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日本人の英語は海外に通用するのか 外人に洋楽に邦楽を混ぜて当てさせるゲームをしてきた

fullsizerender

 今のポップミュージックのルーツが海外にあるせいなのか、はたまた単純に英語が話せる日本人がカッコいいということなのか、その辺りは置いておいて、とにかく今も昔も邦楽であっても歌詞に英語が混じっていたり、また全英語詞で歌っていたりするものが多い。

 最近では海外進出を前提で英語詞で攻めてるバンドもよく見かける。読者諸君も「日本人離れした~」「英語の発音が~」といった表記を目にしたことがあるだろう。海外で評価されたことをウリの一つにしているバンドも少なくない。

 

 そんな邦楽ながら英語詞を歌うミュージシャンの英語ははたしてネイティブスピーカーにはどう聞こえるのか。

 ということで今回は英語詞の邦楽を洋楽に混ぜて、外人に聴かせ、日本人が歌っているものを当てさせるというゲームを遂行してきた。


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外人に洋楽に邦楽を混ぜて当てさせるゲーム

 今回協力してくれたアメリカ人は、私の友人トモコのご主人であるジェイ君。ブルックリン生まれ&育ちの紛れもないマジニューヨーカー、オフィス勤務の40代。NYの大学で勤務していた事があり、土地柄留学生が多いので、世界各地の英語訛りに慣れている。

 アジア圏の英語、欧州圏の英語などの違いに敏感だそうだ。奥様が日本人なので、日本語訛りの英語にも慣れているとのこと。

 昔はプリンス、シカゴ、マイケル・ジャクソン、フィル・コリンズなどを好んで聴いていたそうだが、別段楽器をやってたりとか音楽に詳しいってワケでもない普通の人。最近は娘の影響でディズニーソングばっか聴いてるそう。かわいい。

 音楽にあまり詳しくないのは好都合、自称音楽通より冷静な判断が下せるはず。

 

 ということでもう一度ルールのおさらい

・邦楽1曲+洋楽3曲で1セットの4曲を聴いてもらい、その中で日本人が歌っているものを当てる
・一応似たようなジャンルの音楽で揃えた

 そして聴かせる邦楽は今回は4組。海外進出大成功みたいな触れ込みのワンオク、マンウィズ、そしてセカオワの3バンドに、女性シンガーを1枠入れて藤原さくらの4組だ。聴かせたのは以下の曲。

ONE OK ROCK - Be the light
MAN WITH A MISSION - distance (ENG.Ver.)
SEKAI NO OWARI - Dragon Night
藤原さくら - Walking on the clouds

 ちなみに4組の内1つだけ日本人であるのがバレなかった。

 英語の発音に自信のある人は、4つの内、どれがバレなかったか予想してみてほしい。

 

一回戦 - ONE OK ROCK


ONE OK ROCK - Be the light

 ご存じワンオク、海外でのレコーディングやライブの成功など、積極的に海外進出している彼ら。

 我々日本人には結構英語上手いイメージがあるが実際どうなのだろうか。

 

 聴かせた順番

1.(イギリス)You Me At Six - Night People
2. (日本)ONE OK ROCK - Be the light
3.(イギリス)Blitz Kids - Keep Swinging
4.(イギリス)Lower Than Atlantis - English Kids in America

 

1曲目 - You Me At Six - Night People視聴

ジェイ君(以下J)「これいいね、好きだわ。ただ日本人ではないな。発音がアメリカっぽいね。」

2曲目 - ONE OK ROCK - Be the Light視聴

J「これ、日本人だね!(即答)発音が思いっきりアジア圏だよ。」

ー正解!日本では発音が良いバンドと言われているから、即答で驚いたよ。

J「努力は垣間見れるんだけど、やっぱりアジア圏の英語だとわかるね。」

ーでは、この中で一番UKっぽいのはどれ?

J「1曲目だな。めっちゃカッコイイと思った!」

ーワンオクはどう思った?

J「これは完全に僕の好みと偏見の問題なんだけど、アジア人がバラードを歌ってるのって、物凄く違和感があるんだよ(笑)アジア圏の言葉の発声と曲調がなんだか合ってない気がして、どうも苦手で異様に感じてしまうんだよね。曲としては悪くないはずなんだけど、僕の好みではないな。」

 

2回戦 - Man with a mission


MAN WITH A MISSION - distance (ENG.Ver.)

 一応公式的には「オオカミの覆面のインパクトも相まって海外でも人気のバンド!」という謳い文句みたいだが、海外の掲示板とかSNSとかみるとあんまり書き込みがないバンド、マンウィズ。

 積極的に海外進出を狙う彼らの英語力はいかがなものなのか。

 

 聴かせた曲順
1.(イタリア)NeroArgento - Trust
2.(ドイツ)THE SATELLITE YEAR - "Jelly, Jelly, How To Survive Such A Trip?"
3.(スペイン)Daylight - Not In My Life (United Hearts)
4.(日本)MAN WITH A MISSION - distance (ENG.Ver.)

 

1曲目(イタリア)NeroArgento - Trust視聴

J「ヨーロッパ圏の発音だね(即答)。曲も凄く良い。」

2曲目(ドイツ)THE SATELLITE YEAR - "Jelly, Jelly, How To Survive Such A Trip?”視聴

J「アジア人じゃない。これはUKかな?」

3曲目(スペイン)Daylight - Not In My Life (United Hearts)視聴

J「これはちょっとアジアっぽい?発音は悪くないけど、決して英語ネイティブじゃないな。」

4曲目(日本)マンウィズ - Distance(English Version)視聴

「あー、これ日本人だわ(即答)、思いっきり日本人の発音だね。」

ーでは、どれが日本人だと思った?

J「4番だね!」

ー正解。何度も聞くけど、どうして日本人ってわかったの?

J「ちょっとだけ3番と迷ったけど、日本訛りがものすごく顕著だったUK英語の発音になろうと必死で真似ているのがわかったけど、発音の抑揚のなさが日本人だよね。悪い言い方で申し訳ないけど、どうもフェイクな英語に聴こえた。でも、努力は十分に伝わるので、ナイス・トライだと思うよ」

ー上記で良いと思った曲はどれ?

J「1番目、2番目、3番目はカッコイイと思ったな!」

ー4番目のマンウィズは?

J「イントロ等の、楽器パートだけ聴くとカッコイイと思う。ボーカルが入るとちょっと違和感…。音楽としては悪くないんだろうけど。発音は抜きにしても僕はあんまり好きタイプの曲じゃないかな。」

 

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2回連続正解を決めてご満悦のJ君

 

3回戦 - 藤原さくら


藤原さくら - Walking on the clouds

 現在の若手注目株のシンガーソングライター言えば、藤原さくら。 可愛さ故に女優活動も並行しつつも、20歳という若さで、今年はFUJI ROCKにも出演したという完全実力派。

 和製ノラ・ジョーンズとも言われており、ポール・マッカートニーを敬愛しているとのこと。

 海外の女性シンガーと聞くと、テイラー・スウィフト、リアナ、ケイティ・ペリーなどのビッチ感溢れる派手な者を想像する人も少なくないだろうが、今回はメジャーなのは外して、似た雰囲気のシンガーをチョイスしてみた。

 

 聴かせた順番
1.(日本)藤原さくら - Walking on the clouds
2.(オランダ)Room Eleven - One Of These Days
3.(アメリカ)Court Yard Hounds - Sunshine
4.(アメリカ)Lisa Germano - From A Shell

 

1曲目 藤原さくら - Walking on the clouds視聴

J「これ日本人だね。(即答)発音がモロ日本人だわ、努力は認めるけど。でもこの曲めっちゃ良い!僕、Ingrid Michaelsonが結構好きなんだけど、彼女を思わせるね。」

2曲目 Room Elven - One Of These Days視聴

J 「これはアジア圏じゃないな。英語上手いね、聞いてて心地よいというか、自然に耳に入ってくるので、アメリカ英語に聴こえなくもない。」

3曲目 Court Yard Hounds - Sunshine視聴

J「あ、これは完全にアメリカ人のカントリーだね。アクセントが南部の英語だわ」

4曲目 Lisa Germano - From A Shell視聴

J「これもアジア圏ではないな。(しばらく聴いてみて)アメリカ人だ。ただどこ出身かは分からないけど。」

ーでは、どれが日本人だと思った?

J「一曲目、ノー・ダウト」

ー正解。やはり、発音が日本人に聴こえたの?

J「そうだね。さっきからずっと言ってるけど、語尾の終わり方で英語を話す人、特にアメリカ人じゃないって即わかる。」

ーでは、この4曲で一番良かったのはどれ?

J「一曲目(藤原さくら)だな。他のチョイスもどれも悪くなったけど。」

 

4回戦 - Sekai no owari


Sekai no Owari - Dragon Night

 Wikipediaによると、海外進出を前提に、全英詞でアメリカで録音した作品が、日本でもイケるとフカセが判断。急遽日本でもリリースしたそうだ。サウンド・プロデュースはEDM界では有名なニッキー・ロメロが担当。

 リリース当時はみんなしてドラゲナイドラゲナイバカにしていたが、実際彼らの英語はどうなのだろうか。

 

 聴かせた順番
1.(スウェーデン)Steerner, Martell & William Ekh - Sparks ft. Corey Saxon
2.(スウェーデン)OLWIK - This Life (feat. Johnning)
3.(フィンランド )Janji - Together (Feat. Vivien)
4.(日本)Sekai no Owari - Dragon Night

 

1曲目(スウェーデン)Steerner, Martell & William Ekh - Sparks ft. Corey Saxon

J「これは日本人じゃないね。この曲、踊りたくなってすごくいい!」

2曲目(スウェーデン)OLWIK - This Life (feat. Joining)

J「これも日本人じゃないな。ヨーロッパ圏かな?英語うまい。」

3曲目(フィンランド)Janji - Together (Feat. Vivian)

J「ものすごく発音がキレイだけど、ほんの少しアジアっぽく聴こえる。」

ーアジア圏の発音に聴こえる理由は?

J「うーん、発音の終わり方が少しアジア訛りに聞こえなくもない。ただ、凄く上手な発音なので、微かに英語ネイティブじゃないなってわかる程度だね。」

4曲目 セカオワ

J「これはUK?アジア圏の発音ではない。Lの発音が良い。」

ーでは、どれが日本人だと思う?

J「物凄く難しい、全員上手だけど、強いて言うなら3曲目のJanjiかな?」

ー正解は4曲目でした。これは予想外すぎる。日本では、セカオワは英語が下手くそだと野次飛ばされてネタにされてるんだけど(笑)UKと思った決め手は?

J「さっきも少し触れたけど、単語の終わり方が凄くキレイだから。彼はDragon NightのNightを『ナイト』って発音せず『ナィッ』て切ってるでしょ?アジア圏の人は単語の終わりをハッキリ発音してしまいがちな人が多いよね。僕の妻もそうだけど、日本人は特に苦手な気がする。彼の発音からは、この癖が見抜けなかったな。ただ、アメリカ英語ではないって断定できたからUKかと思った。」

ーなるほど。でも、日本人としてはワンオクの方が発音上手いと思うんだけどな…

J「ワンオクからは、日本人だってわかる発音の癖が聴き取れたんだよね。やはり単語の終わり方かな。」

ーセカオワの曲はどうだった?

J「あ、それだけど、勘違いしないでね。発音は確かに上手だと思うんだけど、曲は決して好きではないよ(笑)もう一回聴きたいとは到底思えない。笑」

ーなるほど。笑 では、この中で一番踊りたくなった曲はどれ?

J「一曲目だな!クラブで流れてたら楽しそうだよね。」

 

総評

ーワンオク、セカオワ、マンウィズ、藤原さくらの日本人4曲を聴いてもらったけど、ジェイ君が好きだと思った曲はどれ?

J「さっきも言ったけど、最後に聴いた藤原さくらが僕の好みの音楽かな。」

ー日本人のミュージシャンは、やたらと英語で歌いたがる奴が多いんだけど、それについてはアメリカ人としてどう映る?

J「聞き取り辛い発音や、曲の意味がわからなくなるような下手な英語発音で歌いっぱなしだと、アメリカ人は誰も聴こうと思わないのが正直なところ。これは日本人に限らない事だけど。前に一度、韓国バンドの曲を留学生に聞かされた事があったんだけど、”CLAP your hand!” (手を叩いて)が”CRAB your hand” (君の手は蟹)にしか聴こえなくて、何言ってんだコイツ?って思った事がある。笑」

J「このレベルの発音の悪さだと、やっぱり問題があるよね。ただ、アジア人が英語を完璧に発音するのが難しいって僕もよく知っているよ。ここ数年でアジア人がアメリカを一世風靡して流行った曲と言えばカンナム・スタイルだと思うんだけど、アレは下手に英語で歌ってないからウケたのもあるんじゃないかな。」

ーなるほど、なかなか良いポイントを付いてるかもしれない。

J「アメリカ国内でも、世界各地でも英語の訛りって違うよね。英語の先生みたいだけど、アジア人は”L”と”R”の発音と単語の語尾の終わり方に気をつけると、もっと発音良く聴こえるんじゃないかな?」

 

いかがだっただろう

 ワンオク、セカオワ、マンウィズ、藤原さくらの4曲をアメリカ人に聴かせた結果、正解数は3/4。しかしながら、セカオワの発音が日本語に聴こえなかったというのが意外や意外。完全に世界で始まってるぞセカオワ。

 日本国内では英語話者たちに特にボロクソに言われている彼の発音だけれど、セカオワ自体のイメージが聴こえに大きく影響を及ぼしていた可能性が大いにある。

 これに加えて、マンウィズは想定内の結果にせよ、ワンオクと藤原さくらの発音が秒速で見抜かれてしまったのも意外だった読者も多いのでは。

 

 一応今回は”日本人の英語”を当てるゲームだったので、当てられたアーティスト=英語が下手というワケではない。が、J君も言っていたが、やはり英語ネイティブが音楽を聴くときは発音が結構気になる模様。海外でのセールスを狙うにはどうしても無視できないポイントであることは間違いないだろう。

 それでは!ドラゲイナイ!

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