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谷澤 千尋

2015/09/07

記事

[新人発掘]kidori kidoriはあざ笑う

敢えて重たくしてあるのだろうか、帰る頃には逆にそれがやさしさだと感じてしまうほどずっしりと構えたドアをくぐるとと、すぐに見慣れた風景が迎えてくれる。
席についてしまう前、何いまさらも言う必要はないようだが、敢えて口にした
「マスターいつもので」
あったのかなかったのか、意味をなさないような返事が返ってくる前にはすでに僕は目の前から立ちのぼる紫煙を目で追い続けていた。
「マスター…」
「ああ、話は聞いている」
全く、誰が話したんだ。この店で気に入らないところが一つあるとすれば、それは酒の肴にでもなるだろうと思っていたくだらない小話は必要ないというところぐらいか。
無言でグラスが置かれた。淡く黒光りするブレイブ・ブルだ。何故かここにくるとこいつが欲しくなるんだ。サウザに比べ、マリアッチで作ると少しマイルドになって、例えるには逆に的外れになってしまうかもしれないが、ちょうどコーヒーにミルクをたらすような感覚だ。

え?kidori kidoriって村上春樹の”ねじまき鳥クロニクル”が由来なの!?

いや、せっかくkidori kidoriの記事を書くなら全力で気取った文で埋め尽くしてやろうと思ったが、カシスオレンジ一杯でゲロゲロしてしまうほどの軟弱モノの私には少しハードルが高すぎたかもしれない。モテたい。というかあのまま続けていたらハードボイルドっぽい人がバーで酔いつぶれるだけの謎のケータイ小説になってしまっていただろう。

ということでやたらめったら前置きが長くなった。

今回紹介するバンドはkidori kidori!

早速一曲いこうか。

Kidori Kidori / Come Together

最新ミニアルバムのリードトラックcome together。

はぁまたか、最近の若者はすぐ4つ打ちする。ワシらが若いころにはそんなものなかったんじゃ!

ん、何かがおかしい。

ペロっ

これは五拍子!?(的な捉え方をしたポリリズム!?)

くっ…!このバンド一筋縄ではいかなさそうだ。

この曲から「どこのどいつもバカみてえに4つ打ちばかりしやがって」とあざ笑う声が聞こえてきそうである。

kidori kidoriの音楽性~スリーピースの壁~

バンドマンの諸君はスリーピースの壁と言われればなんとなく伝わるかもしれない。

バンドマンでない人にも伝わるようにざっくり言うとスリーピースバンドは曲作りが難しいのだ。

ジョルジュ的スリーピースの難しい理由

        

  • 人数が少ないので単純に言えば一度に出せる音が少ない
  • ギターとボーカルを兼任するので弾けるフレーズが限られてくる
  • コード主体にするとメロディ感が足りなくなるし、リフ主体だと調性感が出しずらい

まだまだ書き出そうと思えばいくらでも出てくるが、スリーピースの難しさだけで別記事を書いた方がよさそうだな。

そして多くのスリーピースバンドが陥ってしまうことがある。
ボーカルとギター、弾き語りで成り立つ曲にオマケ程度にベースとドラムがついてる

まぁそのスタイルも間違いではないのだが、悪い意味で捉えると

  • 地味
  • 緩急がない
  • シンプルに聞こえる
  • 薄っぺらく聞こえる

といった曲になりがちである。

こういったスリーピースの難しさを踏まえたうえで彼らの曲を聴いていただきたい。

Kidori Kidori / NUKE?

どうだろう?
正直最初に聴いたときはスリーピースであること疑った。

派手だし、緩急があってシンプルどころかどちらかというとごっちゃごっちゃしていて薄っぺらさの微塵も感じられない。

コードジャカ弾きでは得られない、耳に残るリフもそうだし、ギターがコードを弾くと背後は任せとけと言わんばかりにベースがメロディアスになる。

そしてそれらのピースを緻密な計算の上で組み合わせ、緩急のある展開を作り出している。

もちろんスリーピースならではのメンバー全員の一体感による勢いも忘れてはいない。

手ごわいぞ、手ごわいぞkidori kidori!!!

メンバー脱退、ンヌゥについて

さっきからスリーピース、スリーピースと言っているが、ウソだ

それなりにニュースになったしご存知の方もいると思うが、このバンド、ベースのンヌゥ氏が脱退し現在はメンバー二人とサポートを迎えてという編成になっている。脱退した後の現在もスリーピース形態での曲作りを続けているから、便宜上スリーピースと呼称した。

脱退の理由についてはググればすぐに出てくるし、公式でもアナウンスされていることだからこの場では割愛しよう。

だが、割愛できないのは、その名前だ!!

ンヌゥってなんだ!?アフリカ人かよ!発音し難い上にタイピングも面倒くさいぞ!

まあ覚えてもらいやすいような気もするが、それならば放送禁止用語のような名前にした方がインパクトもあり、発音もしやすかったのではないだろうか。

あと、ギターボーカルのマッシュ氏。

見た目の名前が一致しない!最初にマッシュ氏の名前を聞いたとき、マッシュルームカットの人なんていたかなとしばらく考え込んでしまった。もしかしたらそれも戦略のうちなのか…?

これからも彼らの動向から目を離せないバンドである。

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