四つ打ちじゃなくても踊れ。the cabs
君はthe cabsというバンドをご存知だろうか。
KEYTALKのベースボーカルである首藤義勝、トーキョーグール2期のOPの作曲をしている高橋國光、現在はplentyのドラマーとして活躍している中村一太、以上3名による残響レコード発のスリーピースマスロックバンドである。
すでに解散している彼らだが、今回は彼らを紹介したいと思う。
マスロックって?
あまり普段は耳にしないジャンルだと思われるマスロック。
筆者もthe cabsを知るまでは知らなかったジャンルである。
”マス”は”Math”、数学のMathである。Wikipediaから引用すると
複雑で変則的なリズム、ギターを中心とした鋭角的なメロディと不協和音
と、ある。
まぁ、まずは「シングルコイルのギタージャキジャキでめっちゃ変拍子」くらいの認識でいいだろう。
2月の兵隊
それではthe cabsの楽曲を聞いてみよう。
改めて聞いてみて、真面目にはじめのリフの拍子を数えてみたのだが、6/8、6/8ときて7/8拍子になっている。(これ間違えてたらめちゃくちゃ恥ずかしいので間違えてたらそっとしておいてください)
しかし、義勝の歌声が柔らかいおかげで「ほれほれ〜俺らめっちゃテクニカルやろ〜」という嫌らしさは全くない。
PVの雰囲気も詩的でオシャレで魅入ってしまう。
爆撃機
爆撃機、とは中村一太の通称である。なんていうか、物騒な通称だ。
この曲を聴けば、なぜそんな名前になったのかわかるだろう。
2分も満たない曲にありとあらゆる変拍子を盛り込んだ勢いたっぷりの曲だ。
シンバルのカップ、スネアロール、ツーバス、もうドラムフレーズの空襲だ。そりゃあ爆撃機になるもんだ。
ちなみにこれのリフは9/4、10/4、6/4という拍子らしい。なんだ、9/4拍子ってなんだよ。どうやったら出てくるんだよ。
僕たちに明日はない
そんなthe cabs、2013年2月に解散してしまっている。
理由は高橋國光の失踪。なにか精神的に追い詰められていたらしい。
突然の解散により予定していたツアーも断念。当時、解散を嘆いていたファンも多かったと思う。
首藤義勝はKEYTALK、中村一太はplentyと活躍する場がある中、高橋國光はしばらく音沙汰もなかったが、2015年1月より放送開始の「東京喰種トーキョーグール√A」のOPのクレジットに高橋國光の名がなんの予告もなしに発表された。
発表された楽曲を見て「國光が帰ってきた!!!!!」と沸き立った人も多数いた。
現在、残響レコードに所属しているアーティストでもまだ見ぬバンドでも、彼らの影響を強く受けているバンドは少なくないのではないだろうか。
なんでもかんでも解散したバンドに向かって復活を願うものではないと思うが、私は3人がまたステージで演奏するのを待っている。カッコーの巣の上で。