正統派邦楽ロックバンド、Grapevine
スタンダードを何に置くか、っていうのはすごく難しいと思います。
特に音楽にようにこの世に数多く溢れ、ジャンルが多岐に渡っているものに
スタンダードを定めるのは極めて困難だと思いますが
僕はこのバンド、Grapevineが邦楽ロックバンドにおいてスタンダードなんじゃないかな?と思います。
まず彼らのキャリア初期のヒットソング、スロウを
90年代邦楽のローファイな雰囲気のつまった良い楽曲です。
こういった物悲しさを想起させるようなメロディが持ち味の彼らですが
軽快なブルース・ロックナンバーもありつつポップソングもありつつで
言葉で語りつくすには困難なほどさまざまな楽曲に溢れており
且つどれもが奇をてらわず率直に"良い曲"(それが何を指すかは定かではないですが)です。
キャリア序盤から成熟した雰囲気を持ったバンドでしたが
そんな彼らの楽曲はリーダーでありベーシストの脱退やサポートメンバーの参加を経て
さらに幅広く、様々なアプローチを取るようになりました。
20年を超えるキャリアで未だに妥協せず、変化を追い求め
新しいものをリスナーに提供してくれる。
美しく年を取り、順当に進化していった、バンドの一つの理想形だと僕は思います。
ちょっと前の邦楽ロックを聞いてみようかな、っていう人に特に進めたいバンドです。
Grapevine是非聴いてみてください。