日本で一番フルシアンテ BYEE the ROUND
BYEE the ROUND(バイザラウンド)は都内を中心に活動するロックバンドだ。
歌詞の世界観、緊張感のあるサウンド、間違いない実力、素晴らしいバンドだ。ちなみにベースとリードギターがスーパーうまい。
少しとっつきにくいサウンドだとは思うが、メロディがとてもキャッチーだ。もっと万人受けしても良いだろう。
リフ
邦楽と洋楽について考えるとき『リフ』というものの存在は欠かせないと思う。
リフとはなんぞや。Wikipedia先生から引っ張ってこよう。
音楽に於けるリフ(riff)は、オスティナート、つまり、繰り返されるコード進行、音型、リフレイン、または旋律の音型であり、主にリズムセクションの楽器によって演奏され、楽曲の基礎や伴奏として成立するものを指す。
超絶有名なDeep purpleの『smoke on the water』を想像していただけるとわかりやすいだろう。
洋楽に比べ邦楽はリフが弱いと思う。決して悪くはない。邦楽はサビという概念が強いのでこれは必然なのかもしれない。
だが、メロディとは別に口ずさめるフレーズがあるとぐっと曲がしまるのは海外の名曲と呼ばれる音楽を聴けばよくわかるだろう。
さて、BYEE the ROUND。
日本では珍しいぐらいのリフものだ。頗る強いリフものだ。
彼ら代表曲を二曲連続で聴くことが出来るPVがあるのでこちらを紹介しよう。
一曲目は後述するが、二曲目の『UFO』なんかはまさにリフものに相応しい。
私も作曲を嗜むのでよくわかるが、ここまでずっと聴けるリフを作るのはとても難しい。
本人曰く、突然"降りてきた"神フレーズらしい。ライブを見たが本人ちょっとミスってた。
このリフ、むっちゃ難しいぞ。
そしてここまでしっかりしたリフが乗っている上にボーカルのメロディをつけるのも難しい。
つけることはたやすいが、リフとの絡みだったりコード、ギターのポジションの関係で、キャッチーなメロディをつけるのは至難の業だろう。
だが彼らはそれを平然とやってのける ッ! そこにシビれる!あこがれるゥ!
歌詞もよく考えられていて『UFO』を連想しながら聴くと面白いだろう。
DADGAD
だ、ど、が、ど??そうだ。ダドガドだ。
ギターは基本、ミラレソシミ、6弦から、E/A/D/G/B/Eの順に並んでいる。これをレギュラーチューニングと言う。
DADGAD、通称ダドガドはオープンDチューニングの3弦のみを半音上げた状態のチューニングだ。
私は生まれて初めてギターを触る初心者にこのチューニングで渡すことが多い。適当に弾いてもそれなりに美しい響きが得られ、
『ギターの響き』って美しいな。と思うからだ。
ケルト音楽なんかで使われる。
さて、BYEE the ROUND一曲目の『ゴールド』なんと、ボーカルが弾いているほう、リズムギターがダドガドチューニングなのである。
これはすごいことだ。こんなロックな曲に落とし込めるなんて信じられない。
彼らに影響され、GOLDの本人解説動画を見ながら練習し、私もダドガドで曲を作ってみたが、めちゃくちゃ難しい。
チューニングから、曲のキーがD、Dmでほぼ縛られてしまうので、作曲の縛りプレイみたいなイメージだ。
縛られた中、リフもメロもキャッチーである。感服だ。
演奏がうまい
演奏がうまい。ベースのフレーズがすごく気持ちいい。キメがビシっと決まっている。
注目したいのがリードギターだ。
高橋 "Satoshiante"(たかはし さとしあんて)
言うてもうてる。この人自分で言うてもうてるよ。
このブログを読んでいる皆さんなら確実に知っているであろう、
『レッチリ』 ことRed Hot Chili Peppers、ジョン・フルシアンテ大先生をオマージュしている。
彼はすごい。日本で一番フルシアンテを愛していると思う。
『日本で一番フルシアンテな男だ。』
彼の何がいいかって、弾きすぎないことだ。
とんでもなくギターがうまいのに主張しすぎない。あくまで楽曲をよくするためのギターに徹している。
海外的なリフもの超特急の楽曲にキャッチーなメロディ、そして日本で一番フルシアンテな男がいるBYEE the ROUND。
こんなバンドかっこよくないわけがない。激プッシュだ。