アイデアに窮するバンドマンはUK オルタナ変化球 Elle Milanoをパクれ
邦楽ロックにはどうしてもUK、特にインディー・オルタナのエッセンスが少なすぎると日ごろから感じている。
西海岸直系のエモ・メロコアやダンスムーブメントはしっかりと上陸しているのに、口惜しいばかりだ。
キャッチーの感覚が日本と違うからか、はたまたローファイすぎるのか、UKロックのループ感・テーマ感はなかなか浸透してくれない。
しかし逆に言えば海外では目下発展中なのに日本には供給薄ということは、需要はめちゃくちゃあるということ。オリジナリティを模索中のバンドマンは奴らを聴け。今回の記事はUKオルタナ変化球、Elle Milanoというバンドだ。
サビよりもフックの感覚
僕がまたバンドを始めるなら真っ先に彼らをパクる。何が良いって知名度がマジでない。
海外インディー・オルタナに共通して存在する感覚として、サビで盛り上げるのではなく、繰り返し繰り返しから中毒状態を引き起こしリスナーの耳を掴むというやり口。KASABIANなんかが良い例だろう、繰り返すのはなんでもいい、歌であったりメインテーマであったりだ。
さて上記の曲を騙されたと思って3分聴いてほしい。3分後には
^q^「おーんりどーんりどーんりどーん」
こうなっていることだろう。保障する。
コード感よりもリフ感
個人的に「ああ、UKっぽいな」と思うポイントとして、この半音でズレ込むような邪悪なリフ。
日本人はどうにもこうにもコード進行にフォーカスが行きがちで、その癖結局サビは王道進行の変化形に落ち着くという事が多い。それはそれで日本の様式美であるし、その土台の上で素晴らしい曲がいくつも生まれてはいるが、もう今更やるにはどうやってもやり尽くされ感がつきまとう。
ならばいっそリフメインの音楽にもっと傾倒して行けばどうだろうか。行き詰った作曲の新しい追い風になるかもしれない。
どうだろう、僕が今回書いたのはUKロックに共通するような普遍的な話ばかりだが、じっくり聴けば聴くだけそのバンドから新しいアイデアを吸収できるはずだ。Elle Milano、是非パクれ。
聴くなら1stにして最後のアルバムAcres of Dead Space Cadetsがオススメだ。試聴だけで買っていないがEPはピーキーすぎるのであまりオススメしない。是非アルバムの方で聴いて欲しい。
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