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2016/07/16

コラム 記事

BABYMETALの新アルバム元ネタで主要メタルジャンルを網羅する!

こんにちは。
全日本メタル向上委員会終身名誉会長の谷澤ステイメタルです。

最近嘆かわしいことを聞きました。
若者のメタル離れが進んでいると。これはけしからん。

それは即ち”漢”が減っているということと同義です。
メタルを愛し、悪を憎む健全な若者が町から減っているのです。
街から音楽が消え、若者が消え、メタルが消えてしまっています。一体この国はどうなってしまうのでしょうか。

でもまだ絶望するには早い。
我々にはまだ光が残されています。
オリコン週間チャートで2位、英国チャートを日本人の最高位を41年ぶりに更新、オーストラリアでも日本人初のチャートイン。
そしてアメリカでは総合アルバムチャートにおいて、坂本九の『Sukiyaki and Other Japanese Hits』以来53年ぶりにTOP40入り、
というモンスターバンドもとい、モンスターアイドル。

あ^~いいぞぉ~このまま外貨を稼ぎまくれ~!とまで思ってしまう程の経済効果、
日本のメタル界をけん引するどころか邦楽自体そのものけん引するほどの勢い。
そうご存じBABYMETAL。

純粋無垢でキュートな女の子3人をフロントに、
そして彼女らの背中が預けられるのは日本メタル界から徳の高い順に集めたとされる凶悪な超絶技巧集団、神バンド。

さて、今回の記事の趣旨であるが、つまりは今一番勢いがあるメタルバンドであるBABYMETALの曲の元ネタを紹介することによって
メタル離れが進んでいる若者達の心に再びアツく燃え上がるメタルの炎を宿し、彼らを清く正しい方向に導こうというものである。

ということで話題の新アルバム、METAL RESISTANCEの元ネタ曲を紹介していこう。

#1 Road of Resistance 元ネタ:ドラゴンフォース(メロスピ)


BABYMETAL - Road of Resistance

メタルレジスタンスを掲げた彼女らのアルバムを飾る、始まりの曲Road of Resistance。
やり過ぎなくらい壮大なイントロにベビメタ史上最速といわれる高速ビートが特徴のこの曲。

この曲の元ネタは・・・みなさんご存じだと思うが
早い・クサい・ダサいの三拍子、メタル界の吉野家!
メロディックスピードメタルこと、メロスピとその旗手ドラゴンフォースである。


DragonForce - Through The Fire And Flames

Road of Resistanceスタジオ音源を聞いて「おや、ちょっと臭うな・・・」と思った方、それは正解で、
この曲レコーディングにドラゴンフォースのギタリスト、サム・トットマンと我らがアイドル、ハーマン・リ先生が参加している。

#2 KARATE 元ネタ:issues


BABYMETAL - KARATE

MVが制作された今作のリードトラックの一つ、KARATE。
AメロのYUIMETALとMOAMETALによる「セイヤッセッセッセッセイヤッ」がいい感じに危ない感じのロリ系地下アイドル感みたいなヤバさが出ていてゾクゾクする。
メタルを聞きすぎて若干頭がマヒしかけている我々に、本来メタルとはなんなのかを再認識させてくれる良曲。

元ネタは恐らくIssues辺りのDjent系。
Issuesはファッションがオシャレなので好き。


Issues - Stingray Affliction

#3 あわだまフィーバー 元ネタ:The Mad Capsule Markets

続いて3曲目。
あわだまフィーバー。
ドラムンベースの無慈悲なビートと無機質なギターリフ、妙にメロディアスじゃないサビ。
デジタル的にぶっ壊れた感じがたまらん。

こちらの曲の元ネタはTHE MAD CAPSULE MARKETS。
作曲者もTHE MAD CAPSULE MARKETSの上田剛士だし、彼の得意分野をそのままぶち込んだ感じ。


The Mad Capsule Markets - Midi Surf

#4 ヤバッ! 元ネタ:Sim

4曲目、ベビメタ屈指のダンスナンバー”ヤバッ!”タイトルテキトー過ぎんだろ・・・。
さて、ライブでは大盛り上がりのこのナンバー、Aメロの裏箔を強調したスカのようなフレーズ、4ツ打ちダンスビートに合わせた凶悪なリフなど、
そのあたりから、元ネタは恐らくSiMではないだろうか。


SiM - Amy

#5 Amore - 蒼星 - 元ネタ:ジャパメタ

5曲目”Amore - 蒼星 - ”
タイトルからも臭ってくるが、1曲目同様超絶クサソング。
超早いし、超ピロピロしまくってる。

イントロはまんまセックスマシンガンズ。


SEX MACHINEGUNS - 出前道一直線

そして全体的にはジャパメタ。ガルネリウスとかそっち系。


GALNERYUS - RAISE MY SWORD

ジャパメタっていうか・・・上の曲のPVもそうだけど、いまだに世界観がよくわからん。

#6 META!メタ太郎 元ネタ:バイキングメタル

6曲目、メタ太郎って・・・。
だんだんと試されているような気がしてきた・・・。まあいいや。

この勇ましさ雑なリフ、野太い合唱。
これは恐らくバイキングメタルでしょうね。


Turisas - The March of the Varangian Guard

バイキングメタルは元気ない時とか聞くと強制的に元気でてきたりするのでおススメ。

あと小学校とか中学校の頃の校歌のようなパートは勇者ライディーンとかその辺の懐かしい系の主題歌とかその辺だと思う。

それかバイキングメタルを日本的に翻訳するとこうなるのか・・?

#7 シンコペーション 元ネタ:アニソン系メタル?

前作もそうだったけど、今回のアルバムは前にも増してタイトルがテキトーだよね。
タイトル通りサビでシンコペーションしまくる曲。
個人的な経験測によるとこういうタイトルの場合は大概、仮タイトルの段階で「シンコペーションする曲」とか呼んでてそれがそのままタイトルになったっていうパターン。
今日本で一番売れてるメタルバンドって自覚あるんかなあ・・。

元ネタは、具体的なバンドとかっていうよりは、メタル系のアニソンにありがちな要素を詰め込みましたって感じ。


ナノ×ダルビッシュP - magenta

#8 GJ! 元ネタ:ラップメタル?

ライブで聴きたくなるパワーが強い曲。
この曲の元ネタはイマイチピッタシこれだ!というのが見つからなかった。
強いて言えば早口パートとか縦ノリリフとかの感じからラップメタル系統をモチーフにしているくらい。


Limp Bizkit - Rollin' (Air Raid Vehicle)

でもリンプとかの特徴のヒップホップ由来の独特のビートの軽さとかがないし、なんとも言えないところ。

#9 Sis. anger 元ネタ:デスコア系

9曲目、タイトルはメタリカの"St. anger”のオマージュ。
曲に関してはあんまりメタリカが関係ない内容になっていて、
ブラストビートに合わせて16分の単音リフを合わせる、ブルデスやデスコアでよく聞くリフになっている。


SUICIDE SILENCE - Unanswered

この手のジャンルはヘドバンがやたら激しくていい。

#10 No rain, No rainbow 元ネタ:X JAPAN

デスコアから急に泣きメロメタルになるベビメタの懐の広さがうかがえる展開。
こちらの曲はイントロのピアノとかもそうだし、元ネタはX JAPAN。


X JAPAN - ENDLESS RAIN

ソロとかまんまだし、トリビュート感がすごい。

#11 Tales of The Destinies 元ネタ:Dream Theater

こんな複雑な展開を覚えさせられる神バンドのみなさまの苦労が伺える名曲。
元ネタは完全にドリームシアター。


Dream Theater - Take the Time

あとTales of The Destiniesの2:25からの急にジャズになるパートとかも完全にドリムシ。

#12 The ONE 元ネタ:同上


BABYMETAL - THE ONE

アルバムのラストを飾る、壮大な一曲。半端ないクライマックス感。
前曲のTales of The Destiniesから組曲のような扱いになっており、合わせて12分くらいになっていて、曲の長さもドリムシオマージュ。

いかがだっただろうか

さていかがだっただろうか。METAL RESISTANCEとその元ネタ。
最近流行りのメタルから、メタルおじさんが思わずニヤリとしてしまう小ネタまで盛りだくさんの内容だ。
こうやってアルバム全部を振り返ると、METAL RESISTANCEというアルバム、相当濃厚に出来ているのがよくわかる。

アルバム全体を通して異常なクオリティの演奏と録音。
細部まで作りこまれたメタルオマージュ。
BABYMETALが出た当初は「インパクト勝負だけのバンド」みたいな評価も少なくなかったが、今回のアルバムでハッキリしただろう。
日本が誇る演奏技術の祭典と古今東西のメタルオールスターの集結。ゲームでいうとスマブラ。
日本国内だけでなく海外でもウケたのが納得できる。

ということで今回はベビメタの元ネタ紹介でした。
ベビメタからメタルに入門した人から、元々メタラーだった人まで、
元ネタを辿ってもっとディープなメタルに浸かっていってほしい。

ではまた逢う日その日まで!
ステイメタル!

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