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RADWIMPSは、全然BUMP OF CHICKENじゃ、なーーーーい!!

 俺が耳鼻科医じゃなくてよかったなあ!!お前らァ。

 RADWIMPSとBUMP OF CHICKENも聴き分けられない鼓膜なんかミスiDの処女膜と同じなんだよ。わかるか?言ってる意味。そう、いらねえってことだよ今すぐ破れッ!!

 RADWIMPSがBUMP OF CHICKENに似てる問題(似てないが)は、もう十年以上前から言われている話で、RADWIMPSが出始めの頃なんか「BUMPの偽物」「藤原基央じゃない方のBUMP」「野田洋次郎 OF CHICKEN」ぐらいのこと言われてたもんで。特に当時中学生でBUMP大好きだった自分なんかは目の敵にして「あれはバンド好きじゃないヤツが聴く音楽だ!」と、聴きもしないのに嫌いだったんだけど、ある時好きな女の子がクラス会のカラオケで歌ってるのを聴いて、なんかこう、連絡取る口実が欲しかったから「そのバンドのCD貸してよ」つって借りて聴いてみたら一発で「なんだよ…イイジャン…」となりそれからRADWIMPSもBUMP OF CHICKENも大好きになりました。このエピソード、頭からケツまで全部ダサい。

 なんだけど、初めて聴いたときから「別にBUMP OF CHICKENに似てはなくない?」と思っていて。ここ最近まで「似てる」と思ったことが一度もなかったんですよね。

 なかったんですけど。

 

 最近MV出してた曲がニュースで流れてきて、何気なく聴いてみたら

「あ、似てるかも」

 と初めて思ったんですよ。

 いやBUMP OF CHICKENとRADWIMPSが似てるっていうか、藤原基央と野田洋次郎の歌い方がちょっと似てるところある、かもと。

 や、似てないんですよ。繰り返しますけど。BUMPとRADは。マジで似てない。なのに巷では

「BUMP OF CHICKENってあの、RADWIMPSっぽいやつでしょ?」

 ぐらいのこと言い出す奴まで現れて、そういうヤツに限ってセックスピストルズ聴きもしないでヴィヴィアンウェストウッドの財布とか使ってるからな。お前の人生全部そう!!ほんと、お前は全部そう。そんなんだからお前の兄ちゃん最終学歴が代々木アニメーション学院なんだよテメー。

歌しか聴かない勢の存在

 よく言われる話で、日本人は音楽をボーカル偏重で聴く傾向にあるなんて聞きますが、まさにその通りで、洋楽でも日本でヒットする曲ってサビがちゃんとあるボーカルの曲だし、EDMみたいな本来サビ(一番盛り上がる所、ドロップ)部分をインストに任す音楽ジャンルですら、Aviciiみたいな歌ありきの楽曲だったり、日本風にアレンジした歌アリEDMが人気だったりで、とにかく日本人は歌ばっかり聴く人が多いらしい。

「音楽?流れたら聴くよ!」

 ぐらいの、ふつーに音楽好きな人ほどそういう傾向が強くって、俺が勝手に唱えてる説だけど渋谷歩いてる女の92%はベースの音を聴き取れない。少なくとも、うちのかーちゃんは無理です。ちなみに下北沢だと71%ぐらいまで割合が下がります。

 これ本当に冗談でもギャグでもなくて、マジでみんな楽器聴いてないしベース本当に聴こえないらしい。いや聴こえちゃいるんだろうけど「どの音?」って言われる。ベーシストのみなさーん!!自殺なら中央線がオススメでーす!!(普段俺が乗らないので)

 そういう歌しか聴かない勢からすると、声が似てる=パクり らしい。ゲシュタポかよ。糾弾基準がガバガバすぎる。

 で、さっき確かに似てると思った!って言いはしましたけど、いや、そこまで似てるか?というのが正直な気持ちで

 

 特にキャリア序盤の曲なんかは藤原の、張ったストレートな歌い方に対して、野田洋次郎は結構吐息多めの柔らかい歌が多いし、キーも断然RADWIMPSの曲の方が高い。

 

声の"藤原基央度"

 良いボーカルって2種類あると俺は思ってて、クセがメチャメチャ強いボーカルと、普遍的で聴きやすい声のボーカル、この2タイプに分かれるんですけど、俺の中では。

 藤原基央の歌ってクセだらけで真似しても完全に再現する方が難しい声質してるんですよ。

 

 あんまり良い例じゃないけれど、この頃の藤原基央の藤原基央度を100としたとき、ここからどんどん基央度が上がり、涙のふるさとらへんで120藤原基央を突破。最近は落ち着いて85基央ぐらいの感じなんだけど、声から謎の波動というか、変な周波数が出てるんですよねこの人。

 例えばよくモノマネされる歌手、そうだな、ミスチル桜井とかなんか、すごい良い声してるんだけど声質自体は聴きやすい声で、歌う癖真似ると誰でもそこそこ似る。のだけどBUMP OF CHICKENは真似ようにもなかなか似ない。

 と考えた時に

 

 RADなんかはどっちかっていうと、声質はフラット気味で、低音だけちょっと似てるクセがあるけれど精々30藤原基央ぐらいしかない。全然藤原基央度低い。

 むしろ

 

 NOVELSとかの方がまだ似てる。それでも60基央ないけど。

 色んな特殊声質のボーカルがいるけれど、BUMP OF CHICKENの藤原基央は、その方面では他の追随を許さないクセの極東のようなボーカルで、野田洋次郎の声の良さは「BUMPっぽい」と言われるところよりは、BUMPよりも聴きやすくてデコボコのない端正な声にあるんじゃないかと。

 

声以外なんかもう、なに一つ似てない

 声だけにフォーカスを当てたけれど、ほかの部分なんか説明不要なぐらいなんにも似てない。マジで似てない。

 2バンドともキャリアの長いバンドだからいちいち説明するのは長いし割愛するけれど、どの時代のどのBUMP、RADを切り取っても、演奏面で似てることは一切ない。

 シンプルが故に、演奏面でBUMP OF CHICKENに似てるバンドはいっぱいいたんだけど、RADを真似て上手くいったバンドが1つもいない。本当に。というか、アルバムごとに「なに、それは」みたいな新しい編曲を持ってくるし。ほかのバンドが真似ようとした頃にはもう本人が「はい、じゃー次いっきまーす」的な感じで別のことやってる。そういうバンド。

 メロディの癖も全然違うし

 

 これはBUMPもだけど、別の歌手が歌っても「ああ、RADWIMPSだ」となる特徴的なメロディをしている。この曲聴いて「BUMPっぽい」と思わないでしょ。

 

 一番違うのは歌詞で、声の面で藤原基央がクセックセの歌手だとしたらば、野田洋次郎は歌詞がクセだらけ。

 BUMP OF CHICKENの曲ってご存知の通り結構ストレートで

「嫌なこともあるけど、前向きに頑張ろうぜ!」

 的な曲が多く(ド暗い曲もなくはないが)恋愛詞も少ないし、人情系の詞が多い。

 のに対して野田洋次郎はもう本当に、そういう記事がもうあるのでよかったらこれを読んでください。

 RADWIMPSの歌詞は恋愛でベロベロに酔っぱらった状態で書かれているからすごい

 

似てません

 わかっていただけましたでしょうか。

 それでもお分かりいただけない方にとっておきを用意しました。

 

 似てるってのはこういうことです。反省してください。

 それでは。

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