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今更人に聞けない!よく聞くけど意味がよくわからん音楽用語

 専門用語というのはその世界を知らない人にとってはなかなか難しいもので、この前私が時計を買いに行った時も「この尾錠がですねえ~」とか「この時計は遊革に特徴があって~」とか言われて全然わからなかった。

 こと音楽に関しても同じようなことが起こっているはず。

 バンド経験なんかがある人ならともかく、普通に音楽好きってだけの人にとっては音楽記事やらインタビュー等でちょくちょくわからない単語が出てくることがあるんじゃないだろうか。

 ということで今回はよく聞くけど結局意味がわからん単語や、幾つか意味があって紛らわしい単語等々、説明していこうと思う。

ノリ・リズム関連

グルーブ(グルーヴ)

 (リズム的な)ノリそのものを表す言葉、またはノリが良いものを表す。

 他の用語にも言えるが、人によってあらわす範囲がマチマチ。

 基本的にはノリとかビート感の同義語または、ノリが良い、グッドなビート感という認識で大丈夫だが、とりわけ黒人特有のリズム感を指してグルーブということも多い。特に”グルーヴィー”といった場合には黒人っぽいリズムを指して言うことが多いので、とりあえずグルーブと言われたら頭の片隅にファンキーな黒人を思い浮かべると言葉のニュアンスを捉えやすいと思う。

 

スウィング

 こちらはガッツリ音楽用語だが、よく会話や記事内に登場するので覚えておいて損はないと思う。

 音楽理論的な定義だと連続する8分音符の一つ目が長くなるリズムという説明になるのだが、楽器をやらない人にとってはよくわからんだろうので、とりあえずジャズっぽいリズム感を指して言ってると覚えておけば大丈夫。

 ちなみに「スウィングしてる」とかいうとジャズっぽいリズムでグッドという意味の誉め言葉になる。

 

縦ノリ・横ノリ

 体を縦に動かしたくなるノリだったら縦ノリ、横に動かしたくなるリズムなら横ノリ。そんだけ。

 縦に動きたくなるかどうかなんて人によるので、厳密にどうこうということはないのだが、とりあえずライブを見て客がヘドバンしてたり縦にジャンプしていたりしたら縦ノリで問題ないはず。というか縦ノリと呼ばれる音楽の大半はアーティスト自ら煽って観客を縦にノラせてることが多い気がする。

 

ジャンル関連

オルタナ(オルタナティブロック)

 オルタナという語については以前長々と記事を書いたので、今回は簡潔に。

 元々オルタナという語は「もう一つの・代替の」という意味で、メインに対するサブみたいな語なのだが、使い勝手のよさから乱用され過ぎて、元々”オルタナティブロック”と呼ばれていた音楽ジャンルはあるものの、現実の使われ方に即して言うと「ジャンル分けがしにくいロック系全般」くらいの意味。

 興味のある人は元々のいわゆる”オルタナ”と呼ばれていた音楽を調べておくと、広義のオルタナ、狭義のオルタナと、言葉の細かいニュアンスが掴みやすいかと思う。

 

○○コア

 コアはハードコアの略称。メロコア=メロディックハードコアみたいな感じで大体はハードコアの派生ジャンルか、何か別のジャンルとハードコアが融合してできたジャンルを指す。

 ちなみにブレイクコアなど、ハードコアテクノをルーツに持つジャンルもコアとついていることが多い。

 コアとつくジャンルは結構膨大にあるので、割と頻繁に初めて聞くジャンル名に遭遇すると思うが、とにかく~コアとついてる音楽は全部激しい。それだけ覚えておけば大丈夫。

 

幾つか意味があってややこしい言葉

コーラス

 1.ハモリ
 2.サビ、またはテーマ

 基本的にコーラスと聞いたらハモりやバッキングボーカルと認識して大丈夫なのだが、面倒くさいことに英語でサビをコーラスというために、日本語でもたまにサビを指してコーラスという場合がある。文脈から判断しよう。

 

MC

 意味を大きく別けると

 1.ライブ中のアーティストお喋りタイム
 2.ラップする人=ラッパー

 元々を辿るとMCはmaster of ceremoniesの略で日本語にすると司会者。ショーの最初で「レディースアンドジェントルメン!」っていうあの人を指していてた。

 時代が下って、その司会者的な役割をアーティスト自身が行うようになり、今では完全にただのお喋りタイムになったが、その名残でMCと呼ばれているのが1番の方。

 ラップする方もルーツは一緒でDJプレイにあわせて盛り上げ役で喋っていたMCが時代が下ってラップするようになって、今ではラップする人=MCとなった。ちなみにこちらの方は後付でmicrophone controller(マイクを操るヤツ)の略語であるともされている。

 

ソロ

 単に”ソロ”といった時には大きく別けて3つの意味がある。結構ややこしい。

 1.ギターソロ、ドラムソロなどのソロ(≒アドリブ)
 2.一人で演奏する音楽(例:ソロギター)
 3.元々グループ、バンドで活動していた人の個人名義での活動(=ソロ活動)

 一つずつ説明していこう。

 

 まずはギターソロ、ドラムソロなどの”ソロ”。

 曲中でギターが前に出てきて「ギュイーン!」ってやるのがコチラの意味のソロ。バンド、アンサンブルの中で一つの楽器がメインを執るアレのこと。

 ちなみにこちらのソロは即興で演奏されることが多いので、これをアドリブと呼ぶ人もいる。ただ予め決められた譜面を演奏するソロもあれば、ソロ以外でもアドリブが行われる場合があるので注意。文脈で判断しよう。

 

 1のギターソロなどの”ソロ”と混同されやすいのが、コチラの”ソロ”。

 日本語に訳すと「独奏」、「独唱」、「独演」になる。上の動画のような単独の楽器での演奏はコチラの意味のソロと呼ばれる。一人でギターを弾く場合は「ソロギター」と呼ばれる。「ギターソロ」と混同しやすいので覚えておこう。ソロギターが一人で弾くほうだ。

 ちなみにまたややこしいが、一人でギターを弾きながら歌う場合にはソロと呼ばれることは少ない、その場合は弾き語りと呼ばれる。しかし公演の内容を表す場合などの時には「ソロ公演」なんて呼ばれたりする時もある。注意しよう。

 ギターの他には一人で国歌を歌ったりする独唱だったり一人でバイオリン弾いてる独奏だったりあるが、こちらは日本語で呼ばれる場合が多い。

 

 90年代のバンドが売れるとすぐやりはじめるのがこれ、ソロ活動。バンドの解散、活動休止や活動と並行してなど色々パターンがあるが、とにかくバンド名義ではなく個人名義の活動のやつだ。

 「B'zの松本のソロがさ~」なんていうとギターソロを指しているのか、ソロ活動を指して言ってるのか、はたまた独奏を指して言ってるのかわからなくなるが、文脈で判断しよう。

 

トラック

 元々は同じ言葉だが、わかりやすく使われ方を大別すると2つに分けられる

 1.録音された曲の単位(≒曲・音源)
 2.楽曲レコーディング時の単位

 まず1の意味の方から。

 こちらはシンプル。ボーナストラックや隠しトラックで使うときと同じで、意味としては”曲”に近い言葉。ただ”トラック”と言った場合には録音されたものを指す。

 そこから転じてヒップホップではラップするときに流す音源を指してトラックともいう。コチラはビートと言い換えられたりもする。

 2つ目は難しい話ではないのだが、楽器をやっていて録音した経験がないとわかりにくい話。

 例えばロックバンドの音源だとボーカル、ギター、ベース、ドラムといるが、それぞれボーカルが録音されたもの、ギターが録音されたもの…といった具合でそれぞれ分けて録音され、その一つ一つをトラックという。

 なのでボーカルだけが録音されたものはボーカルトラックと言ったりする。

 

その他よく使われる単語

リマスタリング

 PS2のソフトのPS3/PS4リマスター版が出て画質が良くなるのと同じ。アレの音楽版。

 流通するCDのコピー元(=マスター)を作る作業(=マスタリング)を再度する(リマスタリング)という意味。

 よくわかんなかったらとりあえず音質が良いバージョンという認識で大丈夫。

 

サンプリング

 日常生活でもサンプリングという言葉を聞くし、音楽のサンプリングも「試供品でも配ってんかな~」と思っていたら大間違い。

 特にヒップホップでよく使われる手法なのだが、既存のレコード・音源から一部分を切り取って、自分の曲の1パーツとして使う手法のことをサンプリングという。

 因みにめちゃくちゃ有名な曲をサンプリングすることを大ネタ使いという。

 


 こんなとこだろうか。

 またよくわからん単語があったら私のツイッターの方にでも報告してくれると、またそれが溜まったら記事にします。

 では今回はこのあたりで!

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