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2016/02/24

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背伸びしたい中高生のためのジャズ入門

ジャズ・・・

みなさん一度は経験があるんじゃないだろうか、ジャズを嗜む渋い人間に憧れたことが。

かくいう私もそのタイプの人間でね。「ちょっと渋めの音楽聴いている俺」に憧れてしまってジャズの門戸を叩いてしまったんだよ控えめに。

はたしてジャズを聴いていて格好がつくかどうかは、とりあえず今の時点ではおいておいてだな。今回はとりあえずジャズを聴いて渋くなりたい人たちのために、取りあえず最初に何を聴けばいいかザックリ方向性を示す記事にしたいと思う。いや、これがね意外と調子が悪くてね。ジャズをちょっとだけ聴いてみたいなと思って「ジャズ 入門」とグーグルで検索した結果出てくるサイトってのが、こうなんていうんだ、ジャズが好きすぎる人たちの文章しかなくてだな。どの記事を見てもどうも「これはハズせない、これもハズせない」といった感じで結局何から聞いて良いのかわからん状態・・・なんというかどこも情報が過多の状態のサイトばかりなのである。

ということで親切な私はそういったジャズの中から、どうしてもハズしてはならないものとかまで削ぎ落として、読みやすさ、わかりやすさ、気軽さ重視の記事を書こうというのだよ。
となれば、もちろん今回紹介するジャズメン達も完全に独断と偏見に満ちたチョイスであるのだ。

ジャズを聴いてカッコつけたい若人達がこの記事を読んで思う存分カッコつけてくれれば幸いである。

マイルス・デイビス

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ジャズの中で一番有名で一番強くて一番有名なヤツ。ドラゴンボールでいうところの梧空みたいなポジション。担当楽器はトランペット。

あのタモさんがビビリまくるほどの存在。こんなに緊張してるタモリ見たの初めてだよ・・・。

彼の人物やオーラ的なのに圧倒されているのはもちろん、大学時代ジャズ研だったタモリにとってまさに雲の上の存在のようなものなのだろう。

タモリの反応で彼自身がどれだけヤバイ存在かはわかってもらえたと思うが、具体的に何をした人かと言うと「ジャズを進化させた人」なんですねえ。

ざっくりジャズの歴史を説明すると、初期の方に流行っていたのが「スウィングジャズ」と呼ばれるジャズで、簡単に言うとビッグバンド(映画スウィングガールズみたいなアレ)で演奏するスタイルなんだけど、段々と即興演奏によるソロを重視する流れが強くなってそれを重視した少人数編成で演奏するジャンル「ビバップ」が産まれるわけなんですよ。(アニメカウボーイビバップのビバップはこのビバップ)

ビバップはコード進行に沿ってソロをとるんだけど、ソレは即ち「コード進行が限られている=ソロが似通ってくる」ってことになってしまって、もっとソロを自由に!ということで産まれたのが「モードジャズ」なんですよ。


Miles Davis - So What

でコチラがモードジャズを確立したと呼ばれる伝説のアルバム"Kind of blue"の一曲目"So what"。

いかがだろうか?感じるかな”歴史の重み”ってやつを・・・。

正直言うとアレだ、今回のテーマのジャズ入門的な人たちが聴いたところで「あ、ジャズだ」程度にしか思わないと思う。ただこの「あ、ジャズだ」が後々大事になってくるからね。個人的にはここからジャズを始めるのが面白いと思う。いつか色々なジャズを聴いて強くなったときにココに帰ってくるとこの曲の良さとか凄さがわかるんじゃないだろうか。多分。

 


 

マイルスデイビスは、彼の音楽的な功績や曲の素晴らしさはもちろんヤバイのだが、もう一つヤバイところがあってだな。

要は「梧空ファミリー=最強」みたいなそんな感じなんだが。彼のバンドに所属していたジャズメンが非常に豪華。(ジャズのバンドは基本的にコロコロメンバーが変わる。)

後にこの記事内で紹介するジョンコルトレーンとビルエヴァンスも先ほどの"So what"のレコーディングに参加している。マジオールスター大集結。

 

ジョンコルトレーン

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マイルスデイビスが悟空だとしたら彼はべジータあたり。多分。

個人的な統計によると若者に人気のあるレジェンドジャズメン第一位が彼、ジョンコルトレーン。サックス奏者。現在アメリカで流行ってる「新世代ジャズ」と呼ばれる人たちはこぞって彼からの影響を口にしてる。


John Coltrane - My Favorite Things

そうだ京都に行こうにも使われているため、知っている人も多いんじゃないだろうか?

ジョンコルトレーンの定番スタイル「3拍子+マイナー・メロディ+ソプラノ・サックス」の中でも有名な一曲だ。


John Coltrane - Russian Lullaby

もう一つジョンコルトレーンの特徴的なスタイルに「シーツオブサウンズ」というものがある。(ギターでいうと早弾きみたいな感じ、ちょっと違うけど)

高速で音敷き詰めるように演奏するためそのような名前がついている。

上の曲もシーツオブサウンドの特徴がよく出た一曲、BPM320という驚異的な速さで演奏し続ける。

この危うい感じと言うか荒ぶる感じに魅力を感じるのならジョンコルトレーンはマジおススメ。

 

ビルエヴァンス

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黒人ばかりであった当時のジャズ界で、珍しく白人で活躍したピアニスト。

ピアノ、ベース、ドラムのスリーピースピアノトリオでの活動が特に有名。


Bill Evans - Waltz For Debby

彼の見た目からもそうだが、どこか気難しい感じと元々クラシック畑だったらしくそこからの影響がでた凛とした雰囲気がシックリきたら、彼からジャズを入門するのが良いと思う。

 

ハービーハンコック

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上で紹介したジョンコルトレーン、ビルエヴァンスに続いて彼もまたマイルスのバンドに所属していた、ジャズピアノの第一人者ハービーハンコック。


Herbie Hancock - Cantaloupe Island

こちらも色んな場所で使われているのでご存知の方も多いだろう、彼の代表曲のCantaloupe Islandだ。

個人的に彼の作る曲のテーマはロックバンドのリフに通じるところがあると思う。彼の曲はセッションでの定番曲も多くそのあたりから攻めてみるのも良いだろう。

 

アートブレイキー

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ジャズ史上最高のドラマーと名高いアートブレイキー。

今回紹介したジャズメンの中で唯一マイルスバンドに入っていないが、共演はしている。


Art Blakey & the Jazz Messengers - Moanin'

有名すぎる一曲。特に日本での知名度が高く”ジャズ”と聴いてこの曲を連想する人も多いんじゃないだろうか。

因みにこの曲のタイトル「モーニング」じゃなくて「モーニン」で唸るという意味。黒人への人種差別とかその辺りに対して呻いているらしい。日本は人種差別がないとのことでかなりの親日家とのこと。

いかがだっただろうか

最後の書くのもなんだが私の経験上、ジャズをたしなんでいたところで全くもってカッコつかん。むしろ女の子に「ジャズがねえ・・・」とか言ってみると明らかに顔が引きつるというか多分「コイツ・・・変な人のタイプの人間だ・・・ウワぁ・・・」と思われてしまう。

ジャズを聴いていてカッコつくのは顔がジャズっぽいヤツだ。残念ながら顔がジャズをしていないと全くもってプラス方向にいかない。ジャズっぽい顔になるためにはまずは渋めのスーツを着こなして薄暗いバーに通うくらいのことはせんとならん。個人的にはジャズ顔についての記事を書いて見たいのだが、インターネット粗大ゴミになるのが目に見えているのでココは自重したいと思う。

とまあカッコつけるために聴いたところで何の役にもたたんのだが、別にそうじゃなくてただ音楽の趣向の幅が広がるのならそれはそれで良いことだろう。人生が豊かになるよ多分。俺はそう信じてる。

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