音圧ってなんぞや?お前に音圧をお弁当で説明したる!
音楽をやっていても聴いていてもよく聞く言葉音圧
なんか大体ニュアンスはわかるけど具体的になんのことかわかんねーって人多いはずだ
音圧という言葉だが大まかに分けて三つの意味がある
本来は三つとも別の言葉をあてて使うべきなぐらい別の概念なのだがところなのだが
何故だか日本語では音圧という一つの言葉で表しているために非常にややこしくなっている
一応、英語では三つの言葉に分かれている
1.sound pressure level
日本語に直訳すると”音圧レベル”
おそらくこいつが音圧の意味の混乱の諸悪の根源だと思う
我々が一般にイメージする”音圧”という言葉とは割とかけ離れていて、こいつが意味するのは”音量”のことだ要するにボリュームだ
音ってのは空気の振動だ、その音によって大気圧が変動するから音圧だ、回りくどい言い方しやがって!
2.punch
ギターの音圧がぁ!とかほざいてるあれだ
英語でこのタイプの音圧について話したことないから正しいかはわからんが多分”パンチ”という言葉で表せると思う!
平たく言うと迫力があるかないかの話だ、
確かに音圧があれば迫力があることが多いんだ
おそらくどこかのバカが迫力があるという意味で音圧と表現したんだろう
そうやって一人歩きを始めた”音圧”という言葉は使われるたびに意味が変化しながら
今や”曲全体の雰囲気や小節による強弱(ダイナミクス)”なんて意味まで発展してしまっている。
ややこしや。
私の独断と偏見によるとこの手のニュアンスで音圧という場合、単純に低音が出ているだけに過ぎないことが多い
(たまにマイナーなエフェクターでパンチというつまみがあっていじると低音が出るだけってやつもあるしな)
3.loudness
日本語に直訳すると、うるささだ、よくDTMerとかがマスタリングで音圧を上げるんだ!とかほざいてるアレだ
先に断っておくとこいつも俗語だ
ただこの場合の言葉の定義は割とはっきりとしていて、CDに収めることのできる限界である0dB(レコーディングやPAの世界では最終的な音量は再生機器のボリュームノブに依存するので、0dBを限界に設定してそれより何dB小さいかという表し方をする)のなかでどれだけ音量を大きく聞かせるかということである。
少しコアな音楽ファンなら聞いたことあるだろう、音圧戦争(loudness war)の音圧はこの意味にあたる
と説明してもわかりにくいだろう、
ここで音圧を弁当箱に例えてみよう
CDの限界である0dBを弁当の箱としよう
そして聞こえてくる音量を弁当の中身の多さとする
そうすると普通の弁当(普通くらいの音圧のCD)はこんな感じだ
かわいいねー
そしてこちらが音圧の高いCDになります
結構パンパンに詰めたねー
(これフタ閉まんねえだろ)
勘がいい諸君は気づいたかもしれない、
弁当箱の中に詰め過ぎるとつぶれて不味くなることを!
そう、音楽でも同じことが起きる!
詰めようとすればするほど潰れて失われていくものがあるんだ
参考までに音源を張っておこう
言わずともわかるとは思うが下の方がパンパン弁当だ
しかし、物凄い腕のいいエンジニアが作っているのでパンパンに詰めても損なわれないでいる
音圧戦争
例えばお弁当屋さんが密集する地域があるとする、そんでもって弁当の価格も大体どこも同じくらいだ、
弁当屋どもは値段を下げて競争すると最終的に共倒れになってしまうので
密約を結んである一定以上は弁当の値段が下がらないようにしていた
弁当屋さん達はそれぞれ美味しいものを作って味で勝負をしていた、いい時代だった
だがある日一つの弁当屋が弁当をパンパンに詰め込んで売り出した
客もそれほど量は求めていなかったのだが、どうせなら多い方がいいなということでその弁当屋に行ってしまう
そうなったら大変、周りの弁当屋もこぞってパンパンに詰めて売り出しました
これがお弁当ぱんぱん戦争(音圧戦争)の始まりである。
音圧戦争編へ続く