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2015/09/07

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眠れない夜に matryoshka

本当に好きな音楽は夜寝る前に聴きます。

はとです。

今回紹介するのは数少ない夜聴く音楽のひとつ。

matryoshka(マトリョーシカ)

アンビエント、エレクトロニカ、ポスト・ロック系の音像でありながらも、なにかが違う。

matryoshkaとは

アート映像、インディーズ映画の楽曲製作を担当していたSenと、宅録で音源製作をしていたvo.Caluが、ネットの募集告知で出会い、曲ファイルを交換し意気投合し、結成。

男女二名による日本の音楽ユニットだ。

私が愛して止まない chouchou, Sigur Ros, mum 系統の音を鳴らす数少ないアーティストである。

matryoshka - Sink Into The Sin

力強くも儚いピアノ、壮大なオーケストレーション、美しいメロディ、その世界観に彩りを加えるノイズ。美しい。

4分20秒~の展開に光が見える。そして、そのまま何も語らず終わる。

曲が終わったあとの無音が語りかけてくるようである。

5年ぶりとなる2ndアルバム、Laideronnetteが最高だ。

 

アルバム1曲目、『Monotonous Purgatory』

 

アルバム2曲目、 『Noctambulist』

 

どうしようもなく綺麗で儚い。

前作より生演奏寄りになっていることに加え、環境音が増え、世界観を一層拡げている。

彼らの良さは、ビート面での無機質さと、生演奏、環境音という人間らしさの対比にあると思う。

そして暗さと光を表現するのが本当に上手い。基本的に暗い雰囲気の楽曲が多いが、ポジティブな感情が伝わってくる。

 

日本人的

Sigur Ros、冒頭でアイスランドミュージックを例に出したが、matryoshkaの音楽は紛れもなく日本人の音楽であると私は思う。

『壮大』という言葉を使ったが、言い方を変えれば『大げさ』なのである。『キャッチー』と置き換えてもいいかもしれない。

この『大げささ』に強く日本人的要素を強く感じる。

最近流行りの邦楽ロックバンドを頭に思い浮かべてほしい、様々で面で『大げさ』ではないだろうか。

サビという概念が強い日本の音楽が、そういう進化を独自に遂げてきたからだと考えている。

アンビエント、エレクトロニカ、ポスト・ロック系の音像でありながらも、なにかが違う。この感覚は、そこから来ているのだろう。

単純にメロディーが良く、ポップミュージックとして聴くこともできるだろう。

アイスランド的な暗い、冷たい要素を持ちながらも、日本人の感性を失っていない。非常に面白いアーティストだ。

 

matryoshkaのvo.caluとanoiceが組んだRiLFもおすすめだ。

 

RiLF - Anechoic Room

ピアノが美しい、無機質なビートもなんとも心地よい。

 

RiLF - so sad

バンドサウンドが映える楽曲もある。こちらのが好みの方も多いのではないだろうか。

 

matryoshka、SenとCalu、眠れない夜にいかがだろうか。

そしてこういうアーティストがいたら死ぬほど好みなので教えてほしい。情報求ム。

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