シガーロス好きなあなたに Glasser
最近バンドものが多かったので、米ロサンゼルス出身の"グラッサー"ことキャメロン・メジローを紹介しよう。
シンガーソングライターでありレコーディングプロデューサーでもある。
宅録女性アーティストだというから驚きだ。
父はブルースマングループというバンド、母はニューウェーブバンドHuman Sexual Responseとして活動していた。
幼少の頃からピアノを嗜んでおり、学校ではミュージカルをしていたそうだ。
ヨンシーやTHEXXのフロントアクトにも抜擢されるなど、高い注目を浴びている。が日本ではほぼ皆無だろう。
知らない人のために、ヨンシーとはヨン=ソル・ビルギッソン、アイスランドのミュージシャンである。
ポストロックの大御所、シガー・ロスの ヴォーカル兼ギタリストだ。彼についても取り上げるつもりだ。
世界観という言葉がしっくりくる。
うにょうにょしたシンセに惹きこまれる。楽曲を彩る生楽器の演奏も非常に心地よい。
聴いてみると、父のブルース的な要素より、母のニューウェーブの要素を色濃く受け継いでいるようである。
実際幼い頃からモータウンやニューウェイヴを聴いて育ったという。日本では、あまりなじみのない音楽だろう。
そんな音楽を聴いて独自に消化してきた音楽。彼女から生まれてくる音が独特の雰囲気を纏うのにも納得だろう。
グラッサーの透き通るようなヴォーカルとエレクトロニック・サウンドがなんとも美しい。
動画を見てもらえばばかるが、民族楽器だと思い込んでいたものがギターで演奏されている。ギターシンセをここまで効果的に活用した楽曲は珍しいんじゃないだろうか。
MVにはミュージカル的な要素を感じるものもある。
非常に品のいいエレクトロニカだ。
ぜひ、ヘッドフォンで彼女の世界観に浸ってほしい。