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ポルカドットスティングレイが東京事変になれるわけないだろ

 僕は、何も悪いことをしてないじゃないですか。なぜなんですか?ただインターネットで

miwaみたいな女は、卵巣レベルで同性全員に嫌われる
おいしくるメロンパンのファンは一生バンドマンの使い捨て非貫通式ホール
ナオトインティライミはほぼアムウェイ

 云々言っていただけなのに、なんでこんな酷い目に遭わないといけないんですか?まるでメロスだ。わたしは愚直で、正直でいただけなのです。ただ、ただほんの少しだけ品性と良心と常識に欠けるところがあっただけなんです。これから妹の結婚式に向かうか、セリヌンティウスの命を助けに戻るか、そういったことは別としてとにかく傷だらけで走る羽目になったのです。ちなみに今は歌舞伎町のレンタルルームで万札握りしめ女性を待つ合間を見計らってこれを書いています。オプションもつけるつもりです。いやもう傷だらけですよ本当に、大変ったらない。

 酷い目というのはそう、先日の話。

 メジャーレーベルとかいうところで働き自らを「業界人」と名乗る四、五十代男性たちに囲まれて「今の時代における音楽とは何か!?」というありがたーいご高説を数時間にわたって拝聴させていただく羽目になったときの話のことです。いやもうあまりに実りのある内容の数々にワタクシ大変感動致しました!老人ホームの定例お遊戯会ってきっとこんな感じなんでしょうね!なら絶対年内に骨も残さず死んでやる。死ぬときは俺の知ってるすべてを暴露してやるからな楽しみに待ってろよ。

 「メジャーレーベル」という言葉が出てきましたが、普通に生きていたらまったく必要のない知識ですのでご存じない方も多いかと思われます。なので僭越ながらワタクシの方から少しだけ補足させて頂きますと、メジャーレーベルというのは才能のある若者を拉致しては二、三百万円かけて無意味に凝ったMVやアー写を撮ったり、ボイトレに通わせ本来の歌癖の良さを殺し、アニメやバラエティ番組のエンディングテーマを歌わせ、ファンを減らし、二、三年経ったところで放逐する、まったく目的も意図もわからぬ秘密結社の総称です。フリーメイソンとかイルミナティみたいなもんだと思っていただければそれで合ってます。完全にNPO法人です。営利目的ならその予算でミスiD崩れにグッズ着せまくるなり、そこらへんの邦楽botみたいなのに金払って宣伝させるなり、バンドなんか取らずに歌い手や韓国アイドルの囲い込みに注力するなりしたほうがよほど儲かるもの。

 さてメジャーレーベルへの悪態もつき飽きたところで既に1000文字。書く俺も俺だけど読むお前もお前だよ。なあセリヌンティウスやい、そろそろ本題に入ろう。邪知暴虐の何某を許してはおけぬものな。

 その飲み会(酒が美味くなる予感が一切しなかったので一滴も飲んでいない)で、メジャーのおじさんたちがしきりに言うんですよね。

「ポルカドットスティングレイいいよなあ」
「新しいよね。こういうのを待ってた」
「やっと東京事変の後釜を務められる器が現れたって感じだよね」

 老化って怖いですよねー。完全に前頭葉がアルツハイムしてるー。なーるほど、だから毛が生えてねえんだな。守る必要ないもんなそんな頭。人体ってすげー。

 

 ポルカ?ドット?スティングレイが?え?東京?事変に?なれる…?


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わけねえだろコンドロイチン飲めジジイてめー

 お前店舗型店のパネル見て一番可愛いっぽい子選ぶクチだろ。何も見えちゃいない。お前は盲目。ドントブリーズをネットフリックスで見てろ。パネルはフォトショップによる骨格・空間の歪み度合いを見ろ。ていうかもうパネルとか見るな。信頼の置けるキャッチのお兄さんを見つけろ。

 おっさんたちピュアすぎる。本当にやだ。スーパーで買ってきた無精卵温めたらヒヨコが生まれてくると思ってたいつの日かの俺が顔を出す。

 おっさんたち、純粋無垢な顔で

「恥ずかしながらベースメントタイムスさんの記事で知ったんだよ~良い記事だったよさすがだね!」

 なんて言っちゃって。ありがとうございますでもこれ「踊れ踊れ。ブスは止まれ。」の部分以外俺書いてないんですけどね。最後に著者名書いてるんですけどね。ごめんなさいね。

 

 当時、初めは俺がポルカドットスティングレイの記事を書きたいと言って、概要まで書いたらば

「曲名に"テレキャスター"って入れちゃうのが一昔前のネット音楽オタク界隈ジジイにウケそう」
「女性ボーカルがDuesenbergのギター弾くのは椎名林檎すぎてマズい。ナゴヤ球場でゆで卵食ってる爺さんいたら坂東英二に見えるのと同じ」
「小柄なのに腰周りの安定感が良すぎる。完全に俺のタイプ。安心して産婦人科の待合室で待てる腰。バッターなら打球を前に飛ばすスラッガーの腰」
「出自的にも音楽性にもインターネットの匂いがする、最近見なかったバンド。好きなオタクの方多そう。一定層にウケると思います」

 みたいなクソ失礼な下書きが完成。それを見た野間くんという友人の後輩の子が

「ポルカドットスティングレイ俺めっちゃ好きなんですよ!」

 と言うので、ウム!とポルカドットスティングレイについては彼に任せて岡崎体育を肉まん呼ばわりする記事を書いていたら、知らぬ間に仕上がっていた記事がアレです。これが予想に反してハチャメチャにシェアされた。家にテレキャスターとジャズマスターとビッグマフを並べてナンバーガールごっこしてるオタクのみんなからメチャメチャに反響があった。テレキャスでカッティングしてたらもうなんでもいい、一生Syrup16gとNOVEMBERSとNUMBER GIRLとシューゲイザー聴いてる人たちがこぞって大喜び。昨日新宿で山本太郎の街頭演説を見かけたんだけど、同じ気味悪さを感じました。いやだなあと僕はおもいました。サンダルを買ってから家に帰りました。

 上の記事を書いた野間くんというやつはオシャレで賢い良い子なんだけれど

「好きだからほめたい!」

 みたいな気持ちが前に出てしまって説明臭い上に結局「雫たんエロい!」しか書いてないこれ。なんだよ野間おいこれ。タイトルの「戦略的メンヘラ」ってなんだよ。今のメンヘラってのは大森靖子ちゃんか歌い手かバンドの方のR指定かミオヤマザキ聞いてる奴らだぞ。メンヘラ要素皆無だろ。ていうか女なんか全員メンヘラだろうがよオイ見てるか野間。ラインで電話寄越せ。記事書いてくれてありがとうな。ちゃんと谷澤から原稿料もらったか。飲みいくぞオイ。

 記事が出てしばらくした後、なんのかんの""業界人様""が騒ぎだしまして。上の飲み会みたいなのに行くハメになったんですけど

「やっと東京事変の後釜を務められる器が現れたって感じだよね」

 これを訊いたとたんになんかもう無理だなと思い

「ちょっと#正義と踊ってきますわ!!」

 つってトイレにこもって40分くらいシャドバやってやり過ごしました。ヴァンプ突然の16点ダメージいい加減にしとけよマジで。

 

 再三になりますけど、MVのフォントとかテレキャスターストライプのBメロからイントロに戻るときのつなぎとか、気になる部分は多少あれど今日び珍しいタイプのバンドだし、ライブハウスから愚直に攻めない自己プロモーションとか、30手前のバンドマン崩れウケしそうなカッティング中心の音楽性とか、ミツヤスのポジとか、面白い要素がつめ合わさった4人だと最初聴いた時点では思ってたんですけど。

「やっと東京事変の後釜を務められる器が現れたって感じだよね」

 これで

 

 こうですか。

 

 こうですか。ええーーー。

 

「ライブがいいんだよ。ぜひ観てほしい!」

 そんなことも言われたけど、二回見てます。実物意外と小柄。可愛いね。MV正面から撮ればいいのに別に。

 確かに全員めちゃくちゃ上手い。特にエジマハルシのギターがマジで丁寧で安定してる。そんな面倒なフレーズよく涼しい顔で弾けるな。ってくらい。しかもバンドマンたちからは「あんなにリハから品の良い少年見たことがない」「楽屋にいるだけで可愛い」「玄人は雫よりもハルシでキメる」と評判。でもライブ見た感じ

「ライブバンドではないんだなやっぱり」

 という感じでした。良くも悪くも。ESPの専門学校卒業生のライブって感じ。

 ライブバンド信仰みたいに思われるのは嫌なんだけど、いいバンドって下手でもなんでもノリがあるし一体感がある。ライブ何本もやってる奴と家で練習してるだけの奴ってなんか根本からノリが違う。一つのバンドしかライブ見ない!って人は気にならないところかもしれないけれど、気になる奴にはどうしようも気になって仕方がないところで、相手がフィッシュライフだったもんだから余計に差が見えた。フィッシュライフバチバチだった。

 

バンドを何かにしようとするな

 椎名林檎が自撮り動画をツイッターに上げますかね。浮雲が自分の曲のギターレッスン動画を自主的に上げますかね。ハッシュタグでプロモーション新しくね!?って、ユニバーサルシグマの企画会議って平均年齢何百歳で行われてるんですかね。ちなみにレーベルメイトはヤバTです。

 中高生なんか、そりゃもうまだ生まれたてピヨピヨの人間一年生みたいなもんで、目に入ったものに飛びついては目移りして探り探り手当たり次第。そりゃプロフィールに

「RADWIMPSで呼吸して、ドロスに生かされてます。山拓は最愛」

 みたいなこと書いちゃいますけどね。そんなあの子この子も

「何が偽者か」
「何聴いてたらダセーか」
「何を好きでいるべきか」

 そういうところには敏感です。人目に敏感なお年頃だから。あんまり良い精神性とは思わないけどとにかく今の10代はそういうセンサーだけは異常に鋭い。広告ぶち込んで売り出しまくれば素直に売れてスター爆誕!みたいな時代じゃないんですよ。

 上のプロモーションは彼らのそういうセンサーにバッチリ引っかかって「これじゃねー」って大音量でアラーム鳴らすようなものばかり。おっさんの客は喜ぶかもしれないけれど、若者の、特に女子にとっての憧れのスターにならなきゃ息が短い。もったいないでしょやり方が。

 

 ポルカドットスティングレイは東京事変にはなれませんし、新曲は半音カッティングをぶち込んだTK from 凛として時雨って感じ。曲幅が広いのとブレるのは違うと思います俺は。

 売れるために貪欲なのも、手段を選ばないのも、金をつぎ込むのも、そう嫌いじゃないけれど、せめて賢くかっこよくやってくれ。人間を消耗品にするようなプロモーションはもうやめたらどうかなと。

 次回は「音楽業、人多すぎるから才能のある奴のために全員辞職して地元で家業でも継げ(俺含め)」という記事でお送りします。しません。

 たぶんこの記事#本人が見てる。こっわ。おばけより怖いっつーの。

 それでは〜。

 

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