなさん。

 正直にいうと僕自身、最初に聴いた瞬間からちょっとファンになってしまったので、あまりネガティブな側面は書きたくなかったのだが、このサイトのコンセプトの一つの「正直である」という部分的には書かずにはいられなかった。割と露骨にゴリ押してるので何かしら臭いを感じている人もいるだろうし。

 ただまあ大人パワーだろうが何だろうが、音楽に関しては間違いなくホンモノだし、Suchmosからブラックミュージックに片足ツッコんだ人たちの次のもう一歩としては最高のバンドだと思う。

 それにマンウィズの時と同じようにことが進めば、どちらにせよ注目せざるを得ないバンドになるだろう。

 ということで今回はこのあたりで!

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