ギターとドラムだけでこの存在感 「ドミコ」を聴け!
みなさんこんにちは。
突然だが、最近の若手バンドのライブパフォーマンスに少し辟易している、なんて人はいないだろうか?
日常に生きる自分を遠くから見つめて諦観している歌詞はもうお腹いっぱい。
音声を消したら全部同じに見えちゃうような気がするし…。
ボーカルはみんな前髪で顔が見えないし…。
だけどそんな中から現れるバケモノのような新星の存在を私は信じている!まだまだ私を夢中にさせてくれるすごいアーティストが、バンドが、たくさんいるはず!
そんなあなたにこんなバンドはどうだろうか。
一回聴いてしまったら気になって仕方ないメロディとキモチワル心地いい変調が、きっとあなたのマンネリ感に風穴を開けてくれるはず。
今日紹介するのは「ドミコ」です。
ドミコについて
Vo.Gt さかしたひかる(右)
Dr 長谷川啓太 (左)
2011年結成、現在ライブ会場限定盤を入れて3枚の音源がリリースされている。
最新盤「Delivery Songs」は今年6/24にリリースされたばかり。現在タワーレコード、HMV、ヴィレッジヴァンガードなどで販売されている。有名な諸音楽雑誌にもインタビューやディスクレビューが多く載せられている。
ノスタルジックな説得力
まずはこちらをどうぞ。
なんだ、この妙なMVは。
古い映画の一場面か何かなのだろうか。ぐるぐるとわけのわからなくなるリフレイン映像で、しかもボーカルに口の動きがそんなに合ってるわけでもなく、でもなんとなく統一感はあって、とにかく、見たことない!! という印象。
歌い出しのしょっぱなからベースがめちゃめちゃ主張してるのにメンバーにベースはいないし。
妙なMVといえばこちらもそうだ。
もうなんなのか全然わからない。
曲だってそう。
へんてこなメロディー、何言ってるかよくわからないボーカル、重ね録りされた重たい音、それが映像と合わさって、よくわからないのにノスタルジックな説得力がある。ギターボーカルのさかしたひかるは学生時代からアメリカのインディーズバンドなどを好んで聴いていたと言っており、そう聞けばその影響があるのか、と納得もできるが、どちらにせよ日本のインディーズバンドを聴き慣れている人にとっては新しさを感じる音だと思う。
そしてそのノスタルジックな説得力こそ、人々が戸惑いながらもドミコに惹きつけられる魅力の源かもしれない。
前作「深層快感ですか?」を昨年12月にリリースしてから、約半年で出された新しいミニアルバム。
全曲通して印象として感じるのは、一見脈絡のない言葉の羅列、緩急自在な曲の運び、皮肉っぽいのにいちいちポップ、といったところ。
「ラブリーカーステレオミュージック」で『はやく始めましょう』とアルバムが幕を開け、「oh dive」でずぶずぶと沈んでいくように終わる。前作よりもさらに彼ら自身のジャンルが確立され、洗練された作品であるという印象を受けた。
なぜだろう、いたるところに、子供じみたわがままのような響きを感じるのは。
それでいて、救われたような気持ちになるのは。
深読みはいくらでもできるけれど、能書きなしにかっこいいって断言できる音楽が、ここにはある。
ドミコはまだ始まったばかり。