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最近の日本語ラップはカッコいい!文化系ヒップホップ入門part1

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 みなさんお気づきであるだろうか?最近のCMがRAP調の言葉に合わせて視聴者に訴えかけている事実に。

「カブーんと果汁舌が踊る! このボディをロックするビタミンB·C!!!!」

 ってな具合でラップになれていない旬な俳優が歌うものが超多い。勿論裏では一流ラッパーが手取り足取り指導しているのだが、聞き心地の悪いものがほとんどだ。そのせいかこんな事件に発展する。

「どんな音楽好きなの?」
「日本語ラップとか聞きます!」
「そうなんだ!意外だね!(だっせーこいつ)」

 ってな具合で一歩引かれる。一歩引かれるどころか、裏で罵倒の矢面に立つことを余儀なくされる。果てには「あいつ野良猫を拾ってバーニャカウダーの具材にしてるらしよ」等と身に覚えのない罪を擦り付けられる次第である。CMのせいで。非常に残念だ。

 みんな最近の日本語ラップがめちゃ格好良くなっている事に気づいていないのだ。

 去年辺りからフリースタイルダンジョンが始まり界隈ではヒップホップバブルと言われるほど目に止まらない早さでヒップホップが世間に浸透しているが。

 ※フリースタイルダンジョンはスポーツであり音楽ではありません(主観)

 なのでみんな、音楽聞こうぜ!

 そんで日本語ラップはださいっていう偏見をやめよう!カッコいいのもあるんだぞってことを今回は紹介したい。

 "君の名は。"を見ていないのに、「中高生向けラブコメ」「設定がいまいち」「こすられ過ぎてみる気失せた」等とみてもないのに批判するのはもっとださいぜ。見てから批判しよう。ではさっそく。


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~最近のカッコいい日本語ラップ特集~

 ほんの5年ほど前くらいまではニューエラキャップにオーバーサイズファッション、足元はエアージョーダンという近寄りがたい悪そうな人たちが葉っぱ吸いながら作ってる音楽ってイメージだった。しかしここ最近はそんなイメージを払拭。あらたなニュージャンルが現れた。

文化系ヒップホップの台頭。

 ゴリゴリじゃない人たちがやっているヒップホップだ。僕のような丸眼鏡にマッシュルームヘア男性の救世主といってもいいだろう。一見さんお断りなドス黒くて煙たい音楽はとってもかっこいいが如何せん敷居が高い。ヒップホップの扉は重く尊厳高く専門用語が多すぎて初心者は勿論、なよい文化系は開けにくいのだ。しかし文化系ヒップホップはかなりメロディアスで内容もごく日常的。洗濯物干すのもヒップホップといった具合に間口が広いのが特徴的だ。

 まずはこちらをお聞きいただこう。

 

S.L.A.C.K.

S.L.A.C.K./hot cake

この曲から全ては始まった。

 メロディアスなトラックにやる気の感じられないラップ。しかし抜群のリズム感でビートに後ノリしてラップしているのだ。そのジャコ・パストリアスのような後ノリラップと「適当にいけよ~」と気の抜けたフレーズにヒップホップ界隈はざわついた。

 気軽に聞けるトラックにたわいもない言葉でとても聞き心地のがよい。たまに「時間はslowでも止まんなーい」と哲学的なフレーズにびくっ!としてしまうのも彼の持ち味だ。ギャップに萌えるとはこの事だろうか?

 男なら誰もが清楚系ビッチに惹かれる心を持っているだろう。そういう話だ。

 彼は小学校のころから日記のように日々歌詞を書いてラップしていたヒップホップの申し子である。そんな来歴もあってか無茶苦茶に歌詞を詰め込むことなく程よい空間を作り無理のない言葉で表現している。言葉を楽器の一つのように聞き取れる心地のいい音楽性が魅力的だ。彼を尊敬している若手ラッパーは数知れず存在している。

 そして彼の実の兄貴もラッパーとして活躍している。PUNPEEである。

 彼はメディアの露出がとても多く、知らず知らずのうちに聞いている人は多いはずだ。

PUNPEE

Red Bull

 

水曜日のダウンタウン

 

 聞いたことがあるはずだ。

 彼はラッパーとしても去ることながら、トラックメイカーとしても素晴らしい腕前を誇っており様々なアーティストから引っ張りだこである。

 そんな彼の曲がこちらだ。

 

お嫁においで2015/加山雄三 feat.PUNPEE

 エレキの若大将、加山雄三の『お嫁においで』を現代の音楽に落としこんだのだ!なんてこった!めちゃいけておる!

 目まぐるしく変わるビートの音と気持ちの良いタイミングで色んな音が飛び交うトラック。話し言葉のようなラップがとても新鮮である。昭和のバラエティー番組に流れていそうな音を加えてpopな演出をするところが実に憎い。こんな天才がゴロゴロ転がっているのが今の文化系ヒップホップ界隈だ。末恐ろしい。

 ちなみに彼はフリースタイルラップも得意としていて名だたる強面ラッパーたちにも物おじせずユーモアの効いたdisを炸裂させる。そんな意外な一面もあってかクラブでは超パリピーにモテモテ野郎だ。神は彼に何物を与える気でいるのだろうか。

 クラブに行く際は是非彼のようなボストン眼鏡に七三わけで参戦することをオススメしたい。

 そしてS.L.A.C.K.とPUNPEEとPUNPEEの同級生GapperがやっているPSGというグループもまたかっこいいのだ。こちらだ!

 

PSG

寝れない/PSG

 Fiona AppleというバンドのSleep To Dreamのintroをサンプリングして製作しているこちらの作品。シンプルではあるがMVと相まって相当ヤバイ仕上がりになっている。これ以上の説明は不要だろう。

 

ZORN

そして最後にZORNを紹介したい。

 

My life/ZORN

 自身の日常を誇張せずに等身大で表現した楽曲。愛妻弁当を笑顔でかき込む姿や、ベランダでタバコを吸う姿。こんなたわいもない一面が敷き詰められたMVと「洗濯物干すのもヒップホップ」というパンチライン。食らわないはずがない。こんな心打つ作品はほかに類を見ない。ZORNはほかのラッパーでは聞くことの出来ないユーモアあふれる歌詞でとても注目されている。

彼 は少年院に入っていたという少しおっかない過去を持つ男性であるが、そういう影が歌詞をまた引き立たせてくれる。ディーン藤岡は甘いマスクだけで人気が出たわけではない。想像つかないような下積み時代などがいまのディーン藤岡を輝かせているのだ。これが所謂アスファルトに咲いた花が強く見える現象である。涙の数だけ強くなれるのです。

 以上でpart1を終わりにしよう思う。日本語ラップへの偏見が少しでも薄まってくれていれば幸いだ。そして興味を持っていただければこの上ない。

 明日から「日本語ラップが好きです!」と言っている人に席を譲っていただけるような心意気で通勤通学してほしい。

 今回はすこし片寄ってしまったが次回以降は満遍なく様々な形の文化系ヒップホップをお教えしたいと思う次第である。では!

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