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2016/07/16

記事 邦楽ロック

toeが5年半ぶりアルバム『HEAR YOU』をリリース!賛否両論あるが、どうなのだろうか!?

こんにちは。

toeというバンド。
インストというジャンル的にも、ポストロックと言うジャンルでも正に日本を代表するバンドである。
海外での人気も高く、よくある日本マニアとかアニメの主題歌とか、そういうのを抜きで純粋に評価され、現地にファンを持つという稀有なバンドである。

そんな彼らちょうど最近、2015年の7月22日に5年振りとなるフルアルバム、「HEAR YOU」をリリースした。
ということで今回は、その期待のアルバムがどのようなものであったかにクローズアップすると共に、
”インストバンド”ということで、名前を知っているけど聴いたことのないという人たちの為に、今回のアルバムをを入門として紹介できたらと思う。

柏倉成分が減った・・・だが!

toeを語る上で外せないのが、そうドラマーの柏倉氏の存在である。
toe以外にもHIATUSのメンバーであり、木村カエラのサポートドラマーとして活躍する彼。

非常に独特な手数の多いドラミングが特徴である。
 


toe - My Little Wish
 
これが今回のアルバムの”柏倉成分”高めの曲である。
曲の方向性としても、往年のいわゆるtoeっぽい曲調だ。
柏倉氏のドラム、初めて聴いたら戸惑うに違いない。
やたら手数が多いドラマーが多いポストロック界隈のなかでも抜きん出て手数が多い、そして複雑を極めるフレージング。

個人的に聴き所は2:20からの展開だ。
やっぱり4本手があるんじゃないかって程のエゲつない数のスネアロールを感情を込めてたっぷり叩く。
 

実はこの記事を書くにあたってなんとなく2ちゃんねるのtoeスレを覗いてみたのだが、
「柏倉成分が弱い」
「柏倉成分が弱かったら凡百なバンドだと思う」

といったコメントが多かった。
もちろん柏倉氏のドラムが非常に魅力的であり、それを期待していたリスナーが多かったからこそのコメントではあると思うが。
そして実際に私が聴いたところ、以前のアルバムに比べると柏倉氏のドラムが前に出ない曲が多かった。

 


 

いや、確かに私にとっても柏倉氏のドラムは非常に重要であり、toeというバンドの好きなポイントである、そういう意味では残念かもしれない。
だが今回のアルバム、そこに残念に思うより、むしろ今までに比べて山根氏のベースの比重がかなりあがった。

申し訳ないが今までのアルバムはどちらかと言うとベースは裏方に徹するタイプで、正直言うとあまり目立たないことが多かった。
だが今回のアルバム、ベースがリズムの主導権を引っ張り、しかも目立つし、音もプレイもめっちゃカッコいい。

ギターの山嵜氏がヒップホップばっか聴いてるらしいし、バンド、アルバム全体の方向性がかなりヒップホップよりになったように感じられる。
そういう意味ではビートがシンプルになりベースが前に出るのは必然的かもしれない。
 

今回のアルバムで個人的に一番ベースが好きな曲がこの曲"Boyo"である。


toe - Boyo

今までのtoeが積み上げてきたものを踏襲しつつも今までよりも、よりメロディアスなギター、ビートの反復でグルーブを積み上げるドラム。
少しずつ積み上げながら変化を楽しむこの曲で、一番重要なポジションを占めているのがベースなのではないだろうか、
がっちりと低音とリズムを支えつつも積極的に楽曲の変化を促している。

予想外の方向だったが、とにかく今回のアルバム、ベースがカッコいい。
 

ゲストが豪華、使い方が面白い

toeというバンド、基本的にインストゥルメンタルミュージックという認識が強いが、
ギターの山嵜氏が歌ったり、様々なゲストが歌ったりとインストバンドの範疇に収まりきらないバンドである。

以前もACOや土岐麻子などかなり有名なシンガーをゲストに迎えていたが、
今回は以前にも増して豪華になり、Chara、オリビア・バレル、5lack、木村カエラ、U-zhaanらがゲストで参加している。

その中でも日本国民だったら大体知ってるであろう木村カエラが参加している曲を聴いてみよう。


toe - オトトタイミングキミト

いかがだろう。
元々toeのファンの人なら「あー良いねえ、そういうタイプの曲かー」となると思うが、
木村カエラ経由で聴いた人はビックリしたことだろう。
曲中、木村カエラが歌っている言葉はタイトルにあるように「オトト・タイミング・キミト」のみである。文字数で言うと11文字だ。

 

作りたいものを作ったというのが伝わってくるアルバム

toeというバンド、相当の人気、知名度、影響力を誇っているが、
メンバー全員が本業を持っておりバンド活動に関してはあくまでバンド活動というスタンスでやっている。

そのためインタビューで山嵜氏が語っていたように、バンドでお金を稼ぐ必要性などの縛りがなく、
ある意味バンドをやりたいからやるし、アルバムも作りたいから作ったというニュアンスでやっているようだ。

 

「やりたいようにやっている感」特にいえば木村カエラの曲なんてそうなのではないだろうか。
いわゆる”歌モノ”てきな起用方法ではなく、歌ったフレーズを切り貼りして「声を楽器として使用するスタイル」。
そりゃあもう、有名なシンガーをゲストに呼ぶのなら、わかりやすく”歌モノ”のリード曲に持ってきたほうが商業的には上手くいくだろう。
”どういう経緯で、ああいう使い方になったか”まで言及すると深読みしすぎになるので割愛するが、
こういった一部分からでも「やりたいようにやっている感」を感じるし、
アルバム全体からも「やりたいようにやっている感」を感じる。

「聴きたくない」って言われたら「聴かなくていいっすよ」って言える
toeインタビュー(http://psmagazine.info/interview_toe_02/)より引用

少し寂しいような気もしてしまったがアレだ。
とりあえず個人的には、彼らがやりたいようにやった結果、自分の好みの方向に進化していたので満足である。

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