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残田 響一

2015/09/07

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世界一カッコいいデブハゲ、ピクシーズのブラック・フランシス

ピクシーズというバンドを知っているだろうか。
最高のバンドである。そのことはこの地下室TIMESでも語られている
だがそのリーダー、フロントマンがこのような人間だったら、千年の恋も醒めないだろうか。
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デブ!
ハゲ!
暑苦しい!
怖い!

この人間肉塊と言わんばかりの男……天才、ブラック・フランシスについて今回は語ろうと思う。
そう、お題は「ピクシーズが解散してからこの男が何をしてたか」

 

一言で言えば「売れないロックをしていた」

 

ひどい言い回しだと思うが、事実は事実。
話題性はあった。もとピクシーズ、というだけあって。何せあのニルヴァーナ、レディオヘッド、U2、ナンバーガールをはじめ、世界中のインディー・オルタナバンドにこれ以上ない影響(トラウマ)を植えつけたバンドなのだから。
名義を、ピクシーズ時代の「ブラック・フランシス」から「フランク・ブラック」に変えて、一念発起。さあソロ活動だ!
あの激烈シャウト、メロディーセンスは一向に衰えてないぜ!

だが……なんだろう。ポップ性がなくなった。
いや、この言い方は的確ではない。ポップ性がなくなったのではない。
「ピクシーズ時代よりもっともっとねじくれて難解なポップ性になっていった」
のである。

それでも基本はロック。パンク。ガレージ。
基本は、ピクシーズでやったロックの延長線上。
大体こういう音楽である。大方は彼のバックバンドである「ザ・カソリックス」を引き連れての演奏だ。

これは超低予算で作られたアルバム「Frank Black and The Catholics」、
バンド名をアルバムタイトルにしての気合の入れっぷりであるが、なんとレコード会社の支持を得られず、発売にこぎつくまで時間がかかったほどのアルバムだ。
なにせ低予算。数トラックのレコーダーに「ほぼ一発録り!」という超乱暴な作りなのだ。

この男、どんどんソロキャリアを突き進めていくごとに、売れない音楽をやっていくのである。
極めつけはこの、フォークとロックを融合させた、二枚組の大作アルバム(しかもこれ、ピクシーズ再結成した後に出してるんだ)。

怖いよ君!
木の陰からこっちをガンつけるなよ!
音楽性も、攻撃性というよりは、メロウ性だ。こんな顔しといて。

ピクシーズ時代と同じ、エッジーな鋭角ポップ音楽をやっていれば、売れるのはわかっていたはずだ。
なのにそれをしなかった。
それは、あのバンドメンバー……ジョーイ・サンチャゴ(gt)、キム・ディール(ba)、デイヴィッド・ラヴァリング(dr)でのケミストリーがないからか。
それとも、売れ線ポップスなんてもういいぜ! ってな具合だったのだろうか。

でも考えていただきたい。
ピクシーズの「いま、皆が知っている」楽曲は、どれも彼が二十歳前後に書いたものだ。「若いころの曲」ってやつだ。
その曲を、延々演るというのも、それはそれでキツいだろう。
ほら、貴方が高校生のときに書いた中二病黒歴史ノートのようなものでもあるんだから……(暴論)

 

でも、再結成したピクシーズ

 

そりゃあ、再結成したときは、世界中が驚きましたよ。歓喜ですよ。
このバンドテンション、会場の盛り上がり!

でも……どこかでこんな批判もあった。
「過去の焼き直しをしてるだけなんじゃないか」
と。

実際、新譜を出す出すといっておきながら、十年経った。
看板ベーシストのキム・ディールは、やっぱりバンドを去った。
それでも、デブ……もとい、ブラック・フランシス(結局このもともとの芸名に戻った)は、歩みを止めない。

まず、ピクシーズ再開後、やっぱりソロ活動を進める。
しかも、ピクシーズ時代と同じテンションで、しかも「大人のねじくれたポップ感覚」も得たロックを。

そして、奥さんである、ヴァイオレット・クラークと、「グランド・ダッチー」なるプロジェクトで、80'sニュー・ウェイブ感覚溢れるポップスを。

そして、ピクシーズ、待望の新譜……これまでのねじくれた軌跡を生かしつつ、しかし荒ぶれたインディ・ロック魂を叩きつける!

しかしハゲでデブである。

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