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邦楽ロックの必読書「ロッキンオンジャパン」の正体

2016/07/16

 日本の音楽誌のトップと言える雑誌、ROCKIN'ON JAPAN。
 ライブキッズ必読、音楽マニア必読、そんな読んでいることが前提とされているような無言の圧力に包まれたこの雑誌について、今回は
「本当に読む意味あるのか?」「音楽に文章って必要か?」
 を投げかけるお話です。

 

ロッキンオンジャパンとは

「ロッキンオンジャパン」
 そう聞いたとき、正常な人であればロックインジャパンフェスティバルの方を思い出すことだろう。もうここ数年のフェスブームの間に世間ではとっくにそういうことになってしまっている。ロックインジャパンフェスティバルは文字通りロッキンオンジャパン主催の音楽フェスティバルであって大本は雑誌の方である。お前らはそんなことも知らず夏になれば騒ぎ踊り狂ってな、外人が意味わからん漢字の書かれたTシャツ買って喜んでるのと同じぞ。

 先日、VIVA LA ROCKを観にいった際もロッキンオンのTシャツを着て"参戦"している人々が散見されましたがね、ビバラは元ロッキンオンの鹿野が発行しているライバル誌MUSICA(発行部数の少ないロッキンオンと思ってもらって差し支えない)主催の言うなればMUSICAフェスティバル。反韓国のデモにチヂミ食いながらチマチョゴリ着て参加してるようなもんだからな。

 ロッキンオンジャパンは上に書いた通り、邦楽ロックを中心に取り扱った音楽雑誌だ。撮りおろしの写真をドカーンと載せてその写真の上にインタビューをツラツラ載せるスタイルを取っている。ページ数は300くらいでほぼ全部カラー刷である。歴史の資料集とか思い出してほしい。あのイメージでほぼ正解だ。卒業までの3年間懸けても読まないページの方が多いアレと同じボリュームの本が毎月刊行されている。狂気である。

 発行部数は40万部とされているが、恐らくこれは一番売れたときに書店に置かれた数であって、実際はもっともっと少ないものと思われる。自慢じゃないが40万なんてうちのサイトなら1週間で達成される。音楽雑誌、マジで誰も見てないんだな。

 みなさんこんなサイトを見ているということは、少なからず音楽に興味があるのだろうけれど、ロッキンオンジャパン買ったりしますか?

 少なくとも僕の周囲の人間、バンドマンやスタッフ、レーベル関係者も含め購読者は一人としていない。本当に。立ち読みしてる人すら見かけない。

 そんなわけで試しにアンケートを取ってみた。ロッキンオンジャパンを買っている人間なんて、実在するのだろうか。

 意外に買っている人は多いらしい。正直99%が「買ってない」に投票することを期待していた為とても驚いている。念の為「インタビューと答えた人に質問です。インタビュー、どこまで読みますか」と再アンケートを取った所、3割が「見栄張りました。立ち読みで流し読みします。」に投票していた。へんなところで見栄を張るんじゃないよ。

 


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何が書かれているのか

 正直なところ、僕もロッキンオンジャパンなんかちゃんと読んだことなかった。ろくに読まずに批判するのも問題だろうと直近4号全て読んでみた。

 

KEYTALKが皆勤だった

 4号全てにKEYTALKが出ていた。毎月訊くことよくあるな、と素直に感心した。その他にはback number、バンプ、ミセス、ドロス、マンウィズ、フォーリミ、米津、川谷が2号に1回はインタビューに答えているようだ。

 言うなればまさにライブキッズ層なる層に向けた雑誌になっている。悪く言えば、代わり映えが一切ない。MOCO'Sキッチンでも4回に1回はオリーブオイルを避けるぞ。

 

何を訊いているのか

 この雑誌、上で述べた通りほとんどがインタビューと見開き写真で構成されている。一通り読んでみたところ、ほとんどが直近の動きについてのメンバーの心情について質問回答しているようだ。たとえば

「新譜、なにを意図して作ったんですか」
「再結成、なぜ今なんですか」

 みたいな。なんというか、ラジオやその他ウェブ媒体で散々見かけた話をしている。

 あとやはり、ミュージシャン側のこだわりの話が多く出てくるので専門用語が飛び交いファン層には理解しづらい内容が多い。逆に楽器をやっていたりバンドをしている人間からしたらば当たり前すぎたり、抽象的すぎたりして別に何か参考にしたりできる部分がない。ここらへんは是非読んで体感してみてほしい。好きなバンドのインタビューですら最後まで読むのはかなり厳しい。だってインタビュワーが面白い質問しないんだもの。

 

なんでつまらないのか

 そりゃもちろん。内容が一切ないからだ。

 上で挙げたような「もう知ってるぜ」っていうようなバンドが毎週立ち替わって掲載されているだけで、訊いても特に言うことがないようなことがツラツラ書かれているだけなのだ。「サママフェスティバルは夏っぽいイメージで作りました」ぐらいのことが5000字に渡って書かれている。読後「なにかを得たな」と思えるような内容がほとんどないのである。

 強いて言うならば木下理樹が「焼肉食いてえ」つってインタビュアーに焼肉屋連れてってもらったのに初手たまごスープを注文していた所ぐらいかな、面白かったのは。

 有名バンドを出せばそのファンがとりあえず買うので、部数を稼げるのはわかるにしても、メジャーでセールス出してるバンド以外は存在もしないと言わんばかり。それはどうなんだろうと。編集長がコラムの中で今のバンプやマンウィズを手放しに褒め倒しているあたりそういうことなんだろうと、僕は思うのだ。何かを批判する勇気のない人間の批評なんか刃のない包丁みたいなもので本末転倒である。

 せっかくネームバリューがあるのなら、もう少し工夫して今売れようと頑張っているバンドを応援するような内容にしていかなきゃ音楽と一緒に共倒れになるんじゃないか。

 

面白い音楽ライティングってなんだ

 こんなサイトをもう2年もやっているが「音楽に文章なんかいらん」と僕は思っている。音楽は聴くのが全てだからだ、とりあえずは。

 ただ意味のある音楽ライティングがあるとしたら、聴きどころや聴き方、リスナー層や音楽業界でのポジションの説明等、そういう「音楽って何から聴いたらわからん」という人に向けての記事なんじゃないかと思う。

 だからばロッキンオンジャパンのようにレビューやインタビューをツラツラ並べ、撮りおろしの限定ショットを見開きにしても、既存のファンが喜ぶばかり。売り上げにはなるが意味はまるでないと言える。文字が邪魔な写真集として買われてるなんて、悲劇だ。

 インタビューもするならするで、川谷絵音にベッキーのこと訊きだして「ミュージシャンなんか全員浮気ないし不倫してるよな!!」とか盛り上がったり、KEYTALKに「俺cabsのファンなんですけど、首藤さん最近の夢見はどうです?」とかBUMPに「事務所にやらされてやる音楽は楽しいですか?」とか訊いてくれたらばそんなもん、買うよ。

 そんな質問投げたら失礼だろ!!とみなさん思うだろうが、昔の音楽雑誌はインタビューの出だしから平気で嫌味で始まっていたし、うちのサイトの比じゃないぐらい失礼ぶつけまくって本音を引き出していた。どっかで90年代の音楽誌を見つけたら読んでみて欲しい、メチャクチャロックで面白いから。

 

 ファンを喜ばす写真、発言はもうバンド側主導で発信できる時代だ。SNSじゃ足りないならロッキンオンジャパンなんか出ずに自レーベルから写真集でもコラム集でも出版したらいい。ロックインジャパンフェスティバルに出れなくなるからって何だ。アレに大した意味なんかない。有名バンドが集まるからみんな見に来てるだけだ。ブランドイメージなんかオッサンたちの中にしかない。若者はそんなもん知らん。アンチも信者も全員オッサンだ。

「ロッキンオンに支払うインタビュー掲載費も、ロックインジャパンフェスに出ればある程度回収できるから…」

 そんな話も訊くが、何十万も支払って無意味を繰り返すのは、レーベルのみなさん、やめて頂きたい。なにをビビってるんだか、ボイコットしたらいいのに。だってロックなんでしょ。

 

 みなさんが読みたい音楽ライティングって何でしょうね。

 僕らは「なんか面白いな」となんとなく読んでるうちに音楽に詳しくなって好きな音楽をドンドンふやしていってもらえるような記事を書きたいと思っています。少なくとも今は。

 書くからには読んでほしい。あるバンドを批判してそのファンに嫌われてもだ。写真の上の無意味なポエムにはなりたくないよ。

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