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2015/09/07

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あなたは最期の時に聴きたい曲がありますか? -死ぬ間際に聴きたい曲4選-

 

音楽に限らず、あらゆる形態の作品に対する褒め言葉には、数多くの言い回しが存在する。


 

「感動しました」

「泣いちゃいました」

「最後まで驚きの展開でした」

「2回目です!もう1回見たいです!」

「○○サイコーーー!!!(2人組で)」


 

どこの映画のコマーシャルだよって話だが、ともかくおおよそ思いつく限りの言葉を列挙していたらキリがないので、音楽において筆者の考える最大級の賛辞を挙げさせていただこうと思う。
それは「死ぬ間際に聴きたい曲」である。

なぜなのか

あなたが合コンの場で異性に「好きな曲は?」と質問すると、おそらく5、6曲の名前が出てくるであろう。
「じゃあ1番好きな曲は?」と更に訊ねる。

きっと即座に1曲に絞ることができる人はあまり居ないのではないだろうか。

音楽というものに対して好きか嫌いかの判断はできても、好きなもの同士で優劣を比べることは難しい。

そこで「死ぬ間際に聴きたい曲」だ。

人生は誰しも1回きり、ゆえに死ぬ間際も1回しか訪れない。

それでもまだ2曲も3曲も挙げるような輩はスーパーマリオかロックマンの類なので、穴に落ちるか針に刺さってみるべきだ。

 

あなたの思う「死ぬ間際に聴きたい曲」はなんだろうか。この機会に一度考えてみていただきたい。
その曲は、あなたの中の音楽的ヒエラルキーの最頂点に君臨するものである。
そのポジションを勝ち取った音楽と、それを創り出したアーティストは、あなたの人生において大きな意味を持つであろう。

 

ちなみに間違っても合コンで「○○ちゃんは死ぬ時にどんな曲を聴きたいの?」などとは決して訊ねてはいけない。
その一瞬で合コン的ヒエラルキーの最底辺に突き落とされることは間違いない。試してもいいがノークレーム・ノーリターンだ。


前置きが長くなったが、参考までに筆者が死ぬ間際に聴きたい曲を紹介しておく。
全部で4曲だ。先ほど申し上げたことと矛盾しているが、穴に落ちても針に刺さってもいいので紹介したい。
それほどまでに素晴らしい4曲なのだ。


古川本舗 - girlfriend feat. 山崎ゆかり(from 空気公団)

どうだろうか。脳裏にエンドロールが流れてはこないだろうか。
ボカロPを経てメジャーデビューを果たしたコンポーザー古川本舗と、空気公団のボーカル山崎ゆかりによる1曲である。
壮大なストリングスとドラムロールに包まれながら眠ってみるのも良いかもしれない。


Nickelback - Photograph
カナダの大御所バンドNickelbackの1曲。
昔の写真に想いを馳せながら、もう戻れないんだよなと懐かしむ曲だ。
ボーカル、チャドの野太くも穏やかさを帯びた声が、あなたの後悔をすべて柔らかく溶かしてくれるはずだ。


Christopher Tin - Baba Yetu
一風変わってゲーム音楽。大ヒットシミュレーションゲーム「Sid Meier's Civilization IV」の主題歌
ゲーム音楽と侮るなかれ。この曲、グラミー賞を受賞している。
スワヒリ語によってキリストを称えている賛美歌である。
この曲を聴きながら最期の床に就けば、自分の人生が人類の長い歴史に刻まれる瞬間を感じることができるのではないだろうか。
両親や祖父母から引き継いだ命のバトンを、あなたの子孫へと受け渡すのだ。子孫がいるかは知らないが。
ちなみにこのゲーム、興味本位でプレイすると人によっては人生をダメにしかねない中毒性がある。賛美歌どころではなくなってしまうので注意。

 


Haruka Nakamura - Arne
最後に紹介するのはこの曲だ。ピアノ奏者Haruka Nakamura氏の1曲。
schole recordsより発売されている「grace」というアルバムの2曲目に収録されている。
ここまで書いておいてなんだが、ぶっちゃけると筆者の「死ぬ間際に聴きたい曲」はこれである。
この先何十年生きるかは分からないが、きっと揺らぐこと無く最頂点に君臨し続けると思う。
何もかもが優しい。ピアノも、ギターも、声も、積み重ねた罪や間違いをすべて洗い流して許してくれる。
どんな最期であろうとも、この曲が耳元で鳴っていれば、きっと苦しまずに眠れると思う。

最期に最後に

ちょっと物騒なコラムになってしまったが、誤解の無いように申し上げておく。
「死ぬ間際に聴きたい曲」というのは、それまでの人生をしっかりと生きてこそ意味を成すものであり、
途中で投げ出したり、投げやりになった挙句の果てに迎える最期には、きっと救いは無いと思う。
だからこそ、あなたにとっての「死ぬ間際に聴きたい曲」を探していただきたい。
「もうダメだ」と思ってしまった時にその曲を聴けば「もうちょっと頑張ってみよう」と思えるようになるハズだ。

命を粗末にしてはいけない。

穴に落ちろとか針に落ちろとか、そういうのは良くないと思う。

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