BASEMENT-TIMES

読める音楽ウェブマガジン

ホーム
アバウト
人気記事
月別索引
オススメ記事
谷澤 千尋

2015/09/21

記事

リフものポストロックの限界 te'

残響レコード代表や楽曲のタイトルがやたら長いことで有名なあのバンドte'

表記的に文の中に埋もれやすい性質をもつあのバンド

te'

音楽性

この世には本当に沢山のアーティストがいて、彼ら、te'のジャンル、ポストロックにおいても無数のアーティストがいる。大別するとポストロックというジャンルはインスト曲ばかりのバンドが多いし、基本的に実験的な要素を尊ぶ面がありはっきりいって難しいというかややこしい。難解だとはいえ、それなりに聴きやすいものからマジでよく訓練されたポストロックリスナーが匙を投げるほど理解が難しいものがある。ポストロックとほぼ同義で使われることもあるマスロックという単語のマスは数学のマスだ。数字アレルギーの僕は単純な足し算引き算以上のことをさせると蕁麻疹がでる、やめてくれ。

まぁポストロックがいかにややこしい音楽かわかったところで聴いてみようte'のポストロックを。

あら、なかなか聴きやすいじゃないの。
恐らく邦楽ロックに聴きなれた、そっち方面ではよく訓練されたリスナーなら割とすんなり聴けるだろう。というか寧ろすでに知っているだろう。

なぜ聴きやすいのだろう?キャッチーを科学しよう。

一口にポストロックと言う事は可能だが、正直ポストロックにおいてはジャンル名なんてあってないようなものだ。この前のインスト曲の記事でも書いたようにメロディ、調性といった切り口だけでもあれだけの分類ができる。

そういったことを踏まえて恐らく一般的にも通じるとは思うが、私は彼らte'リフものポストロックに分類されると思う。

リフ。
多くのロックバンドで曲の根幹をなす、いわば曲の顔みたいなもの。彼らの曲は彼らが広めたのか広まっているのに合わせたのか。卵が先か鳥が先かみたいな状態だが、現在、巷でよく聞く邦楽ロックバンドのリフの作りにかなり肉薄している。

要するに他で聴いたことがあるから、すんなり聴けるんじゃないのってこと!!

リフものの限界

禍々しい見出しをつけてしまったが、ギターで曲作りをしている人はこれだけで理解してくれるんじゃないのか?

まあ結論から先に言うと

リフは枯渇する。

リフがリフたるためには色々な要素が必要になってくるのだが、これが結構やっかいで音楽的に使える組み合わせはそう多くはない。例えば俳句に例えるのはどうだろう、言葉の数は無限大にあるが五・七・五で意味がある、芸術としてのレベルを持つものを作ることはそうたやすくないだろう。(俳句のその道のプロの方を知らないのでアレだが私の想像では難しいと思う、というか比喩が伝わってくれればいいんだが)

リフもある意味そういう側面があって、さらにアーティストがそのアーティストたらしめる雰囲気を持つリフを作り続けるのはかなり難しい。ある意味パズルゲームのような側面があると思う。

small_52445415
話を戻そう、最初にte'を聴いたときに感じたのがやはりリフが枯渇するのではないかということであった。確かセカンドアルバムが出たぐらいだった気がする。個人的な意見だがこういうパターンのバンドは途中で音楽の方向性を変えてくるパターンが多い気がする。(まぁそれはそれで面白く、私は好きなのだが)

まぁ彼らも私に心配される筋合いはないだろうが、なんとなくそこの部分を気にしながら新しいアルバムがリリースされるたびに聴いていたのだが、これが意外となかなか枯渇しない。

寧ろ逆にこんなアプローチでもte'っぽさを出しながらリフが作れるんだぜ!と言わんばかりであった。

te' - 如何に強大な精神や力といえども知性なくしては『無』に等しい。

セカンドアルバムの曲だがこの頃から彼ららしさは変わっていないと思う。

最近の作品を聞くと本質はそのままに、洗練されたなと印象だ。あと演奏も上手くなった。

結成から十年、完全に日本のポストロックを彼ら抜きで語ることは無理な領域だ。また残響レコードはポストロックをより身近なものにした。これからもポストロックの精神で保守的ではなく、オルタナティブなアプローチでシーンを拡大していって欲しい。

オススメ記事

記事検索

オススメ記事