アンビエント・テクノ John Beltran
ロッキンポ達にアンビエント・テクノをオススメしたい。
全く刺さらないか、ズブリと刺さるかの二択だろう。
最近有名どころばかりだったので、マイナー攻めしたいと思う。
『マイナー攻め』、一体どういうプレイなのだろうか。
アンビエントテクノとは
アンビエント・テクノ (Ambient techno) とはテクノの一ジャンル。基本的にはアンビエントハウスと類似しているが、一般的なテクノで使用されるシンセサイザーやドラムマシンの音をより不明瞭にした音が特徴である。
(Wikipediaより)
とても良い解説だと思う。
不明瞭、ハッキリしていない雰囲気重視の音楽、それがアンビエントテクノだ。
今回は、John Beltranを紹介したい。彼は職人だ。
John Beltran
John Beltran(ジョン・ベルトラン)、プエルトリコ人の父にメキシコ人の母を持つ。
初期の音源と最近の音源では完全に雰囲気が違い、ジャズっぽいアルバムを出したかと思いきや、両親の影響かラテン系サウンドにも傾倒し始めている。
リズムやムードが、完全に日本人の感覚とは違うため、圧倒的な異国感にハマる人間はハマるだろう。
私は大好きなのだが、近くでJohn Beltranの話をする人間は皆無である。ぜひ、ドヤ顔で勧めてほしい。
楽曲を聴こう。
John Beltran - Decembers Tragedy
アルバムの7曲目という中途半端な位置に入っているこの楽曲がたまらない。
わかりやすいリズムのないアンビエントだ。
彼のサウンドの特長として雰囲気重視のアンビエントには珍しく、シンセの音が硬い。
柔らかい音が硬い音を包んでいる。
外はふんわり、中はジューシーだ。
この楽曲は、中盤以降徐々に盛り上がっていき、光が射すようなシンセが花を添えている。
John Beltran - Gutaris Breeze (6000km to Amsterdam)
先ほど紹介したように、硬めのリズムを、柔らかいシンセが支えている。
ミニマル的な要素も垣間見られる。
私が言うミニマルとは、ミニマル・ミュージック (Minimal Music) のことだ。
音の動きを最小限に抑え、パターン化された音型を反復させる音楽の形態だ。
こういう音楽にハマると延々繰り返されるフレーズにトリップ感を覚える。
音楽の『危険ドラッグ』だ。
私が彼を執拗に推すのは、フロアライクではないからである。
『危険ドラッグ』と言ったが、クラブや何かでほろ酔いしながら低音がズンズンくる音楽を聴くのは一種のドラッグみたいなものだと思う。
John Beltranは、みんなで集まって聴くようなアーティストではなく、体が痺れるほどの低音もない。
アンビエントかつホームリスニングに向いたトラックが多い。そこがいい。
よく通っていたカフェの店長が『何かここでかけるのにオススメの音楽はないか。』と尋ねられて私が薦めた中にJohn Beltranがあった。
その店では、それから延々と2ndアルバム10 Days of Blueがかかっていた。
もう潰れてしまったが。
湿っぽい雰囲気のままイチオシの楽曲でお別れしよう。
John Beltran - Return To Nightfall
BGMとしてかけておくのには最適な音楽だ。
John Beltran(ジョン・ベルトラン)、アンビエント・テクノ。覚えておいて損はないだろう。