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2016/02/17

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僕らは東京カランコロンが聴けない。

 あなたは学生時代どんな人だっただろうか。

 多感な思春期をどう過ごしたかは、きっとその後の一生に影を落とし不必要に尾を引く。学生時代を上手に立ち回り、まとも恋愛をして、たまには喧嘩もできるような素敵な友人に恵まれた人たちと、学生時代を思い出そうとしてもロクに何も思い出せないような僕らの間には、どうやっても埋まらない断崖のような溝がある。気にしなくていい事を一生気にして真綿で自らの首を締め続けるような半生を送るしかないのである。クソ、いつかお前らの家に火つけてやるからな…

 唐突だが、僕は東京カランコロンが聴けない。
 今日はそんな記事だ。

体調が悪くなる

 これが聴けるかどうかでリトマス試験紙の実験のように人を前述の2タイプに分類できるだろう。

 好きか嫌いかなんていう単純な話ではなく、聴いているとなんだか、こう、教室の机に突っ伏して寝ているフリをしている向こうでクラスのサッカー部と僕の好きな子がじゃれあうのをジッと眺めてたのを思い出し、息切れ動悸・吐き気が止まらなくなる。曲だけならまだしも映像を見ていると冗談無しに変な冷や汗をかく。たぶんぶっ続けで最後まで見たら死ぬんじゃないかな。

 僕の理解力が死んでるせいだと思うが、なんだかMVの内容もよくわからないし、内輪ネタを問答無用で飲み込まされているような錯覚に陥る。これアレルギーかな?

 

誰向けのものなのか

 かといって、EXILEとかファンモンとかを信奉しているパリピのみなさんに向けたものでもないのも確か。じゃあ誰に向けたものなのか?

 

 思うにサブカルには2種類の人間がいる。
 健康な精神性で、明るく朗らか、オシャレで音楽が好きなサブカルたちと、人間性が歪んでいるため孤独、オタクorサブカルチャーの地獄の二択を迫られ渋々後者を選んだ吹き溜まりのゴミ水のようなサブカル。この二種類だ。そして東京カランコロンは完全に光のサブカルたちの為のコンテンツだろう。

 故に僕らゴミ水が聴けば、レイズを食らったアンデットモンスターのように即死するのは当たり前なのである。聴いた僕らが悪い。外を歩いていても通報されないだけありがたいと思おう。

 

女 女 アンド 女

BN6J_GHCIAA471Q

 このバンドの紅一点、キーボードボーカル担当の「せんせい」
 彼女めがけて検索をかけると「かわいい」「美人」と顔面持て囃しワードで溢れかえる。

 みなさんはどう思うだろうか。かなり難しい話題だと思う。

 結論から言えば合コンで女幹事が
「かわいい子つれてくるから!」
つって期待させといて、いざ会場に集まった男子陣営のテンションをガタリと下げるタイプの女性だろう。

 こういうケースに限って、後で女幹事を問い詰めると
「え!かわいいじゃん!雰囲気とか服装とか…」
うるせえ。雰囲気だの服装だの笑顔が可愛いだの…、男にそんな複雑な要素わかるわけねえだろ、バカかお前ら。
もっとこう、乳がバーン!ってしてて、わかりやすい顔面で、性欲が強い女連れてこいつってんだよ。お前の物差しで仕入販売決めてんじゃねえ、市場のニーズを考えろ。お前が会社だったら潰れてんぞ。

 

 まぁ何が良いたいかと言うと、女性向けのルックス、音楽性だなぁとヒシヒシと思う。メンバーの男たちからして男に嫌われるタイプの男だ。そんでもって女にはモテる。ふざけんな!市民税多めに払えバカ!

 

やりたいことやってる。やってた。

 男女ともにユルく余裕のあるボーカルスタイルで、邦楽ロックの雰囲気を持ちながらポップスをしているあたり、今の時代ならではのバンドだ。ちょっと前ならこんなバンドは出てこない。
 インディーズ時代は上述の「光の女サブカル」向けを徹底した雰囲気作りと、そんな耳聡い女サブカルたちを満足させる高度な音楽性で上手く知名度を伝播させていった印象だ。

 特に音楽性。というか編曲力に関してはズバ抜けている。いくら聴いてると吐きそうになると言えど、そこだけはどう悪く見積もっても高評価になってしまう。特にリズム隊とせんせいのキーボードのアソビが素晴らしい。やりたい放題やっててかつまとまってる。そこらへんのロックバンドじゃこうはいかないだろう。
 またその音楽性に「目立ってやろう」という悪臭がない。
売れ線になだれ込むなり、突飛な事をするなり、奇抜な歌詞や音作りをするなりと、巷にあふれるバンドは一人でも多くのリスナーに聴いてもらうために目立つ事に必死だが、東京カランコロンはただ肩の力を抜いて好きにやってる感じ、だった。

 

エイベックスに移籍後の彼ら

 そんな部分が好印象だった彼らだが、メジャーデビュー後はと言うと。

 エイベックスってなんでエイベックスってわかるんだろう。
 なんだか余計にEvery Little Thingのモッチーに似てきたぞ。

 過度な宣伝と演出が逆効果じゃないだろうか、彼らは彼らの思う通り伸び伸びやった方がファンが喜ぶと思うんだが、音楽活動を長く続けることを考えると「光のサブカル」だけを顧客にしてもやっていけないのかもしれない。
 このもっと広い層(お茶の間層?)に向けた彼らのキャラクター作りが最終的にどういう結果になるか、今はまだ何とも言えない。

 

 東京カランコロン聴けるようになりたい。
ていうか、ああなりたい。

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