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レビュー 邦楽ロック

絶対モテないガールズバンド 絶景クジラ

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 モテる女の絶対条件とはなんだろう。

 顔がかわいい?ネイルにお金がかかっている?タイに一人旅とか行く?

 正直なことを言うと僕ら男子一同としては、そんなことは本当にどうでもいい。みなさんの経験則から思い返してほしい。女子力という言葉を口にする女性たち、モテてますか?本当にモテていたのはクラスのマドンナの工藤さんでしたか?違いますよね。ブスでも美人でもないけど愛嬌があり、男との距離感がぶっ壊れていて、飲み会のたびに泥酔して誰かに送ってもらっていた茜ちゃんでしたよね。高嶺の花より近場の草。それがモテの真相だと僕は思う。

 大事なのは、隙があるか。その一点ではないか。女性における実質的な"モテ"とは、相手男子に面を打たせるべく竹刀の剣先を自然に下げる技術。突かせる隙を提供する技術。ここに集約される。

 その観点から考えるに、絶景クジラは絶対モテない。隙が無い。うっかり面を打とうものなら男の胴は真っ二つ。飲みにも行けば酔いつぶれた男子を王将に置き去りにして彼女ら二軒目三軒目を訪ねることでしょう。

 隙がない。ソリッドに生きる女子のみなさんにはぜひこのバンド、絶景クジラを聴いてほしい。


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ガールズバンド?

 ガールズバンドという言葉は、受け取り手によっては差別用語たり得る。ボーイズバンドという言葉が機能していない以上、男女間の差を良くも悪くも指摘する側面があるのだ。実際「うちらはガールズバンドじゃねえ!」と、そう呼ばれることを嫌う女性のバンドマンも少なくない。そう考えたときに、絶景クジラはガールズバンドじゃないなと。たまたまメンバーが女の子なだけでただ単純にバンドだと。

 たまに考えるのだけれど、SHISHAMOが男子だったら売れていたでしょうか。いや女性性も魅力の一部として評価されたのはわかるし、そんなこと言い出すのは不毛なんだけれど、SHISHAMOとかチャットモンチーのような音楽性っていうのは、女性がやって初めて意味がある音楽なんだろう。ロックとかポップとかメタルとかファンクとか、そういう音楽分類として「ガールズバンド」という分類があるんじゃないか。これは男女差にかかわらず「この音楽性だったらこのルックスが望ましい」とか「こういうキャラクター性が望ましい」みたいな、バンドに付きまとう副次要素の一つだ。

 対して絶景クジラは、明日起きたら「入れ替わってる~!?」とメンバー全員男になっていても正直何にも問題ない。男がやっていてもカッコイイ。そういう意味でガールズバンドという言葉に当てはまらない純粋なバンド音楽だ。

 

 この女嫌いでもちろん男も嫌いで何者にも寄りかからぬ無頼な歌詞が良い。

 女性のみなさん、上に書いた茜ちゃんみたいな女は嫌いでしょう。そんでそれにホイホイひっかかるアホな男たちはもっと嫌いでしょうよ。そういうくだらなさに蹴り入れるバンドって今までいただろうか。そういうくだらなさにうんざりしている女性のみなさんのヒーローが絶景クジラなんじゃないかと。

 同性批判というよりは「おい女ども、負けんじゃねえよ」っていうアツいエール。でも曲はポップなギャップ。隙がない。

 音楽性だけ切り取って見れば、邦楽離れした展開とループ感があるのだけど、かといって洋楽っぽいかと言われればそうでもなく、他の何かに喩えるのが困難だ。こういう音楽を聴きたかったら彼女たちを追いかけるしかない。

 

 歌を聴かせるポップさで始まって、曲の展開で躍らせる渋さ。こういう曲こそライブでカッコイイ。いや家聴きでもカッコイイ。

 しかもなのに歌にはちゃんと主張があって訴えるものがある。アツい。

 こんな芯のある音楽をやっている彼女たちに、軽々しく声をかけようなんて、僕らはならない。新宿の客引きですら歩み寄れないでしょう。

 こういうカッコイイ女たちにこそ女性のみなさんには憧れてほしいし、僕ら男性は打ちのめされなきゃと。

 最後に告知みたいになってしまって不本意なんだけど、観に来てほしいからちょろっと連絡です。絶景クジラ11月17日のライブで見れます。目で耳で確かめにきてほしい。それでは!

 

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