タイの売春婦にタイでは何の音楽が流行っているか訊いてきた。
遡る事8月上旬、うなだれるような真夏の渋谷でコーヒーを飲みながら金髪の薄着お姉さんを眺めていた僕。「ああ、誰か道でも聞いてくれないかなあ。あわよくば一緒に遊んでくれないかなぁ」とぼんやりしていました
非常に情けない。
そんな甘っちょろい話が舞い込んできた経験は人生で1回も無いんですど、僕は小学生の時からどうしてもそういう甘っちょろい風に考えてしまう。席替えの時、下校の時間、バレンタインの時。
「草谷くん。横座って…いい?」
「草谷くん、一緒に帰ろう!」
「草谷くん、チョコ作ってみたんだけど…食べ…ない…かな?」
今なお、幼き心の「リトル草谷くん」が求めているのはこれらであり、この思いが25年の人生でブレたことは1度も無いのだ。初恋はドラゴンボールのブルマ。初性欲はいちご100%の北大路。どうもよろしくお願いします。
ある日のそんな時、友人からLINE
タイ。
お誘い大変光栄であるが、僕はすこし嫌だ。理由は3点。
①こないだの5月に行った
②金がない
③日本人男性でなく、外国人女性と遊びたい
1つづつ解説しよう
① 5月にがっつり観光で行ったばかりであるので、今年2回目になってしまう。
そして僕は今年に入って1回しか漫画喫茶に行っていない。つまりタイの回数が漫画喫茶を上回る。
これはいかがなものだろうか。
② 金は、無い。慢性的に無い。あるなら教えて欲しい。
③ タイは夜遊びが盛んな国だと聞くので③はクリアできると思うかもしれないが大馬鹿者。
僕が求めているのは照れ臭い「チョコ食べ…ない…かな?」であり「シャッチョサン、シャッチョサン」では断じて無いのである。金銭関係ができてしまうとこれは、純粋に求めてるものとちょっと変わってしまうというか
「草谷くん…横座って…いい?」
この淡い淡い桜ピンクの期待が、紛れもない接客になってしまい
「草谷くん、一緒に帰ろう!」
これはアフターであり
「草谷くん、チョコ作ってみたんだけど…食べ…ない…かな?」
こんなもんはただのイベント、チョコの日にかこつけてご機嫌を取る事が目的のド営業になる。年齢を増す程に金の力が人間の欲を支配してくるこんな地獄に「リトル草谷くん」は痛く傷ついているのだ。
大富豪ビートたけしが昔こんな事を言っていた覚えがある。
「金で愛は買えないとか言うけど、買えるよそりゃあ。でも…」
多分肝心な事を言っとるであろう「でも…」以降の部分が全く思い出せないが、ほら確かに「愛は買えるよそりゃあ」と言っていたのだ。
たけしは好きだが、大人はきたない
…?おや、様子がおかしい。彼の発言を紐解くと
「私は今年7回もタイ国へ行っているので、3ヶ月ぶり2回目程度で俺に歯向かうな」
「私は今年だけで7回も行ってるから顔が効く。お前が観光で訪れるようなチンケな場所よりも楽しい場所に連れて行ける」
「飛行機とホテルが無料」
こんな調子。
専門性がありつつ利他的。営業の見本のようです
『航空券ホテル奢り』
完全に社長と行く接待旅行の待遇。しかも社長と違って全く気を遣わなくていい。
それに彼は商社マンとかでは無いのにも関わらず8月時点で7回も行っている、娯楽エンジンがランボルギーニ。
ディズニー日記でお馴染み「ディズニー大好き吉田さん一家」と共にディズニーランドに行けるようなもんだ。最高かよ。
という事で、気づけば飛行機に乗っていました。
この記事は「タイに行く予定があり、ヒットソングを知ってる事がアイデンティティであると思い込んでおり、かつそれをタイの売春婦に向けた話題の中の一つとして使おうと考えている男性」という超ピンポイントなクズにしか役立たないかも分からないが、箸休め程度に読んでくれれば幸い。
せっかくなのでマイリトルを押さえつけ、タイの売春婦達に流行ってるミュージックをレコメンドしてもらってきたので、皆でモテよう。
あなたの音楽趣向を少し深める一助になれば幸いである
〜〜タイの音楽〜〜
タイの音楽と聞いてあなたの頭に思い浮かんだのはこんな感じであろう。
こいつらをバックバンドに名倉みたいな男が衣装着て「ハイ!ハイ!」と笑顔でコールアンドレスポンスを仕掛けてくる。僕はそんなイメージ。
そうそう、こんなの。
これは「日本なんて忍者が頭にサイリウム巻いてロリな女の子と一緒にお箏弾いてるんでしょ?」
ってくらいのウザい誤解なので、まずはその失礼を解いていきたいと思う。
big ass
แดนเนรมิต
早速1曲目こちら「big ass」というバンドの「แดนเนรมิต」という曲。無理して読んで。
なんと普通に重厚なロックをしている。big ass、直訳すると「大きなお尻」
Google検索をかけてみると案の定XVIDEOSがトップに来るが、ポルノグラフィティみたいなネーミングだと思えばOK。
てかあれ「ポルノ」って訳すの改めておかしいよな。
เท่าที่มี
「เท่าที่มี」
こんな感じで泣きメロギターが多い、なんとなくHoobastankみたいな印象。
この「เท่าที่มี」という曲も先程の「แดนเนรมิต」という曲も、はっきり言って15年前の洋楽みたいで古いし、拙い感じがするのだけれど、どことなく懐かしい感じがするのはまさしくาที่ที่มี。
確かに言われてみればความเชื่อ が強い感じもするし、あまりのเท่าที่มีさに『ฉัน เสร็จสิ้น!!เท่าที่มี!!าที่!!!』と叫びたくなってしまうよね。
ちなみにこれを教えてくれたのはニューハーフ、俗に言うレディボーイなんだけど
このPV中で踊ってるダンサーらしい。ビビったんだけど、この黒い服着て踊ってる人達ほぼニューハーフって言ってた。
改造技術が発達しすぎているやだ怖い。
body slam
ความเชื่อ
お次はこちら。body slamというバンド
これがタイ音楽のキングらしい。
ボーカルの方、見た目的には完全にラウド系であるが一切のシャウトを見せずしっとり歌うのである。
このバンドを答えてくれた人は本当に多かった。
大御所で誰でもパッと出てきて男でバンド、日本でいうB’z的な事。なのかな。
次行ってみよう
Tilly Birds
Like A Dead Man
これは検挙。B’zの悪いところを真似してはいけない。
10年越しにまんまパクるなと言いたくなるほどArctic Monkeys。
「おい日本人偉そうに言いやがって!お前らはパクってねえのかよ、アクモン」
というご意見もあると思うので、こちらの記事もご覧いただきたい。
同じことをする奴は世界中にいるみたいだ。
タイにはそもそもライブハウスというものは無く、バンドの活動スペースはパブでの生演奏くらいのものらしい。こっちで言う所のインディー音楽みたいなのも非常に少ない。
首都のバンコクこそ都会だけれども田舎の方へ行くと貧困家庭が結構多く、一家3代が月4〜5万円あれば楽勝で生活できるレベルの水準なので、エレキ楽器なんぞをこぞって演奏するような環境でも無さそうなのである。
そんな世相からか、都会に出て来て田舎の無常を歌ったりするバンドが共感を集めるよう。んでこれは主観だけど、全体的に曲調が死ぬほど暗い。
LABANOON
เชือกวิเศษ
ほらこんな感じ。これなんて再生回数が3億超え。聞いた中でも本当こういうのが多かった。
暗いしどっかで聞いたことあるし言語が分からないしメッセージ分からん。どうやって心を打てというのだろうか。この手の曲をレコメンドしてもらうことが多かったので、その辺は割愛したい。空気感だけ感じ取ってもらえれば。
最後に一番ヤバかったのを紹介して終わりたい
Gym and Swim
Octopussy
これ!求めてたのはこれっすよ!!シタールみたいなギター音にゆるいポップさ。独特のメロ。
「あれ?こんな映像カラーで残ってるんだ」僕は思いました。明治時代みたいなファッションで鍵盤ハーモニカ。ケンハっす。
しかし何か近代的な要素も感じ取れて、聞いた事無い謎な雰囲気。
田舎臭いカエルの臭がする。
他にも色々聞いたんだけども、全部マジで暗いし僕の求めていたタイとかけ離れすぎて落ち込んできたので今日はここくらいに。
僕もアルバム通して探求したわけではないので、もし好きならディグってみてください。
ああ、楽しかった
こんな感じでタイに出かけました。
マジで道端に女の子がわんさかいるんだけど、結構ニューハーフが混じってて「危ない街だなぁ」と思いました
普通にタバコ吸ってたら何故か機嫌悪いニューハーフに殴られたし。あいつらいきなりグーで殴ってくるんで気をつけて
あとはマーケット行ったりでっかいナマズ釣ったりして非常に楽しかったす
で最後に、この取材の上で1つ大変な事実が発覚したのだけれども、
僕が聞いた限りは「ジャスティンビーバー・アデル・ピットブル」結局これらがタイの若者に流行っていました
「好きな音楽教えて」と尋ねてタイミュージックを上げた女性は一人もいなかったので、途中から「好きなタイのアーティスト教えて」に質問を切り替えたんです。
なので上記を聞いていても多分モテません。モテたかったら素直にピットブル聞いてウェイウェイしよう
以上!