男がやっても話題にならない Drop's
今回は昨年メジャーデビューした
女の子5人組Drop'sについて。
高校生の頃に結成して、現在20代。
ずいぶんと早咲きだが、その音はとても渋い。
彼女らの音楽は1960年代のブルースの影響を感じると言われているが、
直接のルーツはミシェルガンエレファントの様だ。
ミシェルガンエレファントに影響を受けたバンドはたくさんいて、
その中でもかっこいいバンドはいるのだが、
こういう音楽は
男が素直にやっても普通で面白みの無いものになることが多い。
なぜなら、往年のベテラン達の焼き回しになるバンドばかりだから。
サウンドもそうだが、このバンドはボーカルの声がずるい。
20代前半で、こんなに可愛い顔をしているのに、
完全な酒焼けボイス。
ジャニスジョプリンを想起させる様な
強烈で、ある意味でロックンロールに欠かせない声だ。
ロックンロールが好きで歌いたくても
こんな声が出ないから、声がロック向きじゃないから
そういって諦めていった奴らが男女問わずどれだけたくさんいるか。
私の周りにも自分の声はロック向きじゃないから、と
弾き語りでポップスをやっている人がいるが
そんな人達が羨む、
ロックンロールの神様に愛された女と言ったら大げさだろうか。
そして、もう一点。
自分達が求められているサウンドがわかった上で
ポップな楽曲をアルバムに収録する勇気。
これはなかなかできるものじゃない。
バンドへの信頼か、はたまたリスナーへの捻くれた返答か
今後のリリースを見守っていきたいと思わせるバンドである。