不器用にも走り続けるTHE BACK HORN
今回は四月にニューアルバム
「暁のファンファーレ」をリリースした
THE BACK HORNについて書いてみる。
私はバックホーンが大好きだ。
グランジ直系とも言える鈍器で殴りかかってくる様なサウンドと
情景描写が巧みで内省的な歌詞、Vo.山田将司の感情をぶちまけてギラつく歌。
歌詞に関して言えばもう一点、
必殺のフレーズ、俗に言うパンチラインが多いのも魅力的である。
“人類が平等だとか愛してるとかやらせろよあばずれ”幾千光年の孤独
“ああ 泣かないで 小便臭いメスブタ”ディナー
こんな過激な歌詞もあれば
“空腹に負けるくらいの才能で何を生み出した”運命複雑骨折
“「死んでやる」と飯を炊きながら日々を越える”初めての呼吸で
こんな心に刺さる言葉もある。
ただ、現在のバックホーンは
歌詞の作り方も変わってきているし、
サウンドもどんどん変化している。
初期の曲
「何処へ行く」
最近の曲
「コワレモノ」
この変化は賛否両論あって、
昔からのファンが彼らに求めているものが今の楽曲かと言えば
残念ながらそうではないように思う。
しかし、昔も今も違ったサウンドの良さがあるし
込められた熱量は今も健在だ。
さて、熱量というと彼らのライブに触れないわけにはいかない。
彼らのライブはその他のバンドとは圧倒的に熱量が違うのである。
音楽や観客に対して真摯に向き合っている姿勢と
何かを伝えたいという根本的な部分がメンバー間で共有されていて、
一つの塊として鳴っている様に感じられる。
ライブバンドと呼ばれるバンドはたくさん居て、
「上手い」「カッコイイ」と思う人達もいるが、
胸を打つバンドは実はそんなに多くないのではないだろうか。
ライブ映像
不器用で真っ直ぐなバンド
THE BACK HORN
音源も勿論だが、
是非一度ライブに足を運んでほしい。