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現役バンドマンに訊く!"今聴くべき"5バンド ~10代で聴きたかったバンド編~

 「今本当に格好いいバンドを知っているのは、現場の人たちなんじゃないか」

 ということで、この企画では今まさに音楽の第一線で活躍している皆さんに今聴くべきバンドを紹介していただきます。

 今回は埼玉県北浦和のメガネのツルで涙腺を直撃してくるザ・歌モノ3ピースバンド。The WhoopsからGtVoの宮田くんが紹介してくれます。

 ライブバンドらしく、現場感のあるラインナップをチョイスしてくれています。

 是非みなさんのプレイリストにお役立てください!

KOTORI

オススメポイント

フロアで見ていたら心臓の鼓動が速くなっていく感じがします。

 昨年くらいからよく対バンしているバンドです。打ち上げで話しているときに仲良くなりました。

 半年くらい前に「うわ〜今月7本ライブあるわ〜しんどいわ〜」

 などと寝てない自慢をするかのようにぼそっと言ったのですが、KOTORIは「僕ら今月16本です」と言われて沈黙が訪れました。

 そんなペースでライブをしているのもあってかライブの熱量は尋常じゃない。声枯れねえのかな、って心配になるくらい全力で歌い続けてるけれど、枯れたとしてもそのまま突っ走れるんだろうな。

 

 僕は「Blue」という歌が好きです。サビで突きあがるメロディが帰り道に恋しくなる。どこにでも行けるような気がしてくる。そして言葉がすごく真っ直ぐだ。

 僕は「本当にそう思ってんのか!おら!売れるために媚びた言葉使って嘘ついてんじゃねえのか!」って気持ちで音楽を聴いてしまうことがあるんですが、

 KOTORIはメンバーみんな話していて嫌味なところが全然ないし、歌詞にすごく説得力がある。信じられる音楽だと思います。偉そう!

 フロアで見ていたら心臓の鼓動が速くなっていく感じがします。

 バンドが好きな理由ってこれかもしれない!と思う。

 

おいしくるメロンパン

オススメポイント

バンドをやりたくなるバンドだと思う。

 一緒にスリーマン企画をやったりしているバンドですね。地下室タイムスで過去に取り上げられていたのも話題になりました。

 僕はナカシマくんの曲の風景描写がとても好きです。

 あの前髪に隠れた、なんだか少し陰りのある青春の記憶を歌にしているんだろうな「好きだ」とかそんな直接的な表現はなくて、気持ちを絶妙な言葉選びで見えているものを歌にしていくのはすごくセンスを感じます。

 教室の端っこでヘッドフォンしながら爆音で聴きたかった音楽。曲の展開もめちゃめちゃ練られているし、すごくかっこいい。

 何よりメンバー間の信頼というか、仲の良さというか、あのバランスのスリーピースはやっぱり僕は好きなのです。バンドをやりたくなるバンドだと思う。

 新譜を聞かせてもらったんですけど、前作よりもライブ感というか、感情の乗せ方がすごい。直感でかっこいいと思ってしまいます。

 きっとこの一年駆け上がっていくんだろうな...

 

メランコリック写楽

オススメポイント

どの曲もリード曲だし、そのメロディくれ!と思ってしまう。

 こちらもおいしくると一緒にスリーマン企画をやったバンドです。こちらも仲良しとか関係なく僕はバンドとして好きなのです。というか好きだから仲良くなれたんだろうな。

 まずボーカルももすが可愛いというのは至極当然のことながら、あの声と世界観(と言ったら稚拙なんだけど)は唯一無二だと思います。

 メンバーの個性も強いです。RPGのパーティみたいだし、幽遊白書とかHUNTER×HUNTERとかの主要4人みたいな感じ。

 いいよね。バンドという形態でやるからにはすごく重要なところ。

 サイケポップメンヘラビームというキャッチコピーはまさしくその通りで可愛らしい声とキャッチーなメロディと裏腹に歌詞はどこか文学的。

 何か触れちゃいけないような冷たい過去を少し感じさせる雰囲気があります。

 「ヨーロッパ返して」という曲があるんですけど、どういう意味なの〜?っていうクソリプおじさん的な質問をしたことがあるんですけど「すごく暗い内容なので教えられない」とのことでした。

 

新譜「月夜の超特急」は名盤です。どの曲もリード曲だし、そのメロディくれ!と思ってしまう。

 

キイチビール&ザ・ホーリーティッツ

オススメポイント

こんな歌を聴きながら思春期を過ごしたかった

 今年初めて対バンして、ライブ見て度肝を抜かれました。歌詞もメロディも可愛い。でも曲はどこか捻くれてる。少しだけ古い世代の匂いがするのもたまらないよ。やられるよ。

 なんだか個人的に気の張った音楽が流行っているような気がしてるんですけど、僕みたいなタイプの人間はなんだかカッコつけることがカッコつかないし、なんだかそういのが似合わないなとずっと思ってるんです。

 けど、音楽ってこれでいいんじゃない?バンドってこれでよくない?って気にさせてくれるんだコレが。

 編成もまさにそれ。女性コーラスがピンでいるのって珍しいしすごくかっこいい。そんなのも自由でいいんだよね。

 キイチの中にあるすごく純粋な気持ちが、バンドっていうフィルターを通して普通に言葉にして話すよりもずっと美しく伝わりやすくなっているような気がする。

 

 僕は「ハンモック」という歌が大好きです。イントロからドキドキしてしまうよ。ツンツンツツーンていうコーラスも胸が騒いでしまうよ。こんな歌を聴きながら思春期を過ごしたかった。

 

DIALUCK

オススメポイント

ギャップにときめいてしまいます。

 こちらはお友達から教えてもらったバンド。

 掻き鳴らすギター、轟音で貫く!っていう感じではなくて、そんな初期衝動から一歩進んだ感じ。

 同学年でもなんだか大人びていてる感じの女の子っているじゃないですか。

 友達と一緒にいて楽しそうにしてるんだけど、どこかクールというか達観していて、少し謎めいているというか。

 掴み所がわからなくて、渡り廊下で時々見かけるけど話しかけられないみたいな感じ。

 そんな雰囲気なんだけど楽曲で歌っていることって、10代の目で見てきた一場面という感じがして、そのギャップにときめいてしまいます。

 あ、意外と同じ感性を持ってる人なのかもしれない、仲良くなれるかもしれない、なんて思ってしまったり。

 でも同じことを思っていたとしても、僕より一歩進んだ目線で言葉にしている感じ。そこにやっぱり惹かれてしまいます(※多分年下の方)

 

 知ったきっかけは「あの街まで」という歌。これは季節の変わり目とかに感じる、胸の中の微熱みたいなものを4分間でゆーっくり冷ましていく感じがします。

 同じ高校の軽音部でこんなバンドがいたらよかったな。男子校だったけど。

 

今回の紹介者様

The Whoops

写真左から

須長宏紀(ドラム, コーラス)
宮田翔平(ボーカル, ギター)
森雅美(ベース, コーラス)

埼玉県北浦和発、3ピース日本語ロックバンド。
メンバーチェンジを経て2013年9月に現メンバーになる。
淡い気持ち、景色など、10代から20代にかけて
変わってしまうものについて歌っています。

Twitter
公式サイト

宮田さんありがとうございました!

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