もう何も怖くない Slipknot
私は高校生のとき異常なまでにメタルにはまっていた。
巷では強制収容所と噂されていた学校で、私には全く合わず、それはもう散々な日々を送った。
BUMPやら3BLAB.を聴いていた私はSlipknotと出会う。
私のメタル好きは彼らの影響がデカいだろう。高校生活の負の遺産だ。
Slipknotは私の高校生活であり、もはや思い出補正がかかりすぎてうまく判断できないバンドである。
彼らのファンは「Maggots(蛆虫)」と呼ばれる。さぁ、蛆虫になろう。
Slipknotとは
スリップノット (Slipknot,SlipKnoT) 9ピースバンド。直訳すると『引き結び(輪が絞まる絞首刑や動物捕獲の結び方)』片方だけ引っ張るとするりとほどけるという意味も含まれているので、ほぼ間違いなく前者だがどちらか定かではない。
発音上 Slip not (すべらない)という感じがして受験生におすすめである。
片方だけ引っ張るとするりとほどけるという意味も含まれているので、付き合いたてのカップルにもおすすめである。
脱線終了。
このバンド、ジャンル分け不能である。これについて考えるともうわけがわからないので、ジャンル分けマニアはほといてサクッといこう。
グラインドメタル、オルタナメタル、ショックロックとラップメタルといったが融合され、90年代後期に流行したニュー・メタルNu-Metalの部類に入る。だが、混ざりすぎてなんともいえないので、『ミクスチャー』と言っておけばいいだろう。
専門家の分析によるとメタルにはジャンル分けできないらしいが、もうそんなことどうでもいい。
ファーストアルバムのキャッチコピーが、“猟奇趣味的激烈音楽集団”。
うん。なんかよくわからんが、わかる気がするだろう。もう、わかった気になろう。
メンバー
先述したが、9人編成である。
音楽について語る前に一人一人紹介していったら読みやすい文字数を超えてしまう。くそう。Slipknot愛と文字数の狭間で揺れている。
全員紹介したいが・・・うーん。あとはもうWikipedia先生にお任せだ。
ショーン・クラハン (Shawn "Clown" Crahan)
ショーン。リーダーだ。パーカッション担当。ちなみに左が娘だ。かわいい。
妻が病気のときはつきっきりで看病する愛妻家。
休日には娘を近所の公園に連れて行くこともあった家族想いのパパである。
元溶接工のため一部のパーカッションはショーンが溶接、自作している。さながらパパの日曜大工である。
ジェイムズ・ルート (James "Jim" Root)
身長は2m超。愛称はジム。ジムルート、ギタリストだ。
彼のシグネイチャーモデルのギターがFender社から発売されている。
テレキャスターにEMGが二発乗った変態ギターだ。ちなみに私は持っている。
重い、デカい(フレットが)、かっこいいの三拍子揃ったギターだ。メタル専用ギターだ。
ギターわからんやつに説明すると、軽自動車にディーゼルエンジンを載せたようなもんだ。
結構昔からバケットヘッドの中の人なんじゃないかと思っている。
コリィ・テイラー(Corey Taylor)
ボーカル、バンドの顔、コリィだ。
いや、顔て。マスクやんけ。
そう、映画『ハロウィン』の殺人鬼ブギーマンからインスピレーションを得て、彼がマスクを提案した。
天性の声質だと思う。デスに分類するか、シャウトに分類するのか難しいが、基本的にヴォーヴォーいっている。
最近のアルバムでは歌い上げる曲も多くなってきた。素顔でStone Sourというバンドもやっており、違う一面も見える。
こちらも素晴らしい。
ジョーイ・ジョーディソン (Joey Jordison)
ドラマーとしても十二分に名を馳せている。ドラムセットが空中で90°前傾して時計のように回る謎のドラムソロでも有名だ。
もはや何を言っているのかわからないだろうから見てもらおう。
うん。メタル遊園地だ。
12月中旬、「個人的な理由」でバンドを脱退を発表。
ジョーイ本人は「辞めてない」と言っているが、他のメンバーは彼なしで動こうとしている。何があったのだろうか。
まぁ、9人もいたらそらケンカにもなるだろう。
最後にしよう。これでも一応かいつまんで説明している。キリがない。
ポール・グレイ (Paul Gray)
ベーシスト。インディーズ時代、コリィが加入するまでヴォーカルを担当しており、ライブで歌う場面も見られた。
Slipknotにおける主要人物だった。
2010年、アイオワ州デモインのホテルにて死亡。薬物過剰摂取、オーバードーズの他、重大な心臓病を患っていたとのことだ。
非常に残念だ。
とこんな個性たっぷりのメンバーでお送りする猟奇的な音楽だ。
楽曲
3曲紹介しよう。
私の青春ソング、『People=Shit』Shitをどう日本語にしたらいいかよくわからんが、人間なんてクソだという感じだろう。
ピポイクォ シィィィ!!!!!!
ファーストアルバムより『Wait and Bleed』叫んでいるのにメロがハッキリしている。
GOODBYE (消え失せろ)
You haven’t learned a thing (お前はなにも学んでこなかった)
I haven’t changed a thing (俺はなんの変化も生まなかった)
My flesh was in my bones (俺の肉体は、俺の骨の中にあった)
The pain was always free (その痛みはいつも自由だったんだ)
彼の歌詞は内省的でとても好きである。え?意味がわからない?全部わかってしまったら面白くないだろう。
All Hope Is Goneより『Dead Memories』、Maggotsの間では、おいおい丸くなっちゃんたんじゃないの?
と言われるこのアルバムだが、私は大好きである。一番一般受けするアルバムだと思う。
KNOTFEST(ノットフェス)という彼ら主催のメタルフェスがあり、
会場の空気を吸うだけで邪悪になれそうな蒼々たる面子が集まっている。
これらもひとえに彼らのカリスマ性のたまものだと思う。
もう既に有名だが、彼らのファン「Maggots(蛆虫)」が一人でも増えることを心から期待している。