今年、ガールズバンドはHump Backを聴け。
yonigeが一大ブームを起こして、今実質ガールズバンドの覇権は彼女らにある状態なんだけれど。その後ろにCHAI(ガールズか?)とかリーガルリリーがいるような位置取りになっていて。その3バンドがよく話に出て来がちだけれど違うだろと。Hump Backだろと。
勢いで言えば、いま一番めきめき来てるガールズバンドと言ったら彼女たちHump Back。一年前にインタビューもさせてもらったけど、唐竹を割ったような性格のカッコいい女性でした。カリスマあるなと。姐さん!つって泣きついたら何も言わず5万円までなら貸してくれそう。
チャットモンチーのトリビュートアルバム参加アーティストにも堂々選出され、CMなんかも出ちゃって。応援している身としては嬉しいやら遠くへいってしまったようで寂しいやらでもやっぱり嬉しいやら。
今日アルバムを聴いていたら改めて良いバンドだなと思いこの文を書いています。
ただのガールズバンド?馬鹿も休み休み言え、冬期休暇取れ。普通の女の子の皮をかぶったド変態です。
良いバンドです。聴いてください。
この曲、すげえシンプルに聴こえてヤバい編曲構成してると思うんですよ。
イントロなしで歌に入って、アウトロまで一切間奏パートないんですよね。よくもまあこんな構成で曲つくったなと。
普通、最初のサビがくるところに間奏(イントロ)を入れるとかするのが邦楽の鉄板なんだけれどそれを一切無視。サビまで突っ走って一呼吸置いたらすぐまたAメロ。
3ピースだから普通に曲つくるとマジで普通になっちゃうところを、違和感なくおかしい編曲している。よく聴くとへんな曲です。良い意味で。
あと大阪出身っていうことで、なんかメロディが関西弁っぽくてかわいくないですか。出だしとか。新宿で居酒屋のバイトしてたら一生出てこないメロディしてるなと。
そういうトータルで、一見普通のガールズバンドに聴こえて今一番突出して非凡なバンドだと思うワケです。
MCめちゃくちゃ男気。家系ラーメン。驚邏大四凶殺。って感じなのに歌い出したら声激カワ。なんだこれ。ギャップで血糖値が急降下する。耳が生活習慣病になる。
この曲もイントロないんですよね。徹底してる。曲の展開の速さは現代音楽の正義。
ガールズバンドってひとくくりにされがちで一緒くたに語られやすいけれど、一個一個色があって、yonigeが過去の恋愛について、リーガルリリーが鬱屈とした人生観、だとしたらHump Backは日々の憂鬱なのかなと。
両バンドの中央値ぐらいのいいところをとった歌詞で。恋愛から来る気怠さみたいなものを上手に詞にしている女性らしいバンドというか、男じゃどうやっても表現しづらい、できないような内容を歌ってるのが彼女たち。女性であればこその歌がHump Backの歌だと思うんです。
THE NINTH APOLLO系列って、お互いに影響し合うのかやっぱり演奏とかギターワークに共通する匂いがあるよね。
この曲なんかシンプルだけどサビが派手で憶えやすくて歌謡曲として完璧。にしてもへんな編曲してる。2サビの頭とか。
この普通っぽいのによく聴くとヘンっていうのが彼女たちの魅力。そこに惹かれてる俺は。
みなさんもちょっとは惹かれてくれましたでしょうか。
それでは、また次の記事で。