BASEMENT-TIMES

読める音楽ウェブマガジン

ホーム
アバウト
人気記事
月別索引
オススメ記事

2016/07/16

記事 邦楽ロック

たまたま見かけた元 東京事変ヒイズミマサユ機のライブがハンパなかった

ありのままをタイトルにしたらラノベ原作アニメみたいになってしまった。いやしかしありのまま、ありのままのことだ。

東京事変と言えば椎名林檎、次いで亀田、浮雲と、その三人ばかり目が行きがちで、並列関係にあるはずがドラムとピアノは前者三人に押されがちな印象にある。
件のヒイズミマサユ機は東京事変第一期ピアニストであり、インストジャズバンドPE'Zの旗頭だ。

このサイトを見ている人はロック畑、邦楽畑の方が多いと思われる。のでPE'Z?ヒイズミマサユ機?と頭の上にハテナを浮かべていることだろう。安心してください。親切な僕がロックでシナプスの死んだお前らにもわかるように体よく適当に説明してさしあげる。

PE'Z

ペズと読む。B'zだったりTHEピーズだったりややこしいが、最もオシャレっぽい名前の奴が5人組ジャズバンドの奴と憶えておこう。

聞き覚えないだろうか?ないか。じゃあ初体験だね。やったね。
ソロパートなんか指がどうなってるか見当もつかない。聴いてわかる通りこういうピアニストだ。技巧派、良く言われる表現で言えば変態というやつだ。

正直な所、かくいう僕もどちらかと言えばロック畑の人間。もちろん脳のシナプスは全滅している。オイオイやったね友達だね。
よって、あんまりこの手の音楽、邦楽インスト・ジャズに詳しくない。ライブなんか全く行ったこともなかった。

しかし僕等が触れ合わない捻じれの位置にいるだけで、邦楽インストバンドにもちゃんと固定ユーザーが存在している。

先日、大学時代所属していたジャズ研の先輩から久しぶりに連絡が来たかと思えば
「東京来たらしいじゃん、ちょっとライブに付き合えよ」
とのことで、くだんのヒイズミマサユ機の新バンド、H ZETTRIOのライブに行くことになった。

こんなことを書くのはご本人様、引いてはファンの皆さま、そしてビルボードのチケ代全部出してくれた先輩に大変極まりないのは百も承知だが、本音で言えばマジで興味がなかった。家でバナナマンのコントDVD見てたかった。
が、ビルボードとチケ代無料に釣られ、「後学の為」と自己暗示を掛け結局行くことにしたわけである。

100732ga10000413

ちなみにビルボードはこんなところ。人生で足を踏み入れた空間で一番オシャレゴージャスだったよ。

 

すみませんでした。すごかったです。MVで聴く実測3.2倍くらいすごかった。

「プロだし技術寄りの演奏者なわけだし完璧にこれ弾いてくるんだろーなぁ、すげえなあプロって」
とか思いながらバカ面で客席スタンバイしてたもんだから度肝を抜かれた。ライブの方が強弱もテンポ感もヤッバい。バナナマンのDVD見るより全然良かった。いや家帰った後見たし面白かったけど。

サビ感のあるインストなので耳馴染みない人でもライブの迫力で見せられれば最後まで飲み込まれ聴かされてしまう上に、小ボケあり、技術に物言わせた悪ふざけありのパフォーマンスが抱き合わせでついてくるもんだから、突然見た人はびっくりしてそのまんまファンの一員に突き落とされてしまうだろう。

 

繰り返しにはなるが、このあまりなじみのない界隈にも固定のファンというのがいる。

例えばジミヘンドリクスのファンの多くがギタリストだったり、マーカスミラーのそれがベーシストだったりと、やはり人間自分の手にしている楽器に長けたミュージシャンに目が行くもので、ピアニストや金管木管奏者がこのジャンルの潜在ファンだ。
事実当時僕が所属していたジャズサークルではPE'Z、カシオペア等が広く普及しており、先輩から後輩へと脈々と布教されていた。一方僕は歪みエフェクターとか踏んで怒られたりしてたのでまったく聞き逃していた。

 

普段足を踏み入れない所に一歩踏み出すと意外な発見が多い。今回のH ZETTRIOはまさに予想外の収穫だった。
みなさんもきっかけがあれば是非。

[amazonjs asin="B0154Y63QQ" locale="JP" title="Beautiful FlightEXCITING FLIGHT 盤"]

オススメ記事

記事検索

オススメ記事