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「売れ線バンドやってりゃ売れるに決まってる」は?じゃあ売れてみろよ!!

2016/07/16

2011-08-01_144149

「ハイハイ、売れ線売れ線。こんなんやってりゃ誰でも売れるわ」
そう発泡酒片手に後輩バンドにクダを巻く売れないバンドマンのみなさん、こんにちは。

 ハコのノルマに追われ、人気はイマイチ、気が付けば上京しバンドを始めてもう2年。そうもなってくるとまぁ、上手い事行ってる同業者を素直に褒められなくなってしまう気持ちもまぁ、わからないではない。同い年でYoutubeの再生数が6桁行ってるバンドは全部スパム報告してるよ僕も。みんなやってることだ。大丈夫。

 同期の陰鬱系バンドが急にキャッチー路線に方向転換。「既存のファンはちょっと離れちゃったけど…、対バンも代わり映えしてくるし、なんとなく良い方向に向かっている気はするよ!」そう語る同期の目は、バンドを始めたころのように輝いていて、濃いめの塩酸でもぶっかけてやりたくなる。そんな気持ち、わかるぜ。こいつら売れたらファンの女抱いた報告LINEのスクショ、ネットのそこらじゅうにバラ撒いてやろうな。

「クソ、俺もインストバンドなんかやめてやる…俺だってダンスビートにキャッチーなサビを乗せさえすれば…」
いやまて早まるな。おちつくんだ。わかってんだろ本当は。オマエのバンドが売れないのはインストだからでも、キャッチーじゃないからでもない。その小さいプライドをかなぐり捨てて売れ線バンドなんかやったって「売れ線じゃないから…」と自分に言い訳できなくなるだけだ。

 売れ線バンドさえやってりゃ…、そうは言うが果たして本当に売れ線の要素を詰め込めば売れるのか?


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成功例

 今の売れ線バンド、と言えばダンスビート、キャッチーなリフ、繰り返す歌詞、この三種の神器だろう。例を挙げよう。

サビの頭にいわゆる「ジグザグ形」のメロディを置いてくるあたり、あざとい。ダンスビートも歌詞の繰り返し部分も多用し過ぎず、売れ線のいやらしさを上手に消臭している。

 

売れ線、ヒステリック寄りの例。ボカロP出身と好奇の目で見られることも多いが、他のバンドと比べれば累計作曲量の違いか曲もしっかりしており、腕利きを集めてきただけあって演奏もリフもキッチリしている。

 こうみてると「自分にもできそう…」そんな風に思えてしまうが、そんな簡単なもんじゃない。キャッチーは化学できない。

 

 そんなわけで今日は"まだこれから!"という成長途中のバンドを引っ張ってきて、まだ粗い部分や、逆に必要十分な部分を見てみよう。一通り見たあとでもまだ「自分でもできそう」なんて口が叩けるかな!!?!?

 

 比較対象としてひっぱりだしてきて申し訳ないが、やはり上記二つや、その他第一線で活躍しているバンドと比べると物足りなさを感じる。

 具体的には
・イントロのリードギターが長い・わかりづらい。
・ミックスのせいか声がイマイチ前に出ない。
・終始音が低音より、高音域がシンバルしか聴こえない。
・「わかってない、わかってない」や「よ!よ!よー!」とキメがいちいち表拍でやぼったい印象を与える。

 みたいな部分か。最近かわいい女の子を出演させたり、簡単なダンスさせたりするPVが急増している。それを模倣してか申し訳程度にサビで踊っているんだけど、なんか、こう、HYDEみたいに上手く身長を隠せばいいのにセルフ公開処刑みたいになってて…

yabai

ていうか、オイ、関連動画おまえ…

 良い部分としては
・歌メロはとてもキャッチー、各パートのつなぎ部分さえ短くすればシンプルに聴けてウケがよさそう。
・ベースの立ち姿がかっこいい。彼が主人公のMVとか見たい。
・意味性の強い歌詞なので、字幕など表示すればそこで惹かれるリスナーもいるのでは。
・1:58秒にチラっとうつる女の子がクソ可愛い。

 どの曲もメロディセンスはかなりエッジが聴いていて、とてもいい。そこらへんを中心に他の部分が追いついて来ればあるいは、と思う。

 

 最近すごく衝撃を受けた曲だ。
 え、EVERLONG…?EVERLONGってたしかバリッバリのメロコアやってたあのバンドだよな…?

 このMVでもやはり可愛い女の子とダンスが出てくる。これライブでやるのかなみんな…まったく想像がつかない…
 Aメロをさっそと終わらせてサビを連打する姿勢。わかりやすさマックスの歌詞・メロディ、ちゃんと売れ線音楽をやっているがどうしてもメロコアの頃の彼らが脳裏にチラついて楽しめない。ちなみに元はこう

 すごくメロコア。どうしよう、このキャッチー路線で彼らが売れたら僕はなんか、こう、泣くかもしれん。
 速弾きをつっこんだり、ドラムの刻みを細かくしてみたり、実験性は感じるけれど、今一つこのジャンルとは噛み合わない印象。
 このままクオリティを上げてくるか、それともこの経験を生かしてメロコアをもっとキャッチーに昇華させるかできれば、だ。

 

 掃いて捨てるほどいる売れ線バンドの中で売れるには、何でもいいから一つ突出した部分が必要だ。
 売れ線は簡単には、一筋縄には、いかぬのだ。どの曲も絶妙なバランス感覚で成り立っており、それを「売れ線だから売れてる」で一蹴するのは少々浅はかだろう。

 わかったか、売れ線はムズい。
これを肝に銘じて各々バンドを頑張ってほしい。では!

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