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ギターの種類がわかると音楽がもっと楽しくなる-テレキャスターを愛するギタリスト編

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 テレキャスターの見た目ってダサくないすか?

 暗黙の了解というか、言ってはいけない約束事みたいなのに踏み込んでしまった感があるが、話を聞いてほしい。後今回に関しては異論を認めない方向で進めさせていただきたい。

 コレはつまり、星野源をイケメンだという女性と同じであるという状態である。

 まあ確かに悪い顔ではない、むしろ整っている方だ。だがアレをイケメンだと認めてしまうと宇宙の法則が乱れてしまうような、そんな危険性があることを。

 テレキャスターの見た目ををカッコいいと思うギタリストの諸君はいわば、恋をしている状態。その最中にいるのだ。ホラ、恋は盲目だとよくいうだろう。確かに憧れのギタリストがカッコよくテレキャスターを操る姿はカッコいい。だが、それは注釈付きだ。つまりだな、その人間まで含めてトータルでカッコいいのだ。星野源だって俳優やらなくて音楽もやらなくて文も書かなくて有名でもなかったら、ただのタレ目の良いヤツなだけだろ?

 落ち着いてテレキャスターのデザインと向き合ってほしい。ホラ、正直便器の蓋か、良くて使い勝手の悪いまな板にしか見えないだろう?

 

 1951年生まれ、数々の画期的な手法により”エレクトリックギター”というものを世界に知らしめた、数多くあるギターの中でも傑作中の傑作、それがフェンダーテレキャスターである。

 記事のトップ画像の写真には、勢いあまってテレキャスターの悪口を散々書き込んでしまったが、一応ギターを弾かない人達、詳しくない人たちのために説明しておくと凄いギターである。漫画家に例えるなら手塚治虫。彼無しでは現在の”漫画”というやつができなかったのと同じように、テレキャスターが生まれてなかったらエレキギターというものがここまでポピュラーな楽器になっていなかっただろうし、なんならロックという音楽すら生まれてなかったかもしれない。そういう凄いギターなのである。

 さて、”凄いギター”と書いたが、それは発売された当初の話であり、現在においてみればむしろかなり原始的な作りのギターだし、上に書いたようにデザインも洗練されているとは言い難い。今のギターと機能面だけを比べれば圧倒的にダメなところばかりのギターである。

 しかし、そんな苦難があるにも関わらず、現在においてもテレキャスターを愛するものが途絶えない。これはもうひとえにギターヒーローの系譜としか言いようがないだろう。発売当時のギターヒーローを見た若造が、それに憧れテレキャスターを使い、ギターヒーローになり、そのまたギターヒーローをみた…という連鎖である。

 ということで随分と前置きが長くなってしまったが、今回の記事ではそんな脈々と続くテレキャスターの流れを受け継いだ、現代のテレキャスターヒーローと呼べるギタリスト達を独断と偏見で紹介していこうというものである。


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TK - 凛として時雨


凛として時雨 - Telecastic fake show

 現在日本には"TK"を名乗る男が複数人いるが、今回は時雨さん家のTKさん。本名北島徹(きたじま とおる)さんの方のTK。

 2000年代中盤辺りにそのセンセーショナルな音楽性で旋風を巻き起こした凛として時雨だが、同時に、その並々ならぬこだわりでテレキャス界にも旋風を巻き起こした。

 まずテレキャス以外のギターを弾かないというのは序の口で、アコギ以外は全部テレキャスター。もちろんそれだけにとどまらない。

 ファーストアルバムには”テレキャスターの真実”という曲が収録されている。初期の彼らの代表曲だ。

暗闇の中に潜むテレキャスター
君が見てるのはレスポールの残像

凛として時雨 - テレキャスターの真実より引用

 正直この曲の歌詞、何言ってるか全然わからないので解釈は難しいが、頑張って解釈してみると恐らくなんだが彼、レスポールに嫉妬してる。ギターに詳しくない方のために説明しておくと、レスポールはテレキャスターのライバル的なギターだ。

 多分この歌詞は「元カノが忘れられらない彼氏と付き合ってしまった今カノが元カノに嫉妬してる」みたいな歌詞だと思う。そんでギターを比喩的に使ったかと言われると、真相はわからんが多分TKのことだからマジでギターに嫉妬している気がする。

 しまいには上に動画を張った"Telecastic fake show"という曲。「テレキャスティック」ってなんだよ等々、色々ツッコみどころがあるが他人の愛情へ口出しするのは野暮だろう。

 ちなみに一般的に”テレキャスターの音の特徴”と言った時には特にリアピックアップ、後ろについてる方のマイクの音。

 金属プレートにピックアップが載っていることによる独特の硬質の音を指して言うことが多いのだが、彼の場合ほとんどフロントピックアップで弾いている。正直フロントピックアップの音であれば別のギターでも代用が効くような気がするが、それでもテレキャスに執着しつづける彼には、我々の想像以上の宇宙的な何かがあるのだろう。

 

橋本絵莉子 - チャットモンチー


チャットモンチー - シャングリラ

 このテレキャスターというギター、便器の蓋みたいなデザインをしているクセに、というかそのあたりの不器用そうな感じというか、ずんぐりとしたルックスのブサカワイイ的なアレなのだろうか、やたら女子の使用率が高いギターである。

 特にいわゆる”ガールズバンド”的なバンドのギターボーカルのテレキャス率は狂ったように高い。みんな思い思いのガールズバンドを思い浮かべてみて欲しい。ほらテレキャスだろ?思い浮かべるガールズバンドがいない人はSHISHAMOとか思い浮かべてください。

 一説によると男は何でもかんでも集めたがる癖があり、ギターに関しても謎のこだわりを見せることが多々あるが、逆に女子は男に比べさしてギターというもの自体には興味がなく、とりあえず○○が使ってる~とか見た目がカワイイ~とか、直観でギターを選びがちだとかなんとか。

 まあ何故こうもテレキャス率が高いのかということは一旦置いといて、とにかくだ、今の日本の女子が使うギターのスタンダードはテレキャスと決まっている。

 

 さて「女子のギター=テレキャスター」という方程式を作ったアーティストには、アヴリルラヴィーン、YUI、木村カエラ、GO!GO!7188等々諸説あるが、私が推していきたいのはチャットモンチーのえっちゃん説だ。

 特に大学の軽音サークルにテレキャス女子を大量発生させたのは彼女の仕業とみて間違いないだろう。

 えっちゃんのギタープレイやテレキャスターに関しては特筆することがあまりない。だが、ここまで多くのフォロワーを生み出したのには理由があると思う。

 それはチャットモンチーというバンド全体になるのだが、このバンド全体の”普通の女子”感。バンドをすること、音楽をすることが生活と地続きで繋がっている感じ。この妙なリアリティだろう。言葉を選ばずに言うのであれば人に「私にも出来そう!」と思わせられるバンドだ。実際はそう簡単にできないんだけどな!!

 「私にも出来そう!→やろう!→あ!えっちゃんのギターだ!カワイイ!」こういう流れじゃないだろうか。

 

Jim Root - Slipknot


Slipknot's Jim Root Best Live Solos

 二人いるスリップノットのギタリストの内、無言で人を殴りそうな方、背番号4番ジムルート先生。

 彼も中々のテレキャスター狂いの一人である。彼の何がヤバいって、テレキャスターである必要性が全くないのに何故かテレキャスターを使うところ。

 そもそもテレキャスターは全く持ってメタルに向いていないギターで、それをメタルで使おうというのはクラシックカーでスポーツカーとレースするみたいなものなのである。

 で、ジムルート先生はどうしたかというと、テレキャスターをメタル仕様にしてしまったワケでございます。しかももっとメタル的なギターを得意としているブランドが沢山あるのにも関わらず、テレキャス本家のフェンダーに作らせるという謎のこだわり。

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 コチラの写真がその例のブツなのだが、見た目こそテレキャスターだが、中身は完全に別物。かわいらしい外見から邪悪そうな音が出る。ギター女子が裸足で逃げ出す極悪サウンド。

 彼の仕様のギターが発売されており、私も弾いたことがあるのだが、やっぱりテレキャスターである必要性全くナシの謎ギターだった。しかも無駄に重たい。

 とまあ色々と謎のこだわりを見せるジムルート先生なのだが、最近テレキャスじゃなくても良い事に気が付いたのか、ストラトとかジャズマスターを弾くことが増えてきた。しかしやっぱりメタル仕様。形以外は全部テレキャスと一緒だと思うのだが、なんかこだわりがあるのだろうメイビー。

 

アベフトシ - THEE MICHELLE GUN ELEPHANT


THEE MICHELLE GUN ELEPHANT - 世界の終わり

 通称「(ロックの)鬼」ことTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTのアベフトシ。ミック・グリーン、ウィルコ・ジョンソン、と続く系譜の末裔だ。

 チャットモンチーのえっちゃんの何かが女子を刺激してテレキャス購入に繋げているとしたら、こちらはそれの男子版。

 アベフトシのギタープレイは男の心の奥の方をグッとアツく刺激するのだ。ギタープレイというかむしろ生き様がギターを通して音になっているといった方が表現としては正しいだろう。

 ギターのセッティングは漢のアンプ直(ギタリストやベーシストの足元に置いてあるエフェクターというものをライブ中、彼は一切使用しない)ライブ中はコーラス以外では声を発さない、運転免許を持っていないなどなど数々の男エピソードがある。

 そんな彼の生き様を象徴するのが彼のギタープレイ、特に怒涛の高速カッティングでは彼の右に出るものはいないだろう。この曲とかマジでヤバい、マジ鬼。

 2009年に急性硬膜外血腫によってこの世を去ってしまい、文字通り伝説となってしまった。

 しかし、このセンセーショナルなギタープレイに影響を受けたギタリストは数多く、テレキャスターとマーシャルでカッティングを刻む男は大体彼から影響を受けている。有名なバンドのギタリストにも結構彼のフォロワーが多いのでそういうのを発見するのも面白いだろう。彼の遺伝子は音となって今も受け継がれ続けているのだ。

 

いかがだっただろうか

 さて、今回はいつも以上にとりとめのない内容になってしまったが、いかがだっただろうか。

 冒頭でテレキャスの悪口を散々書いてしまったが、テレキャスターにも良いところは沢山ある。

 私のテレキャスターの一番良いと思うところは、その堅牢さだ。マジでゲームキューブ並みに丈夫。元々の作りがシンプルということもあってエレキギターの中でもトップクラスに耐久性が高い上に、すべてのパーツが取り外し可能ということもあって壊れたら部品を取り換えれば復活するという不死身のギターだ。

 ローリングストーンズのキースもかつて、ナイフ片手にステージ上に乱入してきた暴漢をテレキャスで殴打し、その後何事もなかったかのように演奏を続行。その後のインタビューで「(テレキャスターは)人間を殴るのに最も適している」と回答。テレキャスの魅力の一端を担っている。

 

 ということで長くなってしまったが今回はこのあたりでお別れにしよう。

 あと、ギター女子のみなさんは、もっとギターで個性を出していって欲しい。そうだな…タルボというギターはいかがだろうか?個性が突き抜けること間違いなしの素晴らしいギターだぞ!

 ではまた次回の記事で。

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