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2017/07/07

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30年活動してるのにスピッツが「オジサン・オバサンの音楽」にならないのが凄いなって思いました

 みなさんこんにちは。

 スピッツの新曲「1987→」はもうお聴きになられたでしょうか?


スピッツ - 1987→

 今年はスピッツ結成30周年記念ということでシングルコレクションが発売され、その中に収録された新曲の一つがコチラ。

 この曲は「結成当初のスピッツが新曲を作ったら」というコンセプトで作られていて、MVの内容も結成当初から今に至るまでのライブの映像という内容。イントロや節々がインディーズ時代の「泥だらけ」という曲だったりとマニアックなファンが思わずニヤリとしてしまう内容になっております。

 個人的にはギターのテッちゃんの変貌ぶりの激しさがツボ。毛の変わり具合に恐れがない。頭皮リスクを抱えながら戦ってるんだなって思いました。

 

 この曲を聴きながら考えていたのだれど、30年って凄いなって思いまして。名前を出すとカドが立つので挙げないけど、スピッツの同世代のバンドなんて売れなかったバンドは大体解散してるし、売れたバンドは売れたバンドでソロ活動にのめりこんだりして活動休止したりとか。あと個人的にレミオロメンはポストスピッツ枠のバンドだなと思ってたんですけど、残念ながら先に解散しちゃったし。好きだったんですけどね。

 かたやスピッツ、30年活動して今まで解散も無ければ休止もなくメンバーも一人も欠けてないし、大体3年くらいの感覚でアルバムだして、毎年ライブやってという下手したら若手のバンド以上の活動ペース。

 僕、3~4回くらい自分のバンドが解散した経験があるんですけど、バンドってのはみなさんが想像する以上に維持するのが難しいものなんです。バンドマンなんてそもそもが音楽でメシを食おうなんて発想になる時点で脳みそが少年漫画みたいな人たちなんですよ。そんな人生の見積もりが孫悟空みたいなやつらが3人も4人も集まって何か一つのことをやろうとする、まあ大抵のバンドが解散するために結成されるようなものなワケです。30年同じバンドを続けてるっての、マジで信じられないほど凄い。

 というわけで今回は改めてスピッツってバンドと、30年って数字が物凄いなあと思って筆を執りました。

30年活動してるのに「オジサン・オバサンの音楽」にならないのが凄い

 さてここからが本題。といっても先ほどと変わらずスピッツ凄いなーというだけの内容なんですが。

 スピッツというバンド、30年間バンドを続けているのもすごいんだけど、音楽性が風化しないのが凄い。

 よく「良い音楽は時代を超える」なんていいますけど、スピッツの場合はまた違うタイプだと思うんです。超えるというよりもずっと居続けている感じ。

 


久保田利伸 『LA・LA・LA LOVE SONG』

 どういうことか具体的にいうと、例えばコレとか。スピッツのチェリーと同じ年にヒットした久保田利伸の名曲。

 名曲中の名曲だし、今聴いてもめっちゃカッコいい。

 ただ、やけにでかいジャケット着てるファッションセンスもそうだし、細かいところだと後ろで鳴ってるシンセの「デュン!]って音とか。そういう細かいところの積み重ねだと思うんですけど、やっぱり何か漂ってるんですよね。90年代の臭いが。ブラウン管のテレビで「ウッチャンナンチャンの炎のチャレンジャーこれができたら100万円!!」とか観て盛り上がっていた頃を思い出してしまうんですよ。別に古臭いとか言いたいわけじゃなくて、良くも悪くもあの時代の音楽、時代を超えた良い曲って感じですね。

 


スピッツ - ヘビーメロウ

 スピッツの音楽性って、結成当初のパンクバンドだった時代を除けばメジャーデビューしてからは大体おんなじスタイルだと思うんですけど、それが2017年になっても通用してるのが凄いなって思うんです。いつ聴いても作られたころの時代感を感じさせない音楽性というか。昔のバンドが今もやってるっていうのじゃなくて、昔からずっと今のバンドって感じ。それこそそれは休みなく活動を続けてきた結果なのかもしれないけど。

 ライブに行くと、まあやっぱりメインの客層は主婦って感じだけどその中に高校生とか大学生が混じってたり、スピッツ主催の「ロックロックこんにちは!」というイベントには最近だとキュウソネコカミとかRADWIMPSが出たりとか。あと十年で還暦を迎える人たちとは思えない若者への浸透っぷり。人間って5歳年齢が違うだけで割とジェネレーションギャップやらコミュニケーションの取り方の違いなんかを感じてしまうものなのに、よくやるなあと思います。

 

 もう既にそういうファンの人もいるとは思うけど、もうちょっとするとマジで親子と孫、3代で楽しめるというディズニーランドみたいなバンドになってくると思います。

 バンドってものは時期モノってよく言いますが解散したり音楽性が変わっちゃったりメンバーが変わったりと、音楽が過去のものになるバンドが多い中、スピッツは変わらずずっとスピッツのままで、改めて有り難いバンドだなあって思いました。

 ということで今回はこのあたりで!

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