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下北沢とサブカル地獄、そしてグッバイフジヤマ

goodbyefujiyama600

 サブカルチャーって何だ。サブカルチャーって、何だ…?

 東京の世田谷区には下北沢という街があって、そこは古着屋とバンドマンの死体の上を女子高生のニューバランスが踏みつけて歩くような場所。その一帯は大体ラブ人間が統治していて、安居酒屋で酒を飲んでいれば空気の読めないバンドマンにCDを渡されたり、フライヤーを押し付けられたりするとんでもない治安を誇る地域である。救いはゲーセンと王将のみ、あともう一回言うけどマジでラブ人間がちょっとした町奉行になっている。マジ?

 そんな下北沢という街で自然発生的にニョキっと生えてきたのがこのバンド。グッバイフジヤマ。湿気があるところにはキノコが生えてくるでしょう。下北沢の濃厚な瘴気が生み出したのがこの男、なかやまたくや。その人である。

 彼を生み出した瘴気、それこそが"サブカル"なんていう形の無い何か。人間を破壊する実態のない悪魔のような概念。

 サブカル、サブカルと人は口々に言うけれど、サブカルクソ野郎にもいろんなタイプがいて一口では言い表せないほど多様性に満ちている。あとそのうちの7割くらいの奴が自分の事サブカルだと思ってなかったりしてとても面倒くさい。ほら、俺とか。

 グッバイフジヤマの担うサブカルは悪く言えば下北沢ビレッジバンガードのようなサブカル。精神不安定と若さと黒髪ボブと大槻ケンヂのようなサブカル。絵に描いたようなサブカル。

 このバンドさえ押さえておけば原色系サブカルの一番ドギツイ部分を味わえる。パッチテストみたいなな。

「俺サブカル、マッシュ黒髪、夢野久作、ブルエン、ウェーイ」

 みたいなマックのコーラの最後一口みたいなウッスいサブカルと見比べたらば、こっちは能町みね子の生き血みたいな毒のようなサブカル、どっちが良いか?どっちも終わってるよ。やべえって。人間の暮らしじゃねえべ。

 覚悟はできたかよ。みね子の生き血飲んで人間をやめる覚悟がよ。

 下北沢サブカル悪夢、グッバイフジヤマ。こんなバンドです。


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「やまぐちみかこに騙された!ヘイッ!」

 クソ悲しいこと言ってるのに最前列の女どもの笑顔っぷりな。「グミチョコ?ひばり君?読んでません!!」みたいなな。俺はそういうの大好き。

 このポップに悲惨な感じ、これがグッバイフジヤマの真骨頂。女子高生の首をジャズマスターで刎ねてピンク色の血が吹き出すような世界観。まさにサブカルの下北沢ビレッジバンガード店のような濃厚なスメルよ。

 まだ言い張るけど、俺はサブカルじゃないからな。この光景「とんでもねえ、邪教のミサかよ」と最後列で凍り付いて見てたんだけど、箱の盛り上がりっぷりったらな。最高に楽しそう。なんだかんだ言いながら今年もう2回見てる。8月25日ので3回目になっちゃう。

 


 
 でたよ加藤マニ。ドードーかよ。

 原色だのビレバンだの色々と形容してみたが、なんていうか20代中盤以降の思い描く、あぶれた人間の逃げ道のようなサブカルを、ポップにキャッチーにわかりやすく楽しく10代から20代の若者たちの娯楽や遊び場に昇華したサブカルがこれ、グッバイフジヤマ。
 そんで旧来の地獄みたいなサブカルでのたうち回ってるのがアレ、下川リオね。かわいいね。

 来る者拒まずなポップな音楽性と、釘バットな歌詞性に、ライブのエンタメ性を混ぜ合わせてぐちゃぐちゃにしたのがこのバンドの本質なんだろう。あの曲調に90年代の漫画ネタ仕込んできたり、アイドルともクロスしたり、楽しませることに尖り尖っている。

 どちらにせよサブカル地獄で釜焼きになりたい10代には避けて通れない位置にあるバンドだ。
「YouTubeでしか音楽聴かねえくせにサブカルぶってんじゃねえよ!!」
 と怒れる若者はとりあえずライブ見に行っとくべき。会場限定シングル買っとくべき。カルチャーマウンティング地獄へようこそ。ろくな死に方できねえぞ。

 サブカル、下北沢、そしたら思い出してくれグッバイフジヤマ。必聴です。

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