昔のが良かった Kylee
『昔のが良かった。』
『最近の若いモンは』に通ずる言葉だと思う。
何について言っているかでも差はあるだろうが、結局『今』に順応していないだけのような気もする。
懐かしむことがが悪いこととは言わないが、懐かしんでも戻ってこない。
だが、Kyleeは確実に昔のほうが良かった。
Kylee
Kylee(かいりー)はアメリカ人の父親、日本人の母親に生まれるハーフで、日本・アメリカを拠点とするシンガーだ。
2005年: 弱冠11歳にしてNBAの公式戦で国歌斉唱を務める。ちなみに、オバマ大統領の前で歌ったこともあるそうな。
音が割れているが、彼女の『凄み』は十分伝わるだろう。
この子は歌姫になる。そう確信した。
3年の時を経て、彼女がデビュー。
アニメ『忘念のザムド』のEDに大抜擢。
OPは、BOOM BOOM SATELLITES。
私、大興奮。
Kylee - Vacancy
かわいい。いや、失敬、かっこいい。半端じゃない。
そして歌姫じゃない。バリバリのロックサウンドだ。合う、合うぞ!
それもそのはず、この楽曲『Nature living』という日本のエモ・ロックバンドの作曲だ。
Nature living、大好きなんだ。
Nature Living - This is for us
最初全く気がつかなかったが、やはり曲の雰囲気は似ている。コードの響きへの拘りが感じられる。
Nature Livingのボーカル、ファンには申し訳ないが、Kyleeが歌ったほうがいい。私はそう思った。
『Vacancy』が入ったミニアルバム、シングル、EP、よくわからんが、そのCDには実質3曲しか入っていない。
新譜をまだかまだかと待ちわびていたところ、
映画『誰かが私にキスをした』の主題歌「キミがいるから」でメジャーデビュー。
きた!メジャーきた!
・・・。
誰だ。ロックサウンドはどこに行った。というか今まで日本語歌ってなかったやん。
こうして全世界共通のセツナ系15歳がデビューした。
事務所が『西野カナ的』ポジションを狙ったのかは確かめようがないが、確実に方向性が変わっている。
ハーフということもあり、ティーン憧れのアイドル性も確かにあるだろうが、彼女はシンガーだ。
いやいや、メジャー一発目のシングルだし、ポップ系しか聞かない層を取り込んでロックに染め上げていくのだろう。
いやー、したたかだな~。
2ndシングル「It's You」がnissenCMソングに起用。
いやな予感がしてきた。
もうダメや。私の求めている音楽はやってくれないんや。
本人が選んだ道だから、もう、仕方ない。
落ち込む私にジャパンエキスポに行った奇特な友人から連絡が入る。
『お前が散々言ってたKyleeライブ出てたぞ、めっちゃいいな。』
そういえば、私は彼女のライブを知らない。
バンドや、バンドサウンドや!!!やっぱり歌うまいな。
思い返せば、彼女の音楽はバンドサウンドが主軸になっているものが多い。
彼女はバンドサウンドが好きなんだろう。
彼女自身は変わっていない。
IVORY7 CHORD - ONE
なんとKyleeが詞を提供している。
事務所の意向なのかは確かめようがないが、バンドと繋がりを持ち始めている。
Kylee、戻ってこい。IVORY7 CHORDと組んでくれ。またNature livingと組んでくれ。
そう願って止まない。
ギター、クリーンの音いいな、でもサビのコードは原曲のがいいな。そしてコーラスがうまいな。音量がデカすぎてPAが慌てて修正している姿が目に浮かぶ。
ドラムはなぜかホワイトストライプスを思い出す。
そんなことはどうでもいい。
Kyleeは、バンドで歌っているときが輝いている。