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2016/10/16

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女「邦楽ロックは酸素」← ならベースとギターぐらい聞き分けろ。

 こんにちは、石左と申します。

 先日フラリと実家に帰った際、父の部屋で古めかしいベースを見つけたので、埃を落としボンボン弾いていたらば僕の母、母左が僕をみてポツリと一言

「あんたギターうまくなったねえ」

 母さん、ついに更年期障害かい?

 

 ベースとギターの差がわからなくっても生きるのに何にも困りはしないしわからないならわからないでも良い。良いよ。
 しかしせっかく音楽を好きになって、バンドに興味を持って、ライブに行ったりするのであれば、だれが今どの音を出していて曲全体がどんな風に形を成してるのか、そういうことにも目を向けて欲しい、そう思うのが人情だ。お前らボーカルばっか聴いてんじゃねえぞ。どうせKANA-BOONのドラムが他のバンドのドラムに変わっても「あれ?なんかイケメンになった?」ぐらいの差異にしか気づかねえんだろ!

 正直バンドでもやってた人間じゃないと、バンド音楽の細部なんかわかりたくてもわからないことが多く、目を向けようにも意外なハードルの高さがある。
 今日はそんな五里霧中のなか朦朧と音楽を聴いている悩める青少年の為に「バンドミュージックがどのように成り立っているか」を解説したいと思う。

 これを読んでるひと全員前頭葉が壊死してると思って超優しく書くから、IQが賢めの虫くらいしかないみんなでも大丈夫。安心して読んでね。読めない漢字はお母さんに訊こうね。

 

まず見た目

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 これがエレキギター。弦が6本ある。ヘビーな音楽やってる人たちだと7本張ってあったりするが基本的には6本。これにケーブルをブッさして、アンプと呼ばれる専用のスピーカーにつなげて音を出している。
 見た目は色々あるけど弦が6本ならまぁほぼほぼギターだと思ってくれて大丈夫だ。

 

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 そんでこれがベースだ。

「あれれえー、さっきのと色が違うだけだぞー?」
そうだね。よく見てね。弦が4本だね。ごめんね、おにいさんみんな数ぐらい数えられると思ってたけど邦楽ロック聴きすぎると数も数えられなくなるんだね。おそろしいことだね。

 あとギターより長い、デカい、弦も太い。
 万が一みんなが義務教育を受けていたら憶えてると思うんだけど、理科の授業で弦を長くしたり短くしたり、張ったり緩めたり、太くしたり細くしたりして、弾いた時の音の高低を測る実験をしたよね。つまるところギターよりも低い音程を担う為にデカくて太くなっているんだ。別に目立ちたいからとかデカい方が強いからとかじゃないよ。ギターやベースを設計した人はみんなと違って頭が良いからね。

 

drumset

 そしてこれがドラム。シンバルと太鼓がたくさんあるけれど、数はその日の天気とか体調によって変わるよ。めっちゃたくさん並べて叩く人もいるけど数に特に意味はないよ。多いとテンションがあがる。そんぐらいだよ。

 各部分にちゃんと名前と役割があって、それらを基本パターンに則ったり則らなかったりして叩いている。なにもみんなむやみやたらに叩いてるわけじゃないんだよ。無暗に叩てんのは9mmのドラムとアヒトイナザワぐらいなもんだよ。

 

どこを弾いてんの?

 とりあえず見た目はわかったとして、こいつらが楽曲のどの部分を弾いているか、これを追っていこう。

 バンド漫画(?)の表題曲だけあり、オーソドックスな構成のソラニンで解説しよう。

 
 さて虫のみなさん、最初に入ってくるジャーンという和音、これはギター・ベース・ドラムのうちのどれでしょうか。
 そうですねギターですね。ここでドラムとか答えた君は、別の曲聴いちゃってるか、なんかそういう怖い病気だと思うから僕にはもうどうしようもないよ。ごめんね。

 このジャーンという音、一度に複数の音が鳴っている。これを上記の通り和音、もしくはコードと呼ぶ。ギターの6本の弦のうちのいくつかを抑え、ジャラーンとピックで鳴らしている状態だ。
 ベースは基本的にコードを弾かないし、ドラムにはそもそも音階という概念がない(厳密にはあるっちゃあるけど)。弦が6本あって和音を弾いていたらギター。

 こんな風に弦が6本あってコードを弾くベースもあるけどほぼないから大丈夫だよ。これは彼らが悪い。

 コードも鳴らす音や機材でだいぶ雰囲気が変わるので「え、これも…?」となるだろうがジャカジャカ言ってたらギターコードだ。
 このパートはだいたいギターボーカルが弾いているのでこれからギターボーカルがいるバンドを聴くときは「うわあ。これ鳴らしながら歌ってるんだ。器用ー」と、ちゃんとギターの方も聴いてあげよう。

 で次、ベースとドラムとリードギターが入ってくる。
「リードギター?また別の楽器?」
モノ自体はギターボーカルが持ってるギターと変わりはしない。ただ役割が違うのだ。
 さっき言ったようにギターボーカルは和音を鳴らしていることが多い。いわゆるバッキング、リズムギターというやつだ。これに対してリードギターは単音でメロディを弾くことが多い。いちいち「ことが多い」と言っているのは例外が少なからず存在するからである。ここで安易に言いきりでもすればツイッター上でみなさんに揚げ足を延々取られるハメになるのだ。

 この曲では「テーン テーン テーン テーテーテーテー」という部分がそれ。バカみたいな表現だがこれしか表しようがない。伝われ。

 で、リードと一緒に入ってくるのがドラムとベースだ。まずドラムから説明したい。
 イントロ部分は少々特殊なので「さようならなんだ」の後からの部分から聴いてみよう。ツッタンツッタン言ってるのがドラムだ。ツッツッツッツがハイハット(上の画像参照)でウンタンウンタンと裏拍で鳴ってるのがスネアだ。それに合わせて、聴こえるかわからないが、さらに下でドッ ドド と鳴っているバスドラム。主にこの3つを鳴らしている。両手を使ってさらに足でバンバン叩いている。器用だ。

 さて、残るはベース。どこにいるかわかるかな。
 存外みんなベースの音が聴こえないらしい。音楽に興味がある人でさえそうだ。このバンドにベースがいるのは知っているけどどの音かわからんという人は少なくない。
 答えから言えばドドドドドドドドと下で鳴っているのがベースだ。なんか文字にしたらジョジョみたいだね。多くの人がベースを聞き逃す原因の一つとして、バッキングギターの弾いているコードの一番低い音と被っていることが多いのが挙げられる。逆に言えばギターの一番低い部分を探ればそこにベースがいる。よく聴いているとコードの一番下でたまにうねるように動いてることがわかると思う。それがベースだ。頑張って見つけよう。

 そして、聞き逃すもう一つの原因として聴いている環境の悪さがあるかもしれない。ノートパソコンの内臓スピーカーや安いイヤホンじゃまるで聴こえない、という鳴っていないことが多々ある。
 聴こえない要らないと叫ばれて久しいパート、ベースだが、聴こえないのはあなたの環境のせいかもしれない。

 意外に思われるかもしれないが、ライブでバンド演奏を聴くとベースが音域の大部分を担っており、逆にバッキングギターが聴こえないという状況が多々ある。ベースが果たしている役割はかなり大きいのである。
 ベースが一番下の音を弾くことで、ボーカルが歌うメロディが相対的に位置づけられ明るい響きに聴こえたり暗い響きに聴こえたりするわけだ。ベース要らないっていうな。まともなイヤホン買ってもっとベースを見てあげてくれ。

まとめ

 じゃあ今回の総括として、曲がどうやって成り立っているかソラニンで振り返ろう。「さよーならーなん」の後から

ギター1「ジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカジャカ」
ギター2「デーン デーン デーン デーデーデーデー」
ドラム 「ツッタンドドタンツッタンドドタン」
ベース 「ドドドドドドドドドドドドデデドド」
ゴッチ 「ダーアーーーーーーーーーwwww」

 わかったかな?これが文章の限界だよ。
 またわからないことがあったらツイッターかなんかで訊いてください。嘘教えますね。

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