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2017/04/15

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エイプリルフール目前 バンドマンの為のエイプリルフール対策講座

 先日、バンドをやっている友人から

「エイプリルフール何やろうか迷ってるんだよね」

 といった旨の相談があった。別に何もしなくても良いんじゃない?とぼくは思ったのだけれど彼が言うには、最近じゃシャープとかタニタのような大企業なんかも広告活動の一環として手の込んだネタを披露するとかしないとか。彼も仕事の一環でなにか面白い企画をしたいとのことだった。

 なんというか、ぼくはこのエイプリルフールというヤツが大嫌いだ。キノガッサと宮根誠司の次ぐらいに嫌い。

「エイプリルフールだから面白いことをしたいんだよ~~!」

 まずその発想が面白くないのがマズい。エイプリルのことフールって言ってる場合か?フールは誰だ?お前だ。そう、お前だよ。

 いいですかみなさん、笑いは走り幅跳びなのです。良い助走が必要不可欠なのです。前提があるからそれを踏まえて人は笑えるのです。シャープとかがSNSでジョークカマして笑えるのは「大企業がくだらないことやってる」っていう前提で面白いんです。対してエイプリルフール、マジで最悪。「さあみなさん!ぼく今から面白いことしますよ!」つってから一発ギャグするようなもんだから本当。お前がやろうとしてるのはアレだ。店舗型ヘルスのローションマットの上で走り高跳びしようとしてる状態だ。は?YouTuberか?

 エイプリルフールはそのくらい高いハードルなのだ。もうメンバーの髪の毛永久脱毛するとかそんぐらいしないと越えられない。

 挨拶が遅れました。私、株式会社電通にてプロエイプリルフールアドバイザーとして活動しています石左と申します。以後お見知りおきを。

 そんなわけで今回はバンド活動の一環として、エイプリルフールという高いハードルをいかにして飛び越えるか?これについて僭越ながらアドバイスさせていただきたいと思います。

「エイプリルフールだから面白いことをしたいんだよ~~!」

 なんていう風に暦に愚直な、大変フールでいらっしゃるみなさんにも非常にわかりやすい内容となっております。字は読めますか?大丈夫ですか?

 それではレッツ、エイプリルフール~~!(右手で4本、左手で1本指を立てる)(画面に向かってポーズをとる)(そのまま笑顔で5秒)(フェードアウト)

アイコンにサンタ帽子をかぶせる


*アイコンは一般ユーザーから無作為に選ばれたもので特別な意図は一切ありません。

 エイプリルフールという高いハードルは正攻法ではどうやっても越えられません。何をやっても「まあ冗談だもんね」で済んでしまいますからね。ではどうしたらいいのでしょうか?

 かの天才漫才師、島田紳助の言に

「笑いとは、裏切り」

 という一節があります。この発想を借用しましょう。

「なにか嘘をつく」→『まあエイプリルフールだしね(笑)』→「エイプリルフールでした~~(笑)」

 この流れが予測できてしまうから人は退屈を感じるのです。どんな形でもいいので予測を越えましょう。4月1日に突然なんの通告もなくアイコンにサンタ帽子をかぶせるのです。誰に何を言うでもなく、普段着を羽織るように自然に着こなすとこの春はベター。ちゃんとかぶれていないぐらいの着崩しが代官山流。真っ赤な帽子で、春恋に落ちて。

 

3日30日にやる

 よくエイプリルフールで見かけるのが

「ギタリスト、~~緊急脱退!?」

「今日4月1日をもちまして、バンド名を~~に改名致します!」

 みたいなヤツですよね。シャンパンと全く名前関係ないバンドが「シャンパーニュ地方から怒られたからバンド名を[Alexsandros]に改名します!」とか突然言い始めたらそれはそれで面白いと思うんですけど普通に会社に怒られそうですよね。やめときましょうね。

 こういうネタをやるのであれば、前提から覆してしまいましょう。30日に発表して、31日に

「エイプリルフールでしたー!ドッキリ大成功~~!」

 とひっくり返りましょう。まったく意味がわかりません。面白いかどうかも微妙。どちらかというとやや怖い。

 これは強気の姿勢が大事です。「エイプリルフールは4月1日では…?」と戸惑うファンたちに「え、今日じゃん?」みたいな、あたかもオカシイのはお前たちの方だろと言わんばかりの表情で突破しましょう。

 

逆に本当に重要な告知を4月1日にする


*告知例

 アルバムの発売発表や、ツアーの告知、活動休止など、ファンにとって本当に重要な報告をあえてエイプリルフールにやりましょう。ザワつきます。

「え、エイプリルフールですか…?」

「すごくうれしいです!楽しみに待ってます!!」

「しいきさんの言葉に今日も触れられて幸せです。愛してます。でも、寂しい。」

 みたいな、押し寄せるリプライはもちろん一切無視。説明したら負けです。闘いましょう。

 

大先輩のバンドに協力を要請する

「@Bz_Official はじめまして、僕はB'zさんの大ファンです。かなり聴いてます。さて、来たる四月一日エイプリルフールについてですが、僕がギタリストとしてビーズさんに加入したということにしてはいただけませんでしょうか?宣材用写真はこちらになります。ご自由に使っていただ文字数が」

 B'zのお二人は業界切っての好人物として有名です。いけます。大丈夫です。

 あとはナタリーにもアーティスト写真とプレスリリースを送り、万が一B'zに断られてしまった場合を考慮してジャスティンビーバーとかにも同じリプライを送っておきましょう。

 

これらを組み合わせてエイプリルフールを乗り切ろう

 これでもう皆さんいつ四月がきてもバッチリですね!みなさんに良いエイプリルフールが訪れることを切に願っています!

 

 

 

 それでは。

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