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日本では何故レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのように”主張”を持ったバンドが生まれてこないのか?

2016/07/16

「ブラック企業の社長を吊るし上げろ!」「残業代はらえ!」「派遣切りやめろ!」「資本主義の豚ぁ!!」って叫ぶ、文字通りハードコアなバンドが人気でてもいんじゃないだろうか。

さてさて事のあらましだが「でも、日本のバンドって恋愛とかそんなのばっか歌ってるじゃん」と言われてしまったのだ。
今日本で一番目立ってるバンド、ゲスの極み乙女なんて恋愛どころか次のステージまで進んでってるしな。
何故なのか?

いやもちろん恋愛について歌のも結構ではあるのだが、今回言いたいのはそうではないのだ。
不満を爆発させ、政治とか社会問題に対して自分達の主義主張、メッセージを示すバンド。
主義主張と音楽とが切っても切り離せない存在のバンド。

今の日本に一切の不満がない人はいないだろう。
国内では上に書いたような労働環境の問題だったり、世代格差、地方格差、増えすぎた老人の問題も深刻である。国外も外交問題やらもろもろと、もう数えだしたらキリがないほど問題が山積みである。
人々の不満を背負ったシンボル。日本のレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンと呼ばれるような存在は何故現われないのだろうか。


Rage Against The Machine - Testify


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単に若者の興味関心が政治とか社会問題に向いてないだけ説

いつの時代だってカルチャーをリードしていくのは若者であるし、私個人としてもそうあるべきであると思う。
音楽という文化も、そりゃもちろんオッサン向けのものもあるが、やはり主戦場は若者達の間。
そうなれば今の若者が興味のあるものが歌われる必然的であろう。むしろ逆に「今の若者の興味関心を調べるなら流行の歌が何について歌われているか調べるとわかる」ぐらいのものである。

さてでは実際に今の若者がどんなことに興味があるのかを考えてみよう。とは言えども実際にはただ一口に若者といっても細分化が進んでおりザックリと”これが今の若者です”といったステレオタイプを挙げることは難しい。
だがもう少し視野を広げてみると今の若者を二つに大別することが出来るのではないかと思う。
「余裕がなさ過ぎる若者」と「余裕がありすぎる若者」
この二つである。

 

「余裕がなさ過ぎる若者」

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私の経験上の話にはなるが、大学を卒業し普通に就職するとたいていの場合、仕事が大変すぎて仕事以外に関してはホントに興味のあることがら一つか二つぐらいしか構っていられなくなる。
となると恋愛とか趣味、よくて自分の周りの人間関係、大体こんなもん。自分に直接関係のないことやら赤の他人のことなんて構っている暇は全くないのである。
そりゃあ政治とか社会問題などに関して「どげんせんといかん」と考えている人ももちろんいるが、それだとしてもアレだ・・・もう体力が残ってねえんだ。与えられた短い時間の中で精一杯自分を楽しませていたとしても誰もそれを咎めることはできないだろう。

逆にニートとかそれに順ずる生活を送ってるヤツの方が政治とか社会問題とかそういうものに対してついて語る傾向があるし、やっぱり若者が締め付けられすぎてそういうことまで頭が回らなくなってるんだと思う。
となれば彼らに向けた歌は恋愛とかそういうのが多くなるのは必然的じゃないだろうか。
そういえば最近売れているCharisma.comも現役OLを前面に押した”仕事とかOL系の共感ミュージシャン”みたいなところがあるだろう。
やっぱりミュージシャンはリスナーの興味のあることについて歌うんだよ。

 

「余裕がありすぎる若者」

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簡単に言うと「私立文系の大学生」のことである。
非常に主観的ではあるが、私の経験上人間はヌルすぎる環境にいると脳がユルくなる。
「ダルかったらサボればいいし、後はバイトしてサークルやって遊ぶくらい」大学時代は”人生の夏休み”とはよく言ったものであるが、特に日本の私立文系の大学はどんな角度から見たとしても非常にユル過ぎる環境なのである。
さてユル過ぎる環境にいるとどうなるのか。答えは「なんか始める」コレである。
このサイト的に言えば例えばバンドとかさ、そういうのをやってみちゃうんだよ。別にサークルっぽい活動じゃなくとも例えばファッション極めまくっちゃったりとかバイトリーダーで頑張っちゃったりとかFPSにドはまりしちゃったりとかさ。あと文化祭の実行委員とかよさこいサークルとか、あの類になるともはや「目的のために集まる」のが逆転して「集まるためにそれっぽい目的を引っ張ってきてる」みたいなとこあるだろ。私はアレの実態を詳しくは知らないが、非常にハイコンテクストな感じになってて味わい深いんだろうな・・・。

で、私立文系の大学生に欠かせない要素がもう一つ。就職である。
私も大学生だったのでよくわかるが、”就職”これについてね、入学当初からずっとプレッシャーを掛けてくるんですよ。マジで。
人間二つや三つも悩みを抱えれないものだし、要は”就職”が私立文系大学生の悩み枠をかっさらっていってると思うんだよな。特に就職なんて全員に直接してくるものだしな。
そりゃあ「政治がやべえ!!」「社会問題やべえ!!」っていう大学生なんていなくなるよな。

 

言ってしまえばミュージシャン自身も今の若者

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さきほどのもに付け加える形になるが、要は見出しのとおり歌っている本人ら、ミュージシャン自身も当然今の若者なのである。

売れるミュージシャンの特徴の一つに、自分のファン、リスナーがどんな人達なのか詳細までわかっている、というのがある。
要は消費者心理を熟知したマーケッター件プロダクトデザイナーということ。
どこを押せば喜ぶのかツボを熟知している、ということは自分の個人的な主義主張をする前に、ファンが喜ぶところを攻めていくだろう。
それが今の邦楽の傾向に現われているのではないだろうか。

 

国民性

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もう単純な国民性の問題。「出る杭は徹底的に叩きつぶす!」日本の伝統ムラ社会と、「政治と宗教の話は絶対にタブー!」政治・宗教アレルギー。
この二つの国民性が組み合わさることによって、政治的な発言をするミュージシャンは敬遠されがちである。
具体的なバンド名とか個人名を出すと非常に角かたつのでここでは伏せておくが、そういった類のミュージシャン、みなさん一人や二人ぐらい浮かぶんじゃないだろうか・・・。Twitterとかで・・・こう・・・ほら。

どちらにせよだ、そういった主張をすると、「好きなミュージシャンが自分と間逆の政治スタンスの発言をしていたために、彼の言葉に重みがなくなった。」という非常に悲しい事態が発生してしまう。
ここでミュージシャンの政治的な発言の是非を問うつもりはないが、個人的にはリスナー側も「アイツ政治の話はマジで調子はずれたこと言ってるけど、それと音楽とは関係ねえ!俺は彼の音楽が好きだ!」ってぐらいな余裕を持っていればいいのになと思う。

 

さてさて

仮にだ、真に平等な世界ができたとしたら、レイジのようなバンドはお払い箱。喜ばしいことなんだと思う。
もしかしたら今の日本にそういうバンドがいないのは、結構平和だからなのかって可能性も否定は出来ない。俺は多分違うと思うけど。

そういやあと日本には”レベルミュージック”の文化が根付いてないよね。そこも原因の一つだと思う。

ともかく主義主張があるバンドが生まれてくること事態が是非を問われる案件ではあるが、
早朝電車に乗ったときとか、疲れきったサラリーマン達をみると不満がないわけがないよなって思うんだよな・・・。
俺は今の日本にこそレイジみたいなバンドがさ、「目を覚ませ!」って言ってくるバンドが必要なんじゃないのかって思うわけよ。

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