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PVには2種類ある。テレビゲームのパロディかそうでないか。

音楽好きな地下室TIMESの読者は、ミュージックビデオ(PV)が好きだろうか?
私は好きだ。
どれくらい好きかというと、曲そのものよりもPVの方が好きなんじゃないか、と思えるくらい好きだ。
さらには、Twitterで【東京PVコレクション】というアカウントにおいて曖昧な基準でPVを紹介したり、イベントを開催してしまうほど好きだ。
そしてこのたび、勢い余って地下室TIMESでPVに関する記事を寄稿させていただくことになったので、オススメの作品や楽しみ方を紹介していこうと思う。

今回は初回ということで、わかりやすく楽しめる作品として「テレビゲームのパロディPV」をピックアップしてみた。
テレビゲームは映像という同じ媒体を通じて楽しむ娯楽のせいか、PVのパロディ題材としては非常に優秀であることを再認識できるのではないだろうか。

ゴールデンボンバー - 僕クエスト


ゴールデンボンバーらしいバカらしさ炸裂のPV。
パロディ元は格闘ゲームの金字塔「ストリートファイター2(スト2)」だが、スト2自体パロティやコスプレとしても優秀な題材で、数々の実写作品がYou Tubeにアップされている。
バカらしさ炸裂と紹介したが、使っている技のポーズや細かな演出(五号機の乱入)など、実はゲーム好きな人から見ても「わかってる感」が伝わってくる作りになっている。
ゲーム雑誌風に言うと「原作ファンならニヤリとする演出」ってやつだ。

パロディ度:★★★★★
クオリティ:★★★
ニヤリ度 :★★★

 

上坂すみれ - パララックス・ビュー


声優、タレント、歌手として活動している上坂すみれによる、ゲームパロディてんこ盛りのPV。
曲はアニメ「鬼灯の冷徹」のエンディングテーマになっている。
パロティ元となっているゲームは、桃太郎電鉄、超魔界村、ドラゴンクエスト、DOOM、スーパーロボット大戦、ポケットモンスター、ビートマニア、ファイナルファンタジー オール ザ ブレイベスト、忍者龍剣伝(インタビュー記事「http://white-screen.jp/?p=37431」より参照)。
これだけのゲームを取り入れながら、一本のストーリーにまとめ上げられているのがお見事(逆の発想があったのかもしれないが)。
インタビューにもある通り、ドット絵に込めた情熱にゲーム愛が感じられる。

パロディ度:★★★★★
クオリティ:★★★★
ゲーム愛 :★★★★

 

チリヌルヲワカ - it


パロディというよりは「Dance Dance Revolution(DDR)」というゲームをモチーフにした、という言い方が正確かもしれないPV。
謎のダンサーが倉庫で譜面(矢印)に合わせて華麗なステップを披露する。
さらに途中からは2セットのパネルを使用してのDOUBLEプレイに以降し、譜面がすごいことになっていくが、これらをミスなくクリアしているのはDDRトッププレイヤーのTAKASKE氏。
思わずその妙技に見入ってしまうが、曲とDDRとの相性も良さそうである。

パロディ度:★★★
クオリティ:★★★★
ノリノリ度:★★★★

 

ねごと - nameless


名前を失くしてしまったサチコがNAMELESSとなって下北沢の町をクエストするパロディ風PVは、コマンド選択やウインドウによる会話やメッセージなど、一見して「ドラゴンクエスト」だとわかる内容。
序盤のやられっぷりからの、ライブハウス「下北沢SHELTER」での覚醒、そして無双モードからのラスボス的おばさんとの戦い、と、盛り上がる展開がアツい。
最後はto be continued...と新たな世界に旅立っていったサチコとミズキが気になるが、この続きは果たして・・・。

パロディ度:★★★
クオリティ:★★★
下北沢度 :★★★★★

 

PONDLOW - FIRE


PVでは演奏とお芝居が別々のシーンとして描かれることが多いが、この作品は演奏シーンがそのまま「ファイナルファンタジー」の戦闘シーンになっている(ディレクターによると「ファイナルファンタジー6」がモチーフとのこと)。映像的なクオリティも高いが、敵モンスターである鬼神のゲームっぽいリアルな動きや、ファイナルファンタジーファンならニヤリとする演出がところどころに盛り込まれている点など、ゲームパロディPVの中では屈指の作品ではないだろうか。
しかし、曲名の「FIRE」からこの演出に結びつけて実現してしまうのはいい仕事である。

パロディ度:★★★★★
クオリティ:★★★★★
ブリザ度 :★

 


 

というわけで、敢えてアーティスト自身や楽曲については触れず、ゲームパロディPVをいくつか紹介してみたが、いかがだっただろうか。
PVは楽曲やアーティストに興味を持ってもらうための作品だが、この記事がきっかけでPVが好きになったり、1組でも好きなアーティストが増えたら幸いである。

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