眠れない夜に matryoshka
本当に好きな音楽は夜寝る前に聴きます。
はとです。
今回紹介するのは数少ない夜聴く音楽のひとつ。
matryoshka(マトリョーシカ)
アンビエント、エレクトロニカ、ポスト・ロック系の音像でありながらも、なにかが違う。
matryoshkaとは
アート映像、インディーズ映画の楽曲製作を担当していたSenと、宅録で音源製作をしていたvo.Caluが、ネットの募集告知で出会い、曲ファイルを交換し意気投合し、結成。
男女二名による日本の音楽ユニットだ。
私が愛して止まない chouchou, Sigur Ros, mum 系統の音を鳴らす数少ないアーティストである。
matryoshka - Sink Into The Sin
力強くも儚いピアノ、壮大なオーケストレーション、美しいメロディ、その世界観に彩りを加えるノイズ。美しい。
4分20秒~の展開に光が見える。そして、そのまま何も語らず終わる。
曲が終わったあとの無音が語りかけてくるようである。
5年ぶりとなる2ndアルバム、Laideronnetteが最高だ。
アルバム1曲目、『Monotonous Purgatory』
アルバム2曲目、 『Noctambulist』
どうしようもなく綺麗で儚い。
前作より生演奏寄りになっていることに加え、環境音が増え、世界観を一層拡げている。
彼らの良さは、ビート面での無機質さと、生演奏、環境音という人間らしさの対比にあると思う。
そして暗さと光を表現するのが本当に上手い。基本的に暗い雰囲気の楽曲が多いが、ポジティブな感情が伝わってくる。
日本人的
Sigur Ros、冒頭でアイスランドミュージックを例に出したが、matryoshkaの音楽は紛れもなく日本人の音楽であると私は思う。
『壮大』という言葉を使ったが、言い方を変えれば『大げさ』なのである。『キャッチー』と置き換えてもいいかもしれない。
この『大げささ』に強く日本人的要素を強く感じる。
最近流行りの邦楽ロックバンドを頭に思い浮かべてほしい、様々で面で『大げさ』ではないだろうか。
サビという概念が強い日本の音楽が、そういう進化を独自に遂げてきたからだと考えている。
アンビエント、エレクトロニカ、ポスト・ロック系の音像でありながらも、なにかが違う。この感覚は、そこから来ているのだろう。
単純にメロディーが良く、ポップミュージックとして聴くこともできるだろう。
アイスランド的な暗い、冷たい要素を持ちながらも、日本人の感性を失っていない。非常に面白いアーティストだ。
matryoshkaのvo.caluとanoiceが組んだRiLFもおすすめだ。
RiLF - Anechoic Room
ピアノが美しい、無機質なビートもなんとも心地よい。
RiLF - so sad
バンドサウンドが映える楽曲もある。こちらのが好みの方も多いのではないだろうか。
matryoshka、SenとCalu、眠れない夜にいかがだろうか。
そしてこういうアーティストがいたら死ぬほど好みなので教えてほしい。情報求ム。