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tonetoneには、売れる気がある。

2016/07/16

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 だからみなさんには是非聴いてほしい。

 まず概要を説明しよう。2014年4月結成、同年6月に初ライブ、1年後の7月にワンマンにて160人動員。以上だ。

 160人、多いと見るか少ないと見るかは各々の尺度による。しかし、一度冷静になって考え直してみてほしい。160人の支持、集められますか?みなさん。たぶん俺の葬式なんか15人も集まんねえよ。だが過酷を極めるバンド業界において、この規模のバンドはまだまだマイナーもマイナー、ドマイナーの部類だ。

 しかしこのバンドtonetoneが他の無名バンドと圧倒的に違うのは「あ、こいつら売れる気だ」という気概が充足している点。この規模のバンドが100いれば、そのうちの100全てが売れない昨今の日本でも、もしかしたら…!と思える目をしている。

 とにかく、一曲聴いてみてほしい。


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 なんだ、よくあるやつか。と思った人、正解だ。よくあるやつである。しかしこのよくあるやつを体現することがいかに難しいことか。

 こういうバンドはもう本当にどっこにでもいる。ライブハウスに行く用事が多い人ならば似たバンドをいくつでも思い浮かべることができるだろう。しかしだ、そのそれぞれ全てが何か欠陥を抱えてはいなかっただろうか。

 たとえばルックスの統一感、ボーカルの顔、声、途中でラップが入る、すぐファンを抱く、SNSで病む、メンバーがやけに多い、完全にベースの女とボーカルがデキてる。などなど例を挙げればキリがない。ていうかバンドやってる奴心当たりあるだろコレ。むしろこういった欠点が一切ないバンドの方が少ない。なんなら売れてるバンドすら上記の理由で伸び悩んだりダメになったりしてるよね。

 だがtonetoneからはそういった欠点が全く見当たらない。ちゃんと"よくあるバンド"のレールに沿って走っている。
「よくあるやつじゃん」
 と、見下したお前。今いくつだい?普通の家庭に生まれて普通の大学を卒業して普通に就職・結婚・出産・退職・葬式、できそうかい?俺は序盤で諦めたよ。「普通」に要求される難易度高すぎるんだよ世の中。

 バンドも同じだ。普通に上手いメンバーを集めて普通に及第点の曲作って普通にライブを定期的に行ったり、できましたかバンドをやっていたみなさん。無理!!できるわけねえ!!上手いドラムとかってすぐどっか半端に売れてるバンドとかに引っこ抜かれるしな!!!

 また
「オリジナリティがなければ、バンドなんか上手くいかない」
 そんな先入観に囚われほとんどのバンドが急ごしらえで無理に変な個性をつけてな。歌い方にヘンなクセつけてみたり、ベースだけ変態スラップ入れまくってみたり。外から冷静に見れば
「それは個性じゃなくて、奇抜だよ」
 とわかりそうなもんだが、当人たちは真剣に突き詰めすぎてワケのわからん所まで来て煮詰まって奇行に走りがち。誰も悪くない。

 勘違いされがちだが、別に多くのリスナーは個性なんか求めちゃいない。普通に良い曲を普通に好きになるはずだ。

 そう思えばこんなに純度の高い"邦楽ロック"、久々だ。顔もナイス。声もキュート。楽曲はドノーマル。そのドノーマルが望ましく素晴らしい。

 あえて難癖をつけるとすればまだまだ曲や録音に改善の余地がある。例えばブレイクの後のサビの入りなんかもっとクラッシュや各楽器の音を大きくとって「サビですよ!これ!」という主張を強めた方が良いだろう。あと単純にギターソロだけなんかめちゃくちゃ雑だったりな!俺は荒削りで好きだけどこれ。

 

 昨今の音圧バキバキavexサウンド!みたいな「もうそれバンドじゃなくても良いだろ」っていうバンドたちよりも、こんな風に遊び心がありクリーンギターの優しいバンドらしいバンドの方が気取ってなくていい。

 同じ売れ線の音楽にしても電子音・加工音ばかり一辺倒のバンドばっかバンドカルチャーのメジャー部分を担っているこの状況、俺はなんかダサいと思う。ダサいのは聴かされてる中高生じゃなくて、聴かせてるオッサンたちだ。商売がダサい。

 私情が入ったが、tonetoneはこれから絶対伸びるバンドだ。対バンも良いバンドばっかり貰っている。大きな障害がない限り2~3年もしないうちにすぐ売れることだろう。今からこのミニアルバム買って5年後に20倍ぐらいの値段で売りたい。

 tonetoneのバンドサウンドが大舞台で鳴る日が全く楽しみだ。

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