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谷澤 千尋

2018/09/10

コラム 記事

ライブ写真撮影禁止は主催側の怠慢だと思う

 ご存知ですか?海外ではライブの写真撮影OKなんですよ。

 僕は知っているのでライブに行く度にもどかしい気持ちになる。だって記念に写真一枚くらい撮っておきたいじゃん。例えば旅行に行って写真を一枚も撮らずに帰ってくる人は滅多にいないと思うけど、それと同じ感覚。ライブを見た記念に一枚パシャ。それぐらいいいじゃんって思う。

 海外で大丈夫なら国内でも大丈夫だと思うんですよね。実際にセカオワやアジカンのライブとかは写真撮影オッケーらしいし。

 しかも経緯を撮影が解禁された見てみると「特に禁止する理由がないから」とか「海外だと撮影できるし、日本でもやってみようよ」といった感じ。

 アーティストの「やってみようよ」で通るなら、もう全面的に解禁してくれよって思いませんか?邪推だけど、ルールを変えるのが面倒くさいから変えてないだけなんじゃないかって思うんだよな。

ライブ中に写真撮ってたらウザいんじゃないか

 今しがた「ライブ中に写真撮ってたら鬱陶しいでしょ。だから禁止されてんだよ」とか「写真を許可したら、それを悪用するやつが現れるだろボケ。くたばれ石左」なんていうクソリプが飛んできた。記事を公開する前にどんなクソリプが飛んでくるかわかってしまう。長年インターネットをやっているおかげで身についた特殊スキルである。スタンド名はスラム・ヴィレッジッ!ヤツは近い未来が見える…ッ!

 話がズレた。確かにクソリプマンの言う通り、写真撮影が可能になると、その行為自体が迷惑になり得る。写真を撮ろうとすると必然的に手を上げることになるし、スマホの画面は明るいし、シャッター音もカチャカチャうるさい。あとずっと撮り続けてるやつとか。お前は音楽を聴きにきたのか、撮影しに来たのかどっちやねんってヤツが絶対現れると思う。

 こうやって書き出してみると、やっぱ写真撮影はクソだな禁止した方が良い。と、なりかねないが僕にも考えがある。

 この写真撮影の問題は電車での通話と似たようなところがあると思う。知らない人も少なくないと思うが、海外では電車・バスの中での通話は特に禁止されていない。普通に電話しても大丈夫だ。

 だがその結果、ベラベラ喋りまくるJKに電車の中で電話しながらペコペコし始めるサラリーマン、そしてそれにキレるババアの阿鼻叫喚。勝俣州和が三人集まったかのような騒音地獄になっているかというと、そうでもない。

 車内で通話していけないルールはないが、公共の場では騒がないというマナーはあるのだ。単純な話が電車の中で電話できるのと、デカい声で喋るのは別な問題なワケである。よくよく考えてみれば別に電話してなくてもうるさいヤツはいるし、車内通話と騒音は全然イコールじゃないのだ。

 ライブでの写真撮影もコレと同じだと思う。ルールとマナーの違いだ。つまり、ルールで直線を引いてユーザーの利便性もろともトラブルの芽を潰してしまうようなやりかたじゃなく、マナーと個人の良心に任せてみてはどうだろうか、という提案である。

 もし仮に他の客の迷惑になるという理由で写真撮影が禁止されているというのならば、他もそれに合わせるべきである。ライブ中は私語禁止、飲酒禁止の上、全員所定の位置から動けないという、小学校の朝会の校長の話スタイルでライブを見るべきだ。誰が金払ってそんなクソみたいなイベントに行くもんか。ゴミクズクソリプマンはちゃんと反省してほしい。

 幸いなことに日本人はマナーが大好物だ。エスカレーターで片側を開けると、全体で見ればかえって効率が落ちているという研究結果がでているにも関わらず、半世紀以上前に生まれたマナーに従って律儀に片側を開け続ける。

 この民度をもってすれば「ライブ中に写真を撮る時はほかの人に迷惑にならないように」と周知すれば、みんなマナーという同調圧力に従って、お利口さんになるだろう、という寸法である。エスカレーターのくだりのせいで説得力がなくなってしまった気がするけど、言いたいことは伝わった…よね?

 

他の理由を考えてみた

 ということで引き続き予知したクソリプに返信していこう。

・ライブDVD等の儲けが減るから

 自分で撮影したので、公式のDVDは要りません!なんてヤツほとんどいないだろうと思うが、上層部のオッサンは本気でこう考えてそうで怖い。

 実際問題、SpotifyやらApple Musicやらで聞き放題だったり、最悪Youtubeでタダで聞けてしまうにも関わらず、敢えてCD買うやつが相当数いる現状を考えたら「ライブDVD等の儲けが減るから」という考えは時代遅れと言わざるを得ないだろう。

 結局のところファンが欲しいのは即物的なものではなくて、アーティストとの関わり的なものなんじゃないかと思うんだよな。だからライブが終わった後には寝巻にしか使い道がないようなTシャツもみんな並んで買うんじゃないかと思うのだ。

 写真禁止をやめたらDVD買わないどころか、むしろもっとそのアーティストのこと好きになってくれると思うよ俺は。

 

・フェスなどで全てのアーティストに許可をとるのが難しいパターン

 これは実際あると思う。ただでさえあちこちからバンドを呼び寄せて大変なのに、それに加えて「このバンドは写真可、こっちはNG」なんてやるのは不可能だろう。それならもういっそ全面禁止ってことにしてしまうのがラクなわけです。

 ただこのパターンは、全体が写真OKのムードになったら、逆に写真がNGのやつだけ規制すれば良いだけかなととも思う。

 

前からずっとそうなので、今もそのままだし、これからも変えるつもりはない

 上に書いてない以外には、肖像権や著作権の問題などがあったりしたが、これも結局インターネットに上げたりせずに個人で楽しむ分には問題なさそうだった。結局いろいろ考えたり調べてみたけど、どうも決定的な理由はなさそうである。繰り返しになるがセカオワの例もそうだったけど、別に日本で写真撮影OKにしても特にクリティカルな問題は起きなかったしな。何か問題があるから禁止されているという感じではなさそうだ。

 となると前からそういうルールなので今もそのまま、というのが理由としか考えられないわけだ。

 今みたいにスマホで気軽に写真が撮れるような時代じゃなかったころ、デカいカメラ持って露光測ってフィルム巻いて、なんてのをライブ会場でやろうものなら禁止されるのも当然わかる。あと日本の音楽界は芸能界の流れから来ているのも禁止になった理由の一つだろう。

 だが、時代は変わった。いまやスマホは体の一部みたいになってるし、音楽の在り方も昔のように上から下への一方通行ではなくなってきた。もはや写真を禁止する意味はほとんどない。

 未だに禁止されているのは結局、業界側の怠慢、事なかれ主義の結果なんじゃないかと思うのだ。極めて日本人的なムーブ。

ルールを変えた結果何かトラブルが起きるくらいなら、見て見ぬふりをした方が楽である。何かあった時に責任を負うのも嫌だしな。

 

理由がないなら解禁してくれ

 業界の人がこの記事を見てたなら、一度検討してみて欲しいなと思います。

 音楽業界にとっても今は、CDをを売って稼ぐビジネスからイベント業へ転換するタイミングなわけだし、ライブ体験の質を高める必要はあると思う。

 スマホで写真撮れたところで何になるのって思うかもしれないけど、僕としては自分で撮ったってことに凄い意味があると思うんですよね。自分がそこにいた証というか。

 アーティスト側が公開してくれる写真も、プロのカメラマンが撮ったものだからもちろん良いものに決まっているけれど、そうじゃなくて自分で撮った写真を見て「あの日あの人とこのライブを見たな」とか「自分から見た景色はたしかにこうだったな」とか、そういう、個人撮影だからこその意味もあると思うんですよ。

 だから、ファン側が後ろめたい気持ちなく、もっとライブを楽しめるように、終わった後も「行ってよかったな」ともっと思えるように、ライブの写真撮影をどうか解禁してほしいなと思う次第です。

 もちろん、業界側にとっては直接お金になるような話じゃないし、差し当たって一銭の得もない話ですけども、どうか、ファンの意を汲んで、一部からでもいいから体制を変えていってくれればうれしいです。

 それがまわりまわって、音楽業界全体の為にもなるんじゃないかなと僕は思っています。

 こんな記事でも、何か変わるきっかけになれば。

 それでは。

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