"音楽を聴く=ボーカルを聴く!?"だけじゃもったいない。
こんにちは。
私はミックスについて語るマモたんというアカウントで呟いているのだが、先日あるツイートのリツイートが伸びた。
漠然としていて、いかようにも解釈が可能だが一応私としては音楽制作の心構えのつもりで書いつもりだったのだが、
どうやらリツイートしてくれた彼らは、
音楽を聴く=ボーカルを聴く
ということについて興味があるようだった。
私なんぞが人様の音楽の聴き方を語るのはおこがましい限りであるとは思うが、
反応を見る限り、興味・感心を惹くテーマであると思う。
と言うことで今回はボーカルだけじゃなくて色々な音楽の要素の楽しみ方を提案していきたいと思う。
グルーブを楽しむ
グルーブ、まあ要するに”ノリ”だ。
グルーブの解釈は人それぞれであるが、とりあえずリズムが心地よくノレるかということである。
グルーブを味わうためのとっておきの一曲があるので紹介しよう。
Jamiroquai - Blow Your Mind
いかがだろうか。
ノリのいいリズムと控えめに、添えるようにしか歌わないボーカル。
イギリスのグルーブモンスター、ご存知のとおりJamiroquaiである。
リズム隊のナイスなグルーブはもちろんのこと、ボーカルのジェイソンケイの歌も非常にグルーヴィである。
特に最後のスキャット(ボーカルのソロみたいなやつ)の部分なんてヤバい。
この曲を聴いて”楽しい”とか”気持ちいい”とか感じられたらそれは、あなたがグルーブを感じているということである。
またこういった、リズム重視の曲に限らずボーカルメインの歌ものの曲でも、”リズムが気持ちい!”と思えたらそれはグルーブである。
グルーブを感じろ!!!!!
酩酊感を楽しもう!
先に断っておくが、酒を飲んで音楽を聴こう!という紹介ではない。(それもアリなんだけど)
音楽における酩酊感、要するにトリップだ!(ドラッグの話じゃないよ安心して)
んー言葉で表すとなにやら危なさそうな感じがしてしまうが、
まあ要するに、フワフワっとした曲を聴くと、気分もフワフワっとするだろう?
酩酊感とかトリップと言うのはそれを意味する言葉だ。
フワフワっとすると気持ちいいだろう?
フワフワっと聴くコツは、あまり深く聞き込まないことだ!
ボーカルの歌詞とか集中しちゃダメだぞ。
まあ大体トリップ感の強い曲なんて、テキトーな歌詞しか歌ってないことが多いしな!
焦点を定めずにボーっとフワフワっとするイメージだ!
ということで、ここらで一曲フワフワっとするための一曲!
Flying Lotus - MmmHmm
どうだろうか?
フワフワっとした気分で聴くとフワフワっとして気持ちいいだろう?
いい感じにフワフワっとしてきたら、ゆっくり体を揺らしてみよう!
そしたら完全にトリップ完了だ!
あと曲のチョイスに関しては私の趣味だ!
ソロを楽しもう!
違う!ジャズは雰囲気のいいBGMじゃねえ!(まあそういう風につかうのもいいんだけど)
ソロ回しをする音楽ジャンル、結構沢山あるが、みんなBGMだと思ってるだろ?
違うからな!
ソロはスリルだ!!!
スリル、緊張と解放の織り成すストーリーだ!
Miles Davis - Around The Midnight
どうだろうか?
特にピアノソロで静かになる部分なんてめちゃくちゃハラハラしないか?
その流れのまま高速フレーズに入って攻め立ててくる。圧倒されるだろう。
また一概にソロと言っても、ムーディなやつだったり、やたらピースフルだったり色々ある。
演奏は上手くてもソロで空気が読めないと”ダメなソロ”と評されたり、
逆に”意外性があっていい”なんとも言われる。
またソロなんていうものは基本即興の一期一会だ。
そうライブでこそ本当のソロの醍醐味味わうことが出来るのだ。
(まあCDに入ってる名演と呼ばれる演奏を聴くのもいいんだけど)
ソロが、新しい音楽がその場で生み出されている感覚、
もしかしたら、とんでもないミラクルが起きる瞬間に立ち会えるかもしれない。
音響ギミックを楽しもう!
少々マニアックな聞き方だ。
エレクトロ系には顕著だが、音源制作にてエフェクターを使って様々な音響効果を生み出しているアーティストは多い。
それを楽しもうということである。
多分かなりわかりにくいと思う。
とりあえず具体例からいこうか
Linkin Park - The Catalyst
いつの間にか凄い大御所感がでてきたLINKIN PARKからの一曲だ。
ボーカルにエフェクトが掛かっているのがわかると思う。
因みに言うと途中からチェスターのボーカルがユニゾンで重なっているのだが、そちらの方にはエフェクトが掛かっていない。
重なっていないところにはエフェクト掛かってるけど。
こういうのを発見して楽しむんだ。
普通に聞き流していては気づかない、細かなものが積み重なって音楽は出来ている。
小さい頃にシャープペンとか電卓とか、色々分解して起こられてきた分解癖のある人におススメの聞き方である。
音楽を分解するんだ。
いかがだっただろうか
最初にも言ったが音楽の楽しみ方なんて人それぞれである。
だが、ボーカルだけを聞くというスタイルは沢山ある音楽の一要素に過ぎない。
これらを踏まえて今まで普段聴いている音楽を改めて聴いてみると、
今まで気づかなかった発見などもあるかもしれない。
そういった意味で、視点を沢山もつことは、音楽をより楽しむための聞き方といえる。
これを機に音楽に対する視野が広がれば幸いである。