変拍子ファンお待ちかね。絶滅危惧変拍子バンドInsane【地下室LIVES出演】
ものの数年で流行り廃りはまるっきり遷移してしまうもので、5年前には「もうこの手のバンドはおなか一杯だよ…」とリスナー一同飽食状態だったジャンルのバンドが、気づけば見渡せどいなくなっていたりする。
きっと今「イケメンボーカル4つ打ちサビ繰り返しバンドはもういいよ…」と思っているあなたも5年後には「え、ヒゲヅラガチホモメタル インストバンドしかいない…?」そんな風になってるだろう、飽きた飽きた言わず今のうちにありがたく聴いとけ。邦楽ロックシーンが北欧メタル化する前にな。
じゃあ今から数えて5年前、何が流行っていただろう。
バンド名は一音節なのに曲名はゲロ長いことで有名なバンド、te'率いる残響系だ。
変な時代だったと思う、今よりよほど音楽が混沌としていた。そう思えば昨今はポップでキャッチー、お母さんに聴かせても問題ないバンドばかりだ。考えてみろ、凛として時雨とかお母さんに聴かせられるか。親を心配させるな。
歴史の授業はここまで。
今回はそんな残響の雰囲気を引きずった新鋭のバンド、Insaneを紹介したいと思う。
残響
muevoさんの推薦にて、彼らが地下室LIVESに出演してくれるとのことで、まず渡された音源を聴かせていただいた。
うわびっくりした。残響レコードのコンピレーションアルバムをハナ垂らしながら聴いてた高校時代がフラッシュバックするかのようだ。引っ張り出してまた聴きたくなったきたぞ。
手の出てくるMVといい、ピアノといい、聴いてる側を乗せる気のない変拍子といいまさしく残響のそれ。滅んだかと思われていた残響系変拍子バンド一族の末裔だ。
最近の高校生はこういうバンドを聴いてどう思うんだろう。
ちなみに僕は今聴いても俄然うるせえし、これが流行ってたのはすごいと思う。ライブのインパクト勝負で対バン片っ端から殺しまくってたせいなのか。何に火が付くかわからないもんだ。
変拍子じゃなくてもやっぱり残響系。
「残響残響言われてもわかんねえよ!」
そんな若者の声が聞こえてきそうだが、こっちだって言葉で説明しようがねえんだよ!困ったもんだよ!
ディレイがかかったハイ寄りのギターに、リムショットとハイハットで細かく刻んだドラムを乗せ、過剰なブレイクでさっと湯がいたバンドつったらいいのか。よくわかんないと思うのでよかったらどっかからかコンピを借りるなり、残響レコードのYoutubeアカウントをめぐるなりして聴いてみて欲しい。
「マジで…?これ流行ってたの…?」
そう言いながら顔をしかめるみんなの顔が目に浮かぶよ。
なんだかんだいいつつも、懐かしい。当時の空気が真空パックされてそのまま耳に届くかのようだ。変な涙が出そうだ。
そんなわけで地下室LIVESにInsaneのみなさんが出演してくれるそうです。
初めて聴くのにナツい。そんな体験を是非会場で共有しましょうよ。