インタビュー!SUNNY CAR WASHが音楽関係各所に喧嘩売りまくってて非常にマズいけど若いから許してあげてほしい
最近のインディーズシーンって、よく考えられたオトナなバンドが勢いあるんですよ。
ちゃんと客層や他バンドの動向を把握して、戦略立ててバンドやってるような人たちが多いんです。
そう思えば今回インタビューしたSUNNY CAR WASHなんかは真逆。全員20歳になりたて、詞も音楽性もとても少年的。
SUNNY CAR WASH - キルミー
これすごく良いなあと思いながらも
「本当にこいつら天然か?本当は計算高くやってるんじゃ…?」
と疑うところもあったりで。そんなわけで直で彼らにインタビューしにいったんですけど。本物でした。若くて無邪気で凶暴。
色々マズい発言モリモリのインタビューになりましたが、まだ20歳なので許してあげてください。なにとぞ。
それでは以下インタビューです。
左から
ウネ:ドラム
アダム:ギター・ボーカル
ハネダ:ベース
ボーカルとドラムが遅刻してきました
-今日はよろしくお願いします。ところで、今日遅刻してきたやつ(ボーカル、ドラム)がいますけど、今の所感を是非。
ハネダ:遅刻多いんですよね二人とも…。
-人間としてどう、二人は。
ハネダ:人間として…。ウネはドラム、割とちゃんとしてるんですけど、遅刻に関してはヤバイですね…。あと酒飲むとヤバイ…。アダムもヤバイ…。
-酒乱二人いるバンドってマズいでしょ。ハネダくん大変だね。今日飲みながらインタビューする予定だったけど、よしとく?
ハネダ:いや、飲みましょう。多分止めても二人は飲むんで…
-(ここでウネが登場)あ、ウネ君きたね。宜しくお願いします。じゃあ話戻して、ハネダ君はアダム君とは何で知り合ったの?
ハネダ:メンバーとは地元が一緒の宇都宮で、友達の友達みたいな関係だったんですよね。当時はサニーカーウォッシュじゃなくて、シュガーっていう別のバンドを組んでて、地元でずっとラッドとかのコピーをしてました。
-ラッドなんだ…意外と普通に高校生だったんだね… ウネ君は?
ウネ:僕が前組んでたバンドで宇都宮にライブしに行った時に、アダムがそこのライブハウスで働いてて。そこで話した時に、僕とアダムの顔が似てるよね、っていう話になったんですよね。
-言われてみれば似てるね!
ウネ:そのあとの打ち上げで、彼が慕っているたかひろさんという人とずっと喋ってたんですけど、それを見て何か思うことがあったのか、後日誘いがありました。入ったのは5月の末ですね。
-そうなんだ。以前記事にさせてもらった時もすごく反響があって、そのことに関してもいろんな質問用意してるので、今日はよろしくお願いします。それにしてもボーカルこねぇなオイ。始められねぇよ。
そういう話じゃねえんだよ黙れ
-アダム君来るまで質問温存してたから、まず軽い質問するね。バンド組んでてお互いに一番むかついたことって何?喧嘩になった、とか。不満とか。アダムがこねぇうちにやっとこう。
ウネ:う~ん、ぼくらって、結構、グワーッって怒るんじゃなくて、舌打ちくらいで済むというか。で、時間をかけて心に余裕が出来てきておしまいになる。
ハネダ:遅刻ですかね、強いて言えば。
ウネ:僕もしてきたから何も言えないけど…。「あとすぐ疲れた」っていうのはスゲェムカつきますね。
-ガチなやつじゃん…。結構子供なの?
両者:そうですね。
-子供っぽく見えるよなぁ。歌詞で、「牛乳を飲まなくちゃいけない理由がわからん」とか言ってたし。
ウネ:いや、実はあいつすごい牛乳好きなんですよね。
-嘘つき!逆にバンド側から何かある?うちのサイト読んでる奴らを刺激してみてよ。
ハネダ:うーん…最近僕らライブに行き詰まりを感じてるんですよね。良いは良いんだけど、いき切らない、というか。もっと出来る気がするんです。
-そうなんだ。何が伸び悩みの原因なんだろうね。
ウネ:年上の先輩、例えばラブ人間とかハルカミライとか見てて食らったなぁって。それで、年上のバンドに「どうしたら良いんですかね?」って聞いてみても、「いや~君らはまだ若いから焦らなくて良いよ~」なんていうから、もう、「そういう話じゃねぇんだよ、黙れや!」って思いました。
一同笑
-ラブ人間黙れや!って。よりにもよって下北でいうかそれ。近松の地下に埋められるぞ。
ウネ:やめてください、ラブ人間さんに黙れやって思ってるんじゃないです!笑
-ライブに関しては年の功、っていうのもあると思うな。SUPER BEAVERとか、歳を重ねてきたから歌詞の説得力が増してきたバンドだと思うし。でも俺はサニーカーは歌詞も歌も若さがいいと思うんだよね。あれを27とかのやつが歌っててもダメっていうか。さっきの話で出たガキっぽさが逆に説得力になってると思うよ。それに昭和の匂いを感じるというか。昔の成り上がり系のバンドの雰囲気があるよ。大学とかはいってるの?
ハネダ:いや、今は誰も行ってないですね。僕もアダムもやめちゃったし。
-そうなんだ。80、90年代のバンドっぽいなぁ、なんか。この間、tetoのベースと飲んでたんだけど「サニーカーのドラムは酔って小池さんに唾吐きかけてて、怖かったです」って言ってたよ。
ウネ:なんか、テトとサニーカーって並べられてるじゃないですか。
-俺が記事で並べちゃったからかなあ、ごめんね。
ウネ:僕の彼女がtetoの曲が好きで、それがムカつくし、それを小池さんに言っちゃったあたりからスイッチ入っちゃって。
-完璧に喧嘩売りにいってんじゃん。
ウネ:向こうは何も悪くないんですよね、だから。
-小池さんなだめてたらしいからね。なんか。
ウネ:終始優しかったですね。
-質問でも聞こうと思ってたんだよね、ライバル視してるバンドを聞こうかと思ってて。誰?teto?
ウネ:フガジ。
-ほざいとけ、勝手によ。
ウネ:後ハルカミライ。彼女がハルカミライ好きなので。
-死ねよ。俺が彼女に振られたあたりでウネ加入するしよ。
ウネ:すみません…。
ボーカル:アダム登場
(アダム登場)
アダム:初めまして…。すみません、赤ちゃんが可愛すぎて…。
-言い訳にしてはだいぶ弱いぞ。まずは読者の皆さんに自己紹介と謝罪をおねがいします。
アダム:サニーカーウォッシュのボーカルアダムです、すみませんでした…。あの、ミギヒダリさんって呼んでいいですか?
-言っとくけど全然面白くねぇからな。
アダム:てか、本名だと思ってたのに違うんですか?どっから来たの石左って。
-画数すくないから。
アダム:あんまり面白くないですね…。
嫌いなバンドについて
-嫌いなバンド、対バンしたくねぇ、あったことないけど嫌いとか。
アダム:そういうの思いつかないなぁ。覚えてないんですよね。でも、言いたい!
ウネ:石左さんは?
-ん…?ポルカドッ…?
一同爆笑
-バンド自体は面白いバンドだと思うんだけどね。会社のやり方が汚くて嫌いだよ。
アダム:近寄ってきたら殴りますね。
-じゃあ。嫌いじゃないにしてもライバルみたいに思ってるバンドは?
アダム:リーガルリリー。
-ええー比べて考えたことねえーーー。俺苦手なんだよね。
アダム:えーっ!そうなんだ。僕は好きですよ!!
ウネ:石左さんはふわふわしてる人嫌いそうですね。
-他は?
ウネ:メタルコア系とかで、軽々しくハードコアを口に出す奴らは全員嫌いですね。
-血潮はそっちだもんね。
ウネ:フガジとか大好きなんで。この間、ドラムの叩き方がハードコアっぽいね、って言ってきた奴らがいて、そいつらからは何のアティチュードも感じなかったですね。
-おい、まだ一個も「嫌いなバンド」の回答来てねぇからな。俺だけ言わされてる状態だから今。
アダム:嫌いなバンドは、いない!眼中にない!だから早く死ね!全員!!
リーガルリリーのほのかちゃんが好き
リーガルリリー - リッケンバッカー
-君たちお酒すごい飲むけど大丈夫なの?
ハネダ:この二人は本当にひどいですね。
ウネ:ぼくたちって、結構お酒を飲んでも、まあ周りに迷惑もかけたりはするんですけど、自分たちで後始末できるんですよ。だけどハネダは、泥酔すると本当にひどくて。この間なんか、動けなくなって後輩に担がれて「ウェ…ウェ…」みたいな事言いながら歩いてて、結局その場でゲボ吐いて後輩に掃除させてましたね。
-後遺症残るやつじゃん。
アダム:前のライブなんか、車の中で暴れたあげくにゲロ吐いて、「ナルトォ~!」って叫んでましたよ~ハハハ!サスケなのかな。
ウネ:いや、アダムもミナホの時、周りに関係者もお客さんもいっぱいいるのに、でかい声で「俺はリーガルリリーのほのかちゃんが好き~!」って絶叫してましたからね。大人の人が「オォ~」みたいになってました。
-キャッチコピー決まったな。
アダム:本当に好きなんだよ~!
ウネ:こいつ好きな人10人ぐらいいますけどね。
-ほのかちゃんの良さわからん勢だなぁ~。根強いファンがいるよね…アダムもそっちか…
ポストandymori
-ポストandymoriって言われることにはどう思ってるの?
アダム:僕はアンディモリ大好きなので、すごく嬉しいですね、ルーツを感じてくれると嬉しいですね。
ハネダ:うーん、俺はポストandymoriだと思わないけどなぁ。
-どこから匂ってんだろうなぁ。メロディじゃないと思うんだけどなんなんだろう。スタンスとか、メンバー構成とかスタイルとか?
ウネ:僕アンディモリ聞いたことないのに、いろんな人に「ウネ君入ってからアンディモリっぽくなったね」って言われましたね。何がそうなのかなぁってアンディモリのPV見たら、確かにドラム叩いてる人見て、ちょっと似てるなぁって。
-顔似てるよね、髪型かなぁ。
ウネ:彼女好きなんですよね、アンディモリ。
-お前彼女が好きなバンド嫌いなんじゃないのかよ…。
ウネ:いや、アンディモリはまあいいかなぁって。レジェンド的な感じだから許そうかなって。
Age Factory嫌い!
Age Factory - RIVER
ウネ:あっ!嫌いなバンド!Age Factory!
-オッ!キタッ!
一同:イェーイ!
アダム:お冷くださーい!!!
ウネ:記事にされると困る!今度対バンなんですけど!
アダム:いや、僕は別に嫌いじゃないんだけど。
ウネ:お前さぁ!
ハネダ:俺も別に…。良いバンドでしょ…。
ウネ:なんだよ!いや、嫌いっていうか、ムカつくの!昔、地元でアルバムのツアーで対バンしたことがあって、すごいよかったんですよ。それで、ちょこちょこチェックはしてたんですけど、新しいアルバムの「CLEAN UP」っていう曲があって。そこで「ライクアマッケイ」って歌ってるところがあって。(イアン・マッケイより。フガジのフロントマン)で、イアンマッケイ好きなんだろうなぁと思って、曲もハードコア的な曲が多いし。いや、いいんですけど、イアンマッケイと全然ちげぇからって。
-お前フガジ好きすぎだろ。
ウネ:イアンマッケイもマイナースレットも好きですよ。好きなのはいいんですよ!「あぁ~いいよね!」っつって。でも、自分でライクとか言っちゃうと、「テメェ何もわかってねぇ!」ってなっちゃう。で、こないだ彼女とライブ見に行ったら、全然かっこよくねぇの!拍手もできねぇ!
-きたよきたよ。でもそれ期待してた分ガッカリしちゃっただけだよね。それは「好き」に近い「嫌い」だよね。いいね。
アダム:だからこいつ、落ち込んでたんですよ!Age Factoryライブよくなかった~!っつって!意味わかんないよね!笑
サニーカーがウケた理由
-前うちのサイトで紹介した時に反響ものすごかったんだけど、本人たち的に何がウケたと思ってるの?
ハネダ:そんなにですか?
-どんなに俺が面白おかしく書いても反響のないバンドは全くないの。でもサニーカーは取り上げた時はめちゃくちゃ反響があったしさ。
アダム:天才とか言うからじゃないですか?曲単位であれがキャッチーだっただけで。
-それが出せずに死んでいくバンドがどれだけ多いことか。
アダム:えーっ、キイチビールとかすごくいいじゃないですか!パウエルとか。
-そうだね、でもキイチビールは痛快さはないじゃない。世の一般の人々、好きなバンドはRADとクリープです、みたいな子に刺さるかどうかだと思うよ。
アダム:うーん、でも僕は、プロフィールに流行りに左右されてラッドウィンプスとか書いちゃう女の子よりは、音楽好きなおじさんに見て欲しいし、おじさん1人に流行りものばかり追いかけている女の子20人分の価値があると思うなぁ~。
ナインス問題
-同世代のバンドとかどう思ってんの?
ウネ:良いバンドは良い、悪いバンドは悪い!
-そらそうだな!俺の質問が悪かったわ。それじゃあ、バンドが成長して行って、売れてきて、良いライブに誘われるようになって、こうして環境が良くなっていってることに関してはどう思ってる?
ウネ:楽しくなってきてますね、対バンがつまらなくなくなってきた!楽しい!
-対バンつまらないと自分も乗れないもんな。
アダム:…てか今事務所のお金でテキーラ頼んだら楽しくない?
-アダム、マジで話に中身ねぇ。
アダム:あ~楽しい~、最高だなぁ。
-一応仕事なのに飲めてるからいいよね。
ウネ:僕、インタビューベースメントでしたい!って思ってたんですよ、酒飲みながらやれるし。yonigeのやつとかも飲酒してましたよね。
-そうだね、ナインスとの対談は全部酒入ってるかな。
-ナインスのことはどう思ってるの?
ウネ:僕は好きですね!
アダム:僕は嫌いです!
ハネダ:…えええ
-なんで?
アダム:えーっ、なんか嫌い!音楽が!
ウネ:いいバンドと悪いバンドの差がでかいですよ。
ウネ:シーンが出来上がってますよね。
-ナインスアポロだったらなんでも売れるっていう風潮は確かにあるよね。賢いけど、面白く思わないのもわかる。
ウネ:本当に良くないと思う、それ。
-でもね、それはナインスじゃなくてナインスについてる女が良くないんだよ。
アダム:ナインスのTシャツ着てる女うざいなぁ!
-もうブランド品と扱いは変わらないんだけれど、それをそうたらしめてるのはファンの女たちだから。事務所自体はかっこいいバンドを真摯に運営してるだけだよ。
アダム:そうなんだぁ。でも確かにそうかも。なるほど。
最近のインディーズシーンについて
-じゃあ真面目に話しよう。最近のインディーズシーンについてはどう思ってる?
ウネ:うんこ。僕らはそんなシーンは認識してない…。
アダム:うんこ!!
ハネダ:俺らは口出せるほどじゃないしなぁ。
アダム:なんだろう、アングラを勝手にかっこいいって思ってひねくれてる奴らはかっこよくないよ!売れたいと思って欲しいな!絶対アングラな音楽が日本の表面的な音楽よりもかっこいいのはわかってるんですよ、でも単に「アングラだから」かっこいいって理由にはならないと思うなぁ。
-じゃあ君たちはどっち行きたいの?
アダム:僕はかっこいいまま表面に行きますよ。売れないのでひねくれて、「売れてないのがかっこいい」と思ってるのはかっこ悪い!
ハネダ:かっこいいけど、表に出るのを良しとしないのはどうかと思う。
アダム:そんな風潮はやだ。
ウネ:でも、僕は視点が違うんじゃないかって思う。NOT WONKとかは、「表に出ないのがいい」とかじゃなくて、売れたら売れたでいいとは思うけどそれ以上に自分たちのやりたいことをやるぞっていう考えが根底にあるからかっこいいと思うなぁ。僕は働きたくないの!働きたくないから売れたい。
アダム:俺はずっとこの3人でやっていきたいよ!!
まとめ
SUNNY CAR WASH - ラブソング
-じゃあ最後に今回リリースのCDについて!
アダム:CDなぁ~。
ウネ:めっちゃいい。音そんなに良くないけど。すごくいい環境だったのに。ごめんなさい。
アダム:それはサァ、俺がレコーディング二日目とかに作った曲をやったからじゃなくて?
ハネダ:そんなこと言ったら「週末を待ちくたびれて」なんてレコーディングするその日に作ったんだし…
アダム:あのぉ、あのぉ。あのね、今やってることを楽しいし意味があると思てる奴らはいいんだけど、もうなんか、つまんねぇなって思って仕事してるやつは、リスクを背負ってもいいから本当にやりたいことやってほしいです。土日が楽しいからって平日を死んだように過ごして、週末を待ちくたびれてるんじゃねぇぞって思います!僕は今過ごしている19,20の時の気持ちを忘れた大人にはなりたくないなぁって思ってるから、今の感情を歌っていたいです!死ね!
-いいこと言ったな、締まった、まとまった。
良い子たちでした
これ以外にも載せられない発言がどっさりありますけど、残りは是非彼らのライブ、MCで聴いてください。
酒癖は死ぬほど悪いけど素直で良い子たちでした。酒癖は死ぬほど悪い。
素直な人間性がそのまま音楽に詰め込まれているのが彼ら最大の魅力です。インタビューを読んで「ちょっとこいつら好きかも」と思ったあなたはきっと今回のアルバム買って損はないはずです。
拝読ありがとうございました。それでは!