BASEMENT-TIMES

読める音楽ウェブマガジン

ホーム
アバウト
人気記事
月別索引
オススメ記事
さやP

2016/01/22

記事

今が旬、至極のJKモノ Daoko

…イヤラシイ事考えてクリックした奴、表へ出ろ馬鹿たれ。ここは音楽サイトだ。股間をFANATIC◇CRISISさせたいお前らはHMJMへ行くが良い (ライターの最近のレコメンド、モザイクを超えた芸術が…以下略)

AVの話はさておき、諸君はDaokoをご存知だろうか。ささやきボーカルの記事で、石左さんがチラッと触れていた。お前らが大好きなJK=女子高生だ。(コスプレではない) 制服を着たあどけない顔をしたこの少女、彼女が生み出す音楽がJKとは思えないオトナ顔負けの仕上がりなのだ。


取り敢えず聴け

曲のテーマが「試験一週間前」だったり、現役高校生特有のリアルな目線なので、懐かしくなったり新鮮だったりと大人でも心掴まれる内容なのだ。
まるで、日の当たる白い部屋で金魚鉢の金魚を眺めているような気分になる。
まだ未熟だけど背伸びがしたい、早く大人になりたくてもなれない高校生。学校、口うるさい親、未成年であるという限られた水槽の中を泳ぐ金魚が、オトナの泳ぐ世界がキラキラ輝いて見えて憧れているかの印象を受けた。

曲の構成や歌詞だけでなく、やはりDaokoの魅力は声と歌い方が決め手だ。
とても耳障りの良い声はずっと聴いていたいと思うと同時に、イヤホンで聴いていたらドキドキする。息継ぎで吸い込む音と吐く息の音が妙にエロいのだ。…いや、これは決して性的な意味ではなく。この声と歌い方のオトナっぽさは決して背伸びして無理しておらず、とても自然に耳に入って来る。若さとオトナのエロスを嫌味なく備えたJK、最強ではないか。世界中のアラサー女が嫉妬し、更に居場所がなくなる案件である。

謎が多い

Wikipediaだと、

東京都出身の女性ラッパーである。

との情報しかない。

HPによると、15歳の時にニコニコ動画に投稿したのがきっかけで口コミで広がり、m-floや庵野秀明と仕事をしたり、映画やCMのタイアップに使われたりと紛れもない才能を発揮している。
しかしながら、彼女自身が何者であるかは調べてもあまり出て来ない。
インスタグラムを覗いてみても、必ず顔の一部を隠しているので正体が分からず、実にミステリアス。自撮り以外にアップされている写真もお洒落で可愛く、アーティスティック。優しい写真の色味といい、本人の歌声と絶妙にマッチしていて、良い意味で万人受けするのでとても好印象。チラリと見える可愛い顔と、あの囁きボイスからついつい妄想が過剰に膨らんでしまう。謎が多ければ多い程、知りたくなるのが人間の心理なので、敢えて素性を明かさないのも魅力の一つなのかもしれない。

Daokoと併せて読みたい著書

聴いてて思い出した、十代の女の子特有のモヤモヤを表現したこの二冊。

蹴りたい背中/綿矢りさ著
2004年当時、19歳で芥川賞を受賞した事で話題になった作品。
学生時代に非リア充経験者であれば、誰もが共感できるであろう。移動教室の時に気付けば一人取り残されていた教室でのあの疎外感や憂鬱さが、的確に美しいリズムを刻むかのような文章で描かれている。

“大通りの中じゃ僕は小鳥 眩しいスタートは程遠い
雨降りの渋谷傘で覆われて カラフル彩る水たまりがなんだか ちょっぴり僕には眩しい
今欲しいものは マルキューから出て来たギャルに舌打ちされたって めげないメンタリティ”
Boy / Daoko

この歌詞、決してリア充ではない事が伺える。
「蹴りたい背中」の登場人物であるモデルおたくで、クラス全員から全無視されて浮いている「にな川君」が即座に頭に浮かんだ。同時に私の高校時代と被るものがあったので、少し胸が苦しくなったのはここだけの話。

ベル・ジャー/シルヴィア・プラス著
アメリカ詩人の巨匠、シルヴィア・プラスの実体験に基づいた小説。感性の豊かさと繊細さ故に30歳という若さでガス自殺したスキャンダラスな人物でもある。アメリカではプラスの詩は必修項目なので、知らない人はまずいない。あらすじは、田舎から出てきた19歳の女の子がNYでインターンを始めるものの、理想と現実のギャップに悩まされ、徐々に精神が崩壊していく過程が描かれている。女の子版の「ライ麦畑」とも言われている。

Daokoの曲を聴いて、まず最初に浮かんだ単語が ”Melancholy”(メランコリー)だった。

"melancholy
【名】
憂鬱、深い物思い、哀愁
【形】
憂鬱な、物悲しい”
alcより

"depressive"だと鬱で救いようがない状態を表すが、Daokoもプラスの作品も鬱でどん底というよりかは「モヤモヤと憂鬱で物悲しい」といった印象がある。Daokoの歌詞の内容は、鬱蒼としているのにも関わらず、彼女の囁き声が鬱の棘を上手に溶かしている。この小説も、ただ暗いだけでなく、詩人であるプラスの天才的な言葉のチョイスにより、尖った氷が夜の闇に少しずつ解けていくような文章なのだ。Daokoとの共通項を感じずにはいられない。


 

世界はいつだって、女子高生というブランドに弱いものだ。しかしながら、Daokoは女子高生であるという事実を遥かに超越した才能の持ち主という事で異論なし。
現在人気急上昇の彼女、hotになりすぎる前に先取りし、「Daokoが売れる前から好きだった!」と、近い将来ドヤ顔しようではないか。

オススメ記事

記事検索

オススメ記事