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今年の音楽シーン一発目『岡崎体育』だけは押さえとけ

 メディアのゴリ押しの潮目を見るに「ぼくのりりっくのぼうよみ」や「Mrs. GREEN APPLE」ここらへんを売り出して行きたい。若い世代で既存の「バンド音楽」のぶち壊しを行っていきたい。メジャーシーンはそういう流れらしい。

 きっと、売れるだろう。両者共にキャラも音楽も胃もたれを起こすほどに濃い。胃の丈夫な若者の間でバカウケ、僕ら内臓器の弱り始めた20代にはついていけず「昔は良かった…」みたいなしみったれたことを言うようになるのだ…

 しかしバックボーンがなかろうが、歳食ってようが、本当に実力と行動力のある賢い人間は自らきっかけを作りそこからちゃんと結果を出す。音楽業界に限らず安定して結果を出し続けられる人材に備わっているのは賢さと実力だ。

 岡崎体育、彼にはそれらがバッチリ備わっている。2016年一発目、僕が最もプッシュするアーティストは彼で決まり。もう満足だから明日2017年が来ても良いくらいだ。

一躍有名になった岡崎体育

 このツイート回ってきませんでしたか。このオチョケた人こそ岡崎体育その人。そもそも何、このメモ?

 そんなお茶目な彼がやってる音楽が、現代的かつ気取らずハイセンス。カッコイイ。

 

 サムネイルに顔を載せなかったのは悪意ではない。わかって欲しい。何だかんだ言って演者がイケメンじゃないと音楽すら聴いてくれない人は結構多い。それを見越した賢明な判断、巧妙な罠、ここまで来たんだから聴かずに帰るなんてナシだぞ。頼むぜ。

 芸人でもなければ、見た目は良いほうが良いに決まってる。みんな恋人に望むものは性格だとか優しさだとか言うけどあんなのは建前であって、実際は顔面、それのみだ。そうだろ。僕はそうだよ。

 岡崎体育は、お世辞にもイケメンではない。が、背伸びしてかっこつけることもない。くせ毛にヨレヨレのネイビーブルーだが、不思議と清潔感がある。イケメンじゃない、イケメンじゃながね、カッコイイと僕は思う。イケメンじゃないがめちゃくちゃカッコイイ。イケメンじゃないが。

 ブサイクがマッシュにして体系の隠れるゆったりとした服を着て誤魔化しているのよりもずっとかカッコイイと、思うのだ。岡崎体育は姿勢がすごくカッコイイ。これと一切関係ないが、なんかKANA-BOONで画像検索したくなってきたな。

 曲は、ミュートギターやドラムの打ち込み等この時点ではまだミックスに荒削り感が残るが、曲そのものは文句なしの名曲。メロディもアコギ弾き語りで十分なくらいしっかりしている。今巷に出回っている音楽と見比べて、奇抜とポップをどの程度の塩梅に収めるのが最もかっこいいのか、という加減を絶妙に突いている。

 こっちは先ほどの語感重視の意味置き去り詞とは打って変わって歌詞に味のあるラップ。

 読んでるだけでも楽しいが、言い回し詰め込みが巧みで何度でも聴きたくなってしまう。やっぱり語感が良い。ラップには詳しくはないからどこがどう工夫されているかとかはわからないが、ただ韻を踏んでいるだけじゃなくて歌詞を通して全ての語感が小気味良い。

 

 今のところ彼の代表曲はこの「家族構成」らしい。ありそうでなかったなこういうの…

 おもしろいなぁーなんて笑いながら見ているうちになんだか好きになってしまう、という罠の張り方はコミックバンドのそれと同じだが、テクノポップにのせてオンラインでそれをガンガン仕掛けてくるのがこの岡崎体育。どうやら電気グルーヴに影響を受けているらしいが、その匂いを残しつつ別次元のパワフルさを感じる。

 

 ドギツい。このキャッチーでドギツいキャラクターこそ今年ハネる。そう思う次第。

 岡崎体育の公式ホームページを見るに、現在CDはオンラインで販売されていないそうで喉から手が出るほど欲しいのにお預けを食らっている。頼むから早く金を払わせろ。

 岡崎体育、彼を押さえとけば今年は間違いない。

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