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2016/05/31

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あなたのバンドが絶対に売れない理由

「もっと多くの人に聴いて欲しい」
バンドで飯を食う食わぬはさておき、バンドをやっているのならば誰しもが思うことだ。

時間を費やし、頭を捻り作り上げた物を、誰かに聴いて知ってもらいたいと願うのは当然の欲求であり恥ずかしがる必要など全くない。価値とは多くの場合他人との間に発生するものだ。自己満足などこの場合においてはファックの極み。「ナンバーワンにならなくてもいい、元々特別なオンリーワン」などと無責任にのたまう歌手や自己啓発本の類いは確かにあなたに優しく温もった逃げ道としばしの安寧を与えてくれるが、その後の面倒までは見ちゃくれない。何が元々特別なオンリーワンだ。あいつらアイドル界のナンバーワンじゃねえか。

自己満足は脆弱で不安定だ。崩れてしまえば二度と立て直しはつかない。
繰り返すが自己の価値は他人との間に生まれるものだ。

 

ようこそ修羅の国、音楽業界へ。

さて今回のテーマはタイトルの通り

「あなたのバンドが絶対に売れない理由」

だ。

おい、絶対に売れないなんて言い切っていいのかよ!という声が聞こえてくるようだが、絶対に売れない。もう言い切っちゃうぞ。
今売れてないみんなには致命的な原因が必ず存在しているし、それをなんとかしない限り絶対に売れやしない。
そして売れてる奴はこんな記事見ない、よしんば好奇心から覗き込んでも精神的な余裕があるのでこんな細かい事にやんややんや言ったりしない。
しかし裏を返せばあなたは原因があるから売れないのだ。これは喜ばしい事だろう。是非改善すべきだ。

そんなわけでなぜ売れないか、一つ一つ原因を見てゆこう。

がんばっている

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正確にはがんばっている事が直接の原因ではない。
努力は当然必要だし、努力もしていない奴にはチャンスすら来ない。
僕が言いたいのはこういう事だ。

「俺たちがんばってるからいつか絶対報われるって!」

努力は報われる、と当然のように謳われているがこれは成功した側の論理だ。
努力して報われなかった敗者の怨嗟は世の中に出回らない。いつだって残るのは勝者の言葉である。そして勝者はいつだって漠然とした絵空事しか言わない。わかったら今すぐその屁のつっかえにもならない偉人名言botみたいな奴のフォローを外せ。借金に苦しむ叔父が僕に言い放った「俺、パチンコやりすぎた…」の一言の方がよほど現実のシビアさを思い出させてくれる。現実には漫画や映画みたいな奇跡は存在しないのだ。

「俺たちがんばってるからいつか絶対報われるって!」

以上を踏まえて再びこれを見れば、これがいかに危険な思想がわかるだろう。
"努力してるから"という事実自体が心の逃げ道となり思考を麻痺させる。努力の上には更に狡猾さと打算が必要であり。その上でより効率的な努力が必要だ。

多くのバンドがやっている努力は人力ではまず動かないような頑丈な壁を一生懸命手押しするような努力だ。すべき努力は道具を持ってきたり抜け道を探す努力である。勘違いしてはならない。

 

「売れなくても良い」とか言っちゃう

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このスタンスの人間はもう論外である。

他人からの評価に傷つかない為の防衛行動か、はたまたバンドのキャラ付け(キャラ付けは非常に重要だが)の為か、「売れなくても良い」と言うバンドマンは少なくない。
いや、本当にそう思ってやっているのなら大いに結構だが、大学を卒業して、就職もせず、する素振りも見せず、ただ毎日アルバイト、唯一することと言えば惰性で続いているバンドだけ。こういった人、あなたの周りにいないか。いたとしたらそりゃ僕だ。誰かすぐに強めに後頭部を殴ってくれ。

この手の人間は「別に売れる為にやってない」と負けて立ち直れなくなることを恐れて勝負の土俵に上がらないくせに、逃げ続けた先に確実な破滅があることも良く知っているので誰よりも「売れたい。なんでもいいから助けてくれ」と思っていたりする。
しかし土俵にも上がってこないような意気地なしに奇跡なんか起こりはしないし、その彼らが憧れている"運よく売れたバンド"もよく鑑みれば理由と努力と裏付けがあり今があるし、本当に運だけで売れてるなこいつらっていうようなバンドは持続しない。運は一過性のものだ。

「売れなくても良い」

こう思っているうちは誰も助けてくれないし、誰の助けもなしで成功できるほどあなたは器用じゃない。
まずそこを認めるところから始めよう。

 

ブサイク

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「そんな!身も蓋もない!」

やかましいぞブサイク!だからお前はベーシストなんだ。

「でもSHISHAMOとかサンボマスターとか…」

おい失礼だぞブサイク。ブサイクベーシスト共。
彼らの顔面の歪みは計算され尽くした美しい歪みだ。DNAレベルで拒絶反応が起きる君たちの顔面とは違うんだ。コミカライズブサイク。わかるか?

実際問題その良し悪しは置いておいて、サンボマスター(歌詞の説得力)やSHISHAMO(話題性、インパクト)やゆらゆら帝国(世界観)のようにその顔面を武器にしてしまえれば全く問題ない。それどころかその一点のみで勝負に打って出れるくらいの強烈な個性だ。
しかしたいへん申し上げづらい限りだが、皆様の御尊顔はその類の物ではなくてですね、ええ、無駄ブサイクなんですよ。ええ…

みなさんの顔の出来栄えがどの程度かは知らないが、バンドをやっている限りはどうしても人前に立つ必要に迫られるので見た目には気を付けよう。
極端な話だが、フロントマンの顔面がバンドの音楽性に即してない場合は解雇、整形、ふさわしい被り物等しよう。冗談のように言っているが大真面目だ。100万のアンプを買うくらいなら100万円ぶんボーカルの顔面に設備投資をしよう。

顔面についての話から入ったが、ファッションやステージング等見た目に気を遣うに越したことはない。
"音楽で勝負する"というのは勿論だが、見た目がでたらめではその音楽も正当に評価してはもらえない。

整形して成功できるのなら万々歳だ。一考しよう。

 

王道

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地元でそこそこのハコを埋めて、全国まわったりコネ作ったりたまに軽音サークルに顔をだしてチヤホヤされたりしているみなさん。そうみなさんの事だ。

王道。

甘美な響きだ。安心感すらある。
ここでは上記のように"順当にバンド街道を進んでいる状態"を指そうと思う。

成功に近道はない。着実に真面目に経験を積み、コネを作り、力を蓄える…、正しい。正しいが、
その王道というやつはもうほとんど死路だ。真面目な皆さんこそハマる危険な道である。

王道という事はつまり、みんなが歩いている道だ。先人が歩いて来た道だ。
逆に言えばそのみんながみんな失敗してきた道。この王道というやつを渡ってきた人間のうち成功した人間は数えられるくらいしかいない。数学の見地から見ればもう0%と換算されてしまうような確立だ。
先日書いたUNISON SQUARE GARDENなんか良い例で、すさまじい精度を誇る彼らだが、そんな彼らだってアニメのタイアップを運よく成功させなければ3rd以降からゆっくり着実にフェードアウトしていたはずだ。記事内では普通であることと精度についてのみフォーカスしたかった為言及してはいないが、ルックスや声やアレンジ力など他との差別化も可能な武器をもってしてもこの苦境。
閃光ライオットでそこそこの評価を得て引っ込みがつかないまま最近の若者らしい普通のバンドをやっているみなさん。彼らを凌駕する圧倒的な武器、ありますか。あるのならもう是非その王道を渡って行ってくれ。きっと上手くいく。
あるのなら。

これに属する、真面目で高い技術力と根性を兼ね備える稀有なみなさんにこそ王道以外の搦め手をもう一度真剣に考えて欲しい。
あなたにとんでもない才能でもない限りその王道には頭打ちがあるし、結局普通のバンドをやっていても替わりがゴマンといるのでずっと続けられるような根強いファンが付かない。
中途半端に王道でいるのなら自分たちがやりたいことをもっと正直にやってしまった方が良い場合だってあるのだ。

当サイトではそんな悩めるみなさんの為に共に頭を悩ませ打開策を考える記事を書いているし、これからも書いて行く所存。

あなたの音楽、身内以外に聴いてくれる人いるの?
おろそかにしてない?ネット上での正しいバンド宣伝方法。
バンドは儲からない バンドマンなら”絶対に”知っておくべき音楽経済学
よければ是非参考にしてほしい。

 

長々と

すこし話題が散り気味になってしまいこんな長い記事になってしまった。
読んで頂いた労力に見合う実りが読者のみなさんにあればな、と願うばかりだ。

バンドとして大成する為の個性や要因については、これからも様々なバンドをかんがみながら書いて行こうと思う。

それでは今日はこの辺で。

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